どこまで行けちゃうの? 航続距離1万kmオーバー ANAがB737-700ERをローンチ

日本初となるB737-700を導入したばかりのANAですが、航続距離を延長したB737-700ERを発注しました。イラストはボーイング社が発表したB737-700ERの完成予想イラストです。外観上はB737-700と変わりはありませんが、燃料タンクの増設などにより最大で1万kmを超える航続距離を実現しています。イラストに描かれているブレンデッド・ウイングレットはオプション装備とされています。(Image/Boeing)

ボーイング社は、今年の1月31日に全日空(ANA)から2機を受注したことにより、B737-700の航続距離を延長した“B737-700ER”をローンチしたことを発表しました。ANAは2003年に45機のB737-700を発注していますが、今回の2機はその中の2機を標準タイプからER(Extended Range=航続距離延長)タイプに切り替えたものです。

B737ファミリーは、2月23日更新の「大ベストセラー旅客機「B737型」機、5000機目がデリバリー!!」でもご紹介したように、世界中の航空会社で利用されている大ベストセラー機体です。B737型ファミリーは、1968年に就航した初代(B737-100、-200。合計1144機)、1984年就航のクラシック(B737-300、-400、-500。合計1988機)、そして1998年就航のネクスト・ジェネレーション(NG)(-600、-700、-800、-900ER。現在までに1868機)で構成されています。

今回ANAが発注したB737-700ERはネクスト・ジェネレーション(NG)と呼ばれるタイプの1つです。B737NGは、B737-600から-900ERまで、胴体長の異なる4タイプで構成されていますが、標準の航続距離はどのタイプでも約5500km前後でした。そこでボーイング社では、最大離陸重量を引き上げて床下貨物室内に4個のタンクを増設することにより、標準航続距離を約7700km程度にすることを考え、計画名“B737-700ERX”として研究していました。ANAの発注により正式にローンチが決定し、B737-700ERと名称も変更されました。

それではB737-700ERがどんな機体になるのかご紹介しましょう。
まず航続距離ですが、床下の増設タンクは最大搭載数を9個に増やすことができることと、オプションのブレンデッド・ウイングレットにより最大で約1万205kmとなるとされています。増設タンクを最大9個にした場合は1万708ガロン(4万530リットル。200リットルドラム缶にすると約203缶!)の燃料を追加で搭載することができます。

機体の外観は従来のB737-700と変わりはありませんが、B737-700ERは実際にはB737-700の胴体にB737-800の主翼とランディング・ギアを使用し、主翼と胴体の構造強化が行われるそうで、ボーイング・ビジネス・ジェット(BBJ)と同じ機体フレームを採用するそうです。

胴体長も変更がないのでB737-700と同様で、2クラス制の標準配置で126席、エコノミークラスオンリーならば最大で149席となります。ただし最大で1万kmと長距離機であることから、ボーイング社ではよりゆったりとした座席配置をしたプランの提案も行っています。現在各航空会社が力を入れているビジネスクラスを増やしたプランという感じですね(全席ビジネスクラス仕様とした場合、標準で48席というプランまで発表されています。もしどこかの航空会社が導入すると発表したら、かなり衝撃的なニュースになりますね)。また、逆に低コスト・エアラインの長距離路線機材としても適しているという発表もしています。

さてANAはこのB737-700ERについて「中期期間中(2006年~2009年度)に国際線中長距離路線に投入する戦略機材」としています。中国、アジア路線を中心に本機材を投入するとしています。単純に成田空港から約1万km圏内を考えると中国全土はもとより、今後は需要が伸びることが予想されるインドへの路線に十分対応できる機材です。ANAがB737-700ERをどういった運用の仕方をするのか今後大注目です。気になる引き渡しの予定は、2007年初頭ということです。

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コメント (4)

JAZZ:

こんばんは、初心者の質問なんですけど、この機体には経済性が有効に働くとは思えないのですが・・・

近井コアラ:

JAZZさん、こんにちは。
全然初心者の質問ではないですよ~。

確かに燃料搭載量などからみると、果たして経済性に有効なの?と思われるかもしれません。

ただし最新機種ということで、燃料の消費量は効率的(いわゆる低燃費ということですね)です。
さらに、全日空では合計で45機のB737-700を発注していますので、
整備の効率化、整備部品の共有化が図られ、こちらもコストダウンとなります。
また、今まで非効率的な路線
(長い路線で、大きな需要がない。航続距離の長い大型機を導入せざるを得ない)
に投入できるとなると、キャパシティの面からも、キャビンクルーの人件費などを考えると、
こちらもコストダウンとなりますよね。
機体1機だけでみると、あまり経済的な感じ(ホントは旧機種から見たらとっても低燃費なんですけどね)が見られないのですが、
航空会社の全機体の運用という面から考えると、非常に経済的なのです。

こう考えるとこの機体は全日空にとって、戦略的に重要な機体となるのは間違いありません。
まだ、中国・アジア路線に投入するという発表ですが、
中近東方面(たとえばイスタンブールなど)の
新たなデスティネーション開拓の大きな役割を担う機体となるかもしれませんね。

こんな回答で大丈夫でしょうか?
また、何か疑問点などありましたら、気軽にコメントください。
私のわかる範囲でお答えしたいと思います。

JAZZ:

どうも!管理人さん丁寧にありがとうございます!!<(_ _)>
そうですね、確かに最新鋭の機体なので経済的ですよね!
それにブレンデッドウイングレッド(確か前に書いてくれた記事にもありましたね!)
も大きく影響してるんですよね!あとやっぱり機材は共通化の為に将来はそれぞれの航空会社
も機材の統一化が進むんでしょうか??(ファンとしてはバリエーションがあったほうが・・・笑)

じゅんと:

 全日空は、同社の次世代小型機としてB737ー700、退役するはずのA320、そしてB737-700ERを導入を決定しました。
 私の予想としては、前者が国内線、中者が国内線と近距離の国際線、後者は需要の低い中長距離国際線(インド・中近東・中央アジア等)を中心に運行される事が予想されます。
 これからの全日空は、小型がB737NGとA320、中型がB787、大型がB777、超大型になって来るとB747-8若しくはA380(退役するはずのA320を追加発注したため。)になるでしょう。
 これからは、石油価格高騰化に伴うダウンサイジングの影響を受ける形で、B737-700ERの様な小型の超長距離機材が受けて来るでしょう。A380やB747-8の様な超大型機は余り売れておらず、A350やB787の急伸によって伸び悩むのも時代の流れなのかもしれません。
 

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近井コアラ

69(ロック)な生まれ(69年生まれ)がちょっと自慢な音楽と旅をこよなく愛する三十路。旧ソ連を皮切りに旅した国は30数カ国。旅は食にこだわりたい食いしん坊だが、高級かどうかは問わない雑食。少しでも旅のスパイスになるような情報を発信していきたいと思ってます!!

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