デルタとノースウエスト航空、合併合意

デルタ航空(以下DL)とノースウエスト航空(以下NW)は4月14日、合併に合意したと発表しました。DLはNWを株式交換方式で取得し、交換比率は、NWの保有株1株につき、DLの1.25株となります。この合併が実現すれば、乗客輸送量で首位のアメリカン航空を上回り、世界最大の航空会社が誕生することとなります。

新会社の名称は「デルタ航空」となり、DLのCEOであるリチャード・アンダーソン氏が新会社のCEOに就くこととなります。本拠地はDLの現在の本社であるジョージア州アトランタに置き、エグゼクティブ・オフィスはミネアポリス/セントポールに置くと発表しています。

新生「デルタ航空」が誕生すると約800機の旅客機を有し、世界67か国390都市に就航し、年間収入が350億ドル、従業員数は7万5000人の巨大航空会社となります。

2001年9月のアメリカ同時多発テロ以降、航空需要の急減や燃料費の高騰により、アメリカのメガ・キャリアと呼ばれる6社(アメリカン航空、ユナイテッド航空、デルタ航空、コンチネンタル航空、ノースウエスト航空、USエアウェイズ)のうちDLとNWを含む4社が連邦破産法11条に基づく会社再生手続きの適用を申請して破綻していました。DLとNWは2007年に再建手続きを終えてはいましたが、燃料費の高騰が収益を圧迫し、赤字からは抜け出せない状態が続いていたのです。

ただ、合併にはアメリカ司法省が「独占禁止法に触れる」と判断したならば、計画が白紙撤回される可能性もあります。2001年にユナイテッド航空とUSエアウェイズの合併計画も“ノー”ということで白紙撤回された経緯がありますので、承認が得られるかは微妙という指摘もあります。当局の承認を得るための手続きには、6~8カ月が見込まれています。

しかしこの両社、もともと「スカイチーム」で協力関係を築いていますし、DLはアメリカ南部や北東部、大西洋、ラテンアメリカに、NWはアメリカ中西部、カナダ、太平洋線に強みがあり、それぞれの足りない部分を補完しあえる最強の合併となりそうです。

日本線への影響ですが、NWは1947年、日本に最初に乗り入れた外資系の航空会社であり、現在でも日本発着便は週200便以上あります。日本線は基本的にはドル箱路線ですので、大幅に減便されることは当面ないとみてよいでしょう。

アメリカだけではなく現在、全世界的に燃料高であり景気減速の傾向があり、航空会社は厳しい経営環境にさらされています。白紙になりましたがエールフランス・KLMのアリタリア航空買収計画やコンチネンタル航空がユナイテッド航空と交渉を続けているとの報道など、航空会社大再編が起こるかもしれません。日本の航空業界には、航空法で外資の保有比率を3分の1未満に制限する規制があるため外資に吸収・合併ということはなさそうですが、吸収・合併された欧米勢とのコスト競争に勝ち残れるか厳しい状況になりそうです。

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合併を発表したデルタ航空とノースウエスト航空。実現すれば世界最大の航空会社の誕生となります。この両社の合併がアメリカの航空業界の再編機運を高めそうです。合併への承認には6~8カ月かかるとされており、今年中には新生デルタ航空がお目見えするかもしれません。(Photo/Skyteam)

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近井コアラ

69(ロック)な生まれ(69年生まれ)がちょっと自慢な音楽と旅をこよなく愛する三十路。旧ソ連を皮切りに旅した国は30数カ国。旅は食にこだわりたい食いしん坊だが、高級かどうかは問わない雑食。少しでも旅のスパイスになるような情報を発信していきたいと思ってます!!

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