
テストツアー第4回目のフライト、南アフリカ共和国のヨハネスブルクのO.R.タンボ国際空港に到着したA380。ここでは最大離陸重量とほぼ同じ555トンの重量で離陸し、南極点上空を通過しオーストラリアのシドニーへ飛行しました。(Photo/Airbus S.A.S. 2006 - Photo by Frans Dely)
エアバス社は、世界最大の旅客機A380が「技術路線実証飛行」を成功裏に終えたことを発表しました。これは12月中旬に予定されている型式証明取得に向けた最終テストとなったツアーで、A380は寄港した各空港でさまざまなテストを行いました。
この最終テストツアーは、2006年11月15日に更新した「11月19日、成田にエアバスA380がやって来る!」でもご紹介しましたが、日本の成田空港にも寄港しました。ツアーは18日間で世界を回り、アジア・太平洋地域の10空港に寄港しました。ツアー寄港空港は以下の通り。
■1回目(寄港地)
11月14日:シンガポール、11月15日:ソウル
■2回目(寄港地)
11月18日:香港、11月19日:成田空港
■3回目(寄港地)
11月22日:広州、11月23日:北京・上海
■4回目(寄港地)
11月26日:ヨハネスブルク(南アフリカ共和国)、11月28日:シドニー、11月29日:バンクーバー
このツアーの総飛行時間は152時間で、12万7,788kmを飛行しました。飛行には搭乗していた欧州航空安全庁(EASA=European Aviation Safety Agency)と米連邦航空局(FAA= Federal Aviation Administration)からのパイロットも4路線で操縦に携わったそうです。
各空港では、A380を運航した場合、航空会社が行う通常の営業運航と同じ状況下で空港の運用が問題なく行われるかのテストを行いました。たとえばボーディングブリッジの接合試験や機内清掃、ケータリング、給油、乗客の搭乗実験などさまざまな確認作業が行われました。
成田空港には、11月19日午前11時50分、第1ターミナルの南ウイング45番スポットへ。コールサインは「Airbus 202」でした。翌20日13時にフランス・トゥルースへ帰還しました。
この最終テストツアーのトピックスといえば、南アフリカ共和国のヨハネスブルクのO.R.タンボ国際空港でのテスト。ここでは最大離陸重量とほぼ同じ555トンの重量で離陸し、南極点上空を通過しオーストラリアのシドニーへ飛行しました。16時間で13,512kmを飛行しました。また、O.R.タンボ国際空港は、海抜1,680メートルにあり、高高度の空港でのA380の機能性、信頼性も証明されました。
さて、気になる成田空港への乗り入れ一番乗りの航空会社ですが、どうやらエールフランス航空となりそうです。同社のパトリック・アレクサンドル上席副社長が11月29日に都内で会見を開き、2009年夏にパリ/成田線へのA380の投入を明らかにしました。
A380が世界で最初に就航するのはシンガポール航空のロンドン/シンガポール/シドニー線です。しかし、他の路線に投入することも考えられるので、シンガポール航空カラーのA380も成田で見られる可能性はあると思っています。
現在A380は、機内配線等の問題から生産計画が3度に渡り約2年間引き渡し時期が遅れており、貨物専用型を10機発注していたフェデックスがキャンセルしたことで、15社計149機となっています。さらにタイ国際航空(6機発注)では適切な補償が受けられない限りキャンセルすると示唆、エミレーツ航空もキャンセルをにおわすなど、状況は厳しいですが、がんばってほしいものです。

最大離陸重量とほぼ同じ555トンの重量で飛行してきたA380のシドニー空港でのタッチダウン。(Photo/Airbus)

