すでに退役が進んでいるMD-81の完全退役が9月末と迫ってきました。旧日本エアシステムが1981年に導入したDC-9スーパー81(1985年以降の納入機からMD-81に機種名変更)から、最盛期の1994年には18機ものMD-81が羽田空港と地方空港、地方空港から地方空港とまさに国内ローカル線の柱として活躍してきました。8月5日現在では3機のMD-81が活躍するのみとなっていて、羽田/奄美大島、奄美大島/鹿児島の定期便でのみその勇姿を見ることができます(MD-90就航便のシップチェンジで投入される場合もあります)。今回は9月末に日本の空から引退してしまうMD-81についてご紹介したいと思います。

9月末で日本の空から引退するMD-81。今となっては特徴的なリアエンジンとT尾翼がノスタルジーを感じさせます。主翼から前方が鶴の首のように長いフォルムもマクドネル・ダグラス機の特徴といってもいいでしょう。また1つ、往年の名機が姿を消します。羽田/奄美大島、奄美大島/鹿児島線の定期便のみの運航となっていますので、思い切って夏休みの旅行に組み入れても損はないはずです!
アメリカの航空機メーカーであるダグラス社(当時)は、短距離用のジェット旅客機DC-9を1965年に就航させました。このDC-9は抜群の経済性と信頼性に支えられ、大成功した旅客機の1つです。その成功からDC-9ファミリーといってもいいくらいシリーズ数が多いのが特徴で、MD-81もこのDC-9ファミリーのひとつなのです。1970年代末よりマクドネル・ダグラス社(1967年に合併・当時)は、DC-9シリーズのひとつとして、DC-9-50の胴体をストレッチ(延長)し、あわせて主翼も付け根と翼端で延長して全体的に大型化したスーパー80シリーズの開発を開始しました。当初開発のアナウンスが出されたのは、DC-9スーパー81・82・83の3種類。1983年にスーパー80シリーズは、MD-80シリーズと名称が変更されます(旧JASに最初に納入されたのは1981年なので当初はDC-9スーパー81という名称でした)。このMD-80シリーズはボーイング727の代替を狙ったモデルで、乗客数はほぼ同じであるのに対し、パイロットは2名、燃費や騒音面でも勝っていたために、ボーイング727の生産終了を決定づけた機体でもあります。最終的にMD-80シリーズは、MD-81・82・83・87・88とバリエーションを増やし、後継機であるMD-90が登場した後の1999年まで生産し続けられ、シリーズで1191機という大ベストセラー機となったのでした。
外見的な特徴も現在の旅客機を見慣れているとノスタルジックな部分がたくさんあり、見ていて楽しい機体でもあります。コクピットの窓には上部に「天窓」がふたつあり、正面から見ると愛嬌のある姿を見せてくれます。また、胴体後部に左右のエンジンを2つ装着するリアエンジン・スタイルとT尾翼。これも今の旅客機には見られないノスタルジックなスタイルですね。胴体も主翼から前が長くなっていて、これはダグラスの十八番であるストレッチのなせる独特のフォルムです。
機内も特徴があります。MD-80シリーズの特徴は、左右非対称のキャビン。シートレイアウトが中央の1本の通路を挟んで進行方向左側に2席、右側に3席の5アブレストとなっています。このシートレイアウトは、窓際でも通路側でもない席に当たる確立が少ないという利点もありました。
このように今現在の主力機にない古き良き時代を感じさせるMD-81の姿を見られるのも9月いっぱいです。夏休みにMD-81に搭乗する、撮影するというテーマの旅行を計画してみるのもよいのではないでしょうか。JALツアーズでは、9月19日出発の一泊2日のツアー「さよならMD81型機 引退記念チャーターフライト2日間」を企画しています。ツアー内容はかなりファンに楽しい企画となっていますので、こちらのツアーに参加してみても楽しいと思います。申し込み開始日は8月10日で電話でのみ申し込みが可能です。詳細はJALツアーズのホームページを参照してください。
●MD-81スペック
全長×全幅×全高:45.08m×32.88m×9.05m
最大離陸重量:63,503kg
航続距離:2,897km
巡航速度:815km/h
最大旅客数:172人
装備エンジン:P&W JT8D-209、P&W JT8D-217A

