2000メートルから2500メートルに滑走路の延長工事が行われていた徳島空港ですが4月8日、2500メートル滑走路の供用が開始され「徳島阿波おどり空港」という愛称で、新ターミナルビルとともにリニューアル・スタートとなりました。
滑走路が2500メートルとなったことで、ジャンボといった大型機の乗り入れも可能となったのですが、現在のところ大型機の定期便の就航予定はなく、少し寂しいリニューアル・スタートとなってしまいました。
徳島空港の滑走路延長が決定したのは1996年。当時は、順調に利用客が伸びていた時期で、当初の計画では2005年で129万7000人、2010年には134万9000人の利用者数を国では予想していました。しかし、実際の利用者数は1997年の116万7000人がピークで、その後は1998年の明石海峡大橋開通、2002年には伊丹線の休止、2006年の神戸空港開港などで利用者数は当初の予想を大幅に減らすこととなってしまいました。さらに経済不況、日本航空の経営再建による国内線の減便など、日本の地方空港はどこも厳しい状況といえます。そのなかで現在、徳島空港は生き残りへ向けてのさまざまな施策を立てています。
●全日空の再参入
明るい話題としては全日空の羽田線の再参入です。10月31日から1日3往復で再開予定となっていて、日本航空との4年半ぶりのダブルトラック(2社運航)となる予定。ダブルトラックとなることで、便数が増え、運賃低下などが期待されます。現在片道3万円前後で周辺の地方空港と比べると、羽田線の価格は対抗できない状況なだけに、運賃低下は実現されたいところ。
※周辺空港の羽田線運賃で考えると、神戸空港では片道9800円(スカイマーク)があり、徳島便の約3分の1。便数で考えると、神戸空港は全日空も加えると1日往復8便、高松空港で10便、高知空港で8便、徳島空港は6便となっています。
●チャーター便の誘致
2500メートルとなったことで大型機の離着陸が可能となり、ノンストップでの海外便の運航も可能となっています。定期便の就航は現在の状況では難しいところがあり、チャーター便の誘致を積極的に行っているようです。4月17日には日本航空のボーイング747-400による那覇空港へのチャーター便が企画されています(徳島空港へのジャンボ機飛来は初めて。ツアーはほぼ満席)。5月22日には中国・上海万博に合わせての上海便が、8月26日には徳島・岡山両県の旅行会社の企画により、エーデルワイス航空のチャーター便で徳島空港発岡山空港経由スイス・チューリヒ空港(さらに経由でマドリードのツアーもあり)が計画されています。
さらに、米子空港と連携したチャーター便によるハワイツアーも計画されています。地方自治体が連携してチャーター便を運航するのはとても珍しく、徳島県運輸総局では「徳島だけでは需要は少ないが、地方間で連携すれば増える。開港をきっかけにチャーター便を増やしたい」としていて、地方間での連携によって需要が増えるのか注目したい動きです。
ただやはり現実は厳しく、全日空の羽田便の再開と同時に名古屋便の休止の検討がされるなど減便の可能性は大きくあり、利便性の面でいうとまだまだ課題は多いといえます。
しかし、チャーター便の誘致などその他の地方空港と連携しての動きは、私自身とても興味深く注目しています。1空港でサバイバルを生き残れない可能性があるならば、地方空港同士の連携で需要を増やすことができるのか、どういった方法があるのか。とても興味深いです。日本の地方空港のモデルケースになればと願っています。

