BA・AA・IBの提携が承認 大西洋路線でワンワールドの攻勢はじまる!

ブリティッシュ・エアウェイズ(以下BA)アメリカン航空(以下AA)イベリア航空(以下IB)など「ワンワールド」が申請していた大西洋路線での独占禁止法の適用除外(ATI)について、アメリカ運輸省と欧州委員会から承認されました(アメリカ運輸省は7月20日、欧州委員会は7月14日にそれぞれ承認)。3社の合弁事業承認のほかに、ワンワールドに所属するフィンランド航空、ロイヤル・ヨルダン航空も大西洋路線に関して適用除外が承認されました。

大西洋路線に関しては、スターアライアンスやスカイチームがすでにATIを受けていて、遅れをとっていたワンワールドがようやく攻勢の態勢を整えられることとなりました。
※ちなみにAAとBAは、1997年と2001年にもATIを求めて申請を行っていましたが却下されていました。今回は2008年にアメリカとEUがオープンスカイ協定を結んだことが承認の道を開きました。

このATIにより、運航スケジュールの調整が可能となり、効率的な国際線の運航や合理化による運賃の引き下げなどが可能となります。また、1社では採算の取れない路線も運航できることも可能で、より路線網が広がる可能性があります。さらにマイレージプログラムの利便性アップ、ラウンジの相互利用などのメリットも生まれます。アメリカとロンドンのヒースロー空港を結ぶ路線は人気が高く、利用者もビジネス客が多いドル箱路線。この路線の利便性を高めるという、それだけ競争に有利ということなのです。

ただし、BA、AA、IBの3社が持つヒースロー空港の発着枠を開放するという条件がつきました。3社が手放す発着枠は、ロンドン発着のニューヨーク(JFK)とボストン、マイアミ、ダラスの各路線。ニューヨークは1日3便、ボストンは1日2便、マイアミとダラスは1日1便で、最大で週49便を開放することとなります。なぜこんな条件が出たかというと、BAとAAの2社だけでヒースロー空港の発着枠の約47%を持っているということから、競争確保の点から開放が条件となりました(とはいっても、ヴァージン アトランティック航空は、今回承認された発着枠の開放などでは競争は確保できないとする声明を発表しています)。

ワンワールドの大西洋路線の具体的な戦略は、「アメリカ・メキシコ・カナダ」と「EU・スイス・ノルウェー」間を結ぶフライトで共同事業を展開する予定で、EUとアメリカの国内線、以遠のフライトに関するコードシェア契約を拡大し、デスティネーションの選択肢を大幅に増やすということになります。これによりBA・AA・IBの3社の路線網は105か国の433都市に1日5178便を運航することになるとしていて、利便性をアピールすることができます。

また、2009年11月に発表されていたBAとIBの合併計画の承認もされました。この統合により、乗客の輸送規模で世界5位、ヨーロッパで2位の航空会社が誕生することとなります(2008年の時点で2社あわせて419機のフリートを持ち、205都市に就航し、年間6200万人の旅客を運び、合計150億ユーロの収益を上げています)。計画によると、両社はそれぞれの社名を維持したまま、持ち株会社としてインターナショナル・コンソリデーテッド・エアラインズ・グループを設立することになります。

スターアライアンス、スカイチームにATIや経営統合などで出遅れていた感のあるワンワールドがいよいよ攻勢に環境が整いました。これから大西洋路線は競争が激化することは間違いありません。私たち利用者にとっては、運賃低下、利便性の向上、マイレージの獲得機会や使用機会が増えるなどのメリットが受けられそうです。これから大西洋路線はホットな戦いが繰り広げられそうです。

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近井コアラ

69(ロック)な生まれ(69年生まれ)がちょっと自慢な音楽と旅をこよなく愛する三十路。旧ソ連を皮切りに旅した国は30数カ国。旅は食にこだわりたい食いしん坊だが、高級かどうかは問わない雑食。少しでも旅のスパイスになるような情報を発信していきたいと思ってます!!

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