茨城空港が開港! 全国で98番目の空港

3月11日、日本で98番目となる茨城空港が開港しました。第一便となったのは、スカイマークのチャーター便である神戸行きで予定より約40分遅れの10時46分に飛び立ちました。開港時に国内線の定期便がないという異例の事態での出発となった茨城空港について今回は紹介します。

茨城空港は、いわゆる地方公共団体が設置する地方管理空港(旧第三種空港)とは違ってきます。1から作った空港ではない、といえばピンとくる方も多いかと思いますが、もともと航空自衛隊の百里飛行場を民間共用化した共用空港なのです。民間利用にあたって、滑走路を百里飛行場の既存滑走路の西側に新設し、あわせて駐機場やターミナルビルが整備されました。

官民共用空港の管理は、国が管理することとなりますので、茨城空港の工事費用は国が3分の2を負担していますので、約220億円の基本施設工事費用のうち茨城県は約70億円の拠出となっています。また、今後の管理も国が行うため茨城県が負担する金額は少ないと見込まれ、ローコスト(地方公共団体にとってですが)空港として注目されています。

羽田、成田に続く首都圏の3番目の空港となった茨城空港ですが、先ほども触れましたが開港時に国内線の定期便が就航していないことなど、先行き不安ななかでのオープンとなりました(4月にスカイマークが神戸線を就航します)。それでは首都圏での茨城空港の役割は何かということになりますが、それは「LCC対応空港」ということになるかと思います。LCCとはLow Cost Carrierの略で、本ブログでも何度も紹介しています“格安航空会社”のこと。LCCは、格安運賃を提供するためにさまざまなコスト削減を行っていますが、そのひとつに主要空港を利用するのではなく、いわゆる地方空港を利用してコストを削減しているということがあります。なぜ地方空港か?ということですが、地方空港は発着時間の融通が利いたり、空港使用料が安かったりするのです。もちろん茨城空港もそのとおりで、国際線の着陸料は格安に抑えられていて、成田空港と比較して約3~5割りほど安く、チャーター便においては、半分以下という設定になっています。

開港日である3月11日も現在唯一の定期便であるアシアナ航空の茨城/仁川線、チャーター便では、日本航空グループの茨城/ホノルル線、復興航空の茨城/台北線など5機9便のフライトが組まれ、今後も海外チャーター便は何便が組まれています。これを見ると海外のLCCにはある程度のアピールができたといえ、今後のLCCの海外定期便、チャーター便の需要増には希望が見えます。

空港自体もローコストを実現していて、コンパクトな空港ターミナル、収容台数1,300台の駐車場の無料化、ボーディングブリッジを必要としない設計、プッシュバックせずとも自走しながら方向転換することができるために折り返し時間が短縮できるなど、LCC対応空港としてのアピール点は散りばめられています。

ただし解決しなければならない難点もあります。それはアクセスの悪さ。茨城空港は、東京都心から約80キロ、霞ヶ浦の北側に位置していますが、鉄道は乗り入れておらず、JR常磐線石岡駅からバスで約35分かかり、それ以外のアクセスはマイカーしかないところ。この問題に関しては、3月6日には空港から約9キロに東関東道水戸線のインターチェンジが開設され、栃木、群馬方面からもアクセスが容易となったことや、関東鉄道株式会社により、「茨城空港~水戸駅」および「茨城空港~つくばセンター(TXつくば駅)」間の直行シャトルバスの運行計画(4月中旬予定)が発表されましたが、やはりアクセスの不便さは否めません。

日本初といってもいいLCC対応空港としての茨城空港の今後の動きは目が離せません。といっても年間約81万人が利用するといった予測の甘さ(現在の予想では20万人前後)、空港ターミナルビルの初年度運営収支は約2,000万円の赤字が見込まれ、明確な改善策も今のところないといった状況のなか、税金の無駄使いになってしまわないことを望みます。

●茨城空港
名称:茨城空港(百里飛行場)
設置位置:茨城県小美玉市
設置者:防衛大臣
事業主体:国土交通省
空港の種類:共用空港
施設整備の概要:新滑走路(新設)長さ2,700m×幅45m、現滑走路(補強)長さ2,700m×幅45m、エプロン(駐機場)、駐車場、調整池等
IATA:IBR
ICAO:RJAH

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近井コアラ

69(ロック)な生まれ(69年生まれ)がちょっと自慢な音楽と旅をこよなく愛する三十路。旧ソ連を皮切りに旅した国は30数カ国。旅は食にこだわりたい食いしん坊だが、高級かどうかは問わない雑食。少しでも旅のスパイスになるような情報を発信していきたいと思ってます!!

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