旅客機、軍用機の意外な関係

おなじみのボーイングB767。写真はエア・カナダのB767-200ER。コクピットにCRTディスプレイを導入したいわゆるグラスコクピットの先駆け的な機体。多彩な派生型を持ち、多数の航空会社が導入している機体。 (Photo/AIR CANADA)



私たちが現在旅行などで利用する旅客機といえば、アメリカはボーイング社かヨーロッパの合同企業であるエアバス社が開発・製造しているものがほとんどです(現在では旅客型の生産はやめてしまっていますが、ロッキード社も旅客機を作っていた時期もありました)。ちょっと旅客機の型式について興味のある方ならB747やB767、A330やA320と聞けば旅客機の型式だと思い浮かぶでしょう。

しか~し、しか~しなのですが、実は私たち一般には無縁の世界である軍用機の中には旅客機と見かけはほとんど同じなものが存在するのです。ええ~と驚かれる方もいるかと思いますが、戦闘機のような空中を自在に動き回るような特殊な任務のもの以外で考えれば、物を運ぶ、人を運ぶことが任務だと考えれば、単純な話、旅客機と同じでもあまり問題ないように思えませんか。

そんな旅客機と見かけが同じ軍用機を挙げてみると、98、99年に航空自衛隊が4機導入した早期警戒管制機(AWACS)E-767は旅客機のB767、アメリカ空軍機で非常に有名な“エアフォースワン”VC-25はなんとジャンボB747の軍用型だったりするのです(エアフォースワンですが、厳密にいうと大統領が搭乗したアメリカ空軍機のコールサインのことで、VC-25でなくても大統領が乗ればエアフォースワンなのですが、大統領がVC-25に乗ることがほとんどであるためVC-25がエアフォースワンと呼ばれるようです)。

さらにびっくりしてしまうものでは、B747の軍用型でC-19Aと呼ばれる軍用機。これはCRAF(Civil Reserve Air Fleet=民間予備航空輸送部隊)というアメリカ空軍が行った計画で、民間の旅客機であるB747を、機体重量等を改造し増加させ(通常よりもおよそ5,900kgアップ)、非常時に大量の貨物や輸送を補おうというものでした。この計画で19機もの機体が改造されましたが、計画自体は90年に終了しました。ちなみに19機すべてがパンアメリカン航空(パンナム)のものだったそうです。

旅客機と軍用機に共通点なんてないと思い勝ちですが、意外や意外、実はとっても近い関係だったんですね。







B767をベースとして作られた早期警戒管制機(AWACS)E-767。機体の背中に乗っているレーダーさえなければ、B767ですよね。このE-767ですが、世界で航空自衛隊の4機しかない珍しい機体でもあります。地上のレーダーサイトの支援や戦闘機の指揮をとることが任務の機体です。



近井コアラ

69(ロック)な生まれ(69年生まれ)がちょっと自慢な音楽と旅をこよなく愛する三十路。旧ソ連を皮切りに旅した国は30数カ国。旅は食にこだわりたい食いしん坊だが、高級かどうかは問わない雑食。少しでも旅のスパイスになるような情報を発信していきたいと思ってます!!

2008年10月

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