全日空は、ボーイング787のスケジュール遅延による機体受領の遅延について、ボーイング社と対応を協議し、当初年間7機の導入であったのを年間6機の導入へと変更したことを発表しました。全日空はB787を確定50機発注していますが、これはキャンセルすることはないそうです。ただし、初号機の導入が2008年5月であったものが2009年の8月、2015年度末までに50機の受領予定だったのを、2017年度末までに50機と変更しました。
●受領時期の見直し
導入機数:確定50機(変更なし)
初号機受領:2008年5月→2009年8月
導入スケジュール:年間約7機→年間約6機
2015年度末までに50機→2017年度末までに50機
※約14~36か月、平均約2年の遅れ
すでに報道等で伝えられているように、B787は延期につぐ延期となっています。主な原因としてボーイング社は、サプライヤーからボーイング最終組み立て地の製造ラインへの部品到着の予想以上の遅れ、予期していなかった再作業の発生などをあげています。さらに日本の富士重工業が担当している「センター・ウイングボックス」(主翼の主桁と胴体を接合する部分)の設計やり直しなどの理由で、2008年4月9日には3度目となる遅延の発表がされていました。
現在のB787のスケジュールですが、機体に搭載された電子機器やハードウェアの認証テストのプロセス中であり、9月27日には静止試験用機体の高圧テスト(ハイブロー)を成功裡に終了したことを発表しています。ちなみに同試験は初フライトの前にクリアしなければならない3つの試験のうちの1つで、実際の運航時における予想最高レベルの150%に相当する14.9psigの内圧を2時間かけてゆっくりと機体にかける試験であり、機体の安全性を確認するものです。

高圧テストの様子です。この機体は静止試験用のもので、B787では6機のフライトテスト機と、2機の静強度試験機および疲労強度試験機でさまざまなテストを行っていきます。(Photo/Boeing)
全日空では、ボーイング787 型機の代替機として2010年~2011年にB767-300ERを9機導入することと、既存機材の退役時期の調整や整備計画の調整等を実施することでB787の遅延に対する機材計画の調整を行うとしています。
当初の予定からずいぶんと遅れてしまい、ボーイングにとっても創業以来の難産な道のりとなっているB787ですが、次世代旅客機の中心となる機体です。楽しみに待っていることにしましょう。

