スカイマークは11月8日、エアバス社とエアバスA380の導入に関して基本合意書を締結したと発表しました。導入機数はオプション2機を含めて6機の予定で、2011年春頃に購入契約を結ぶ計画となっています。皆さんもご存知のとおり、エアバスA380を導入する日本では初めての航空会社となります。

写真は羽田空港の新国際線ターミナルにて空港適合性テストを行うために10月15日に飛来したエアバスA380。エアバスA380が羽田空港に飛来するのは今回が初めて。さらにエアバスA380は新千歳空港にも10月17日に飛来しました。スカイマークのマーキングをまとったエアバスA380が見られるのが楽しみですね。(Photo/Airbus)
この導入計画はスカイマークが計画する国際線参入用の機材として使用するためで、国際線参入予定の2014年から国際線の主要路線でエアバスA380を使用する見込みです。
国際線参入は、アメリカと締結したオープンスカイ協定が今後は他国間にも広がる見通しであり、また成田・羽田の発着枠が2014年度までに約1.5倍に増えるという「スロット枠」等の路線参入のハードルが低いということも参入の後押しとなったかと思います。
参入予定の路線は欧米路線としており、当初は成田空港と欧米の3都市を結ぶ長距離路線となりそうです。路線や座席構成は未定としつつ、長距離路線の大量輸送により低価格を実現したい考えだそうです。デスティネーションは、ロンドン、フランクフルト、シアトルなどの名前が現時点ではあがっているようです。国際線参入が決まれば、日本の航空会社としては1954年の日本航空、1986年の全日空、1988年の日本エアシステム(現在は日本航空)に続く定期路線参入となります。
エアバスA380の導入は予定では、2014年度から3年間をかけて2機ずつ導入し、好調であればさらに9機を追加購入する構想もあるようです。
純粋にファンとしては日本の航空会社のエアバスA380導入は嬉しいニュースですが、問題点もあります。エアバスA380のリストプライスは3億4630万ドル(約280億円)で6機では1,500億円規模となります(リストプライス上の計算なので、実際はもっと安くなると思われますが)。スカイマークの2010年(3月期)では売上高は414億円、純利益は26億円であり、手持ち資金や銀行借り入れだけではなく、増資の可能性もあり、資金調達の負担をまかなえるかという懸念があります。また現在スカイマークはボーイング737-800に機材を統一し、整備コストなどの低減をはかってきており、そこに超大型機となるエアバスA380の整備・運航が加わることによる金銭・人的コスト、態勢の管理が追い付くのかという不安もあります(スカイマークは今年4月に国土交通省から業務改善勧告を受けています)。
ただ国際線へのチャレンジはこの航空会社の競争が激化している現在、生き残りに必要なものであると思います。国内線のネットワークも着々と構築中で、来年には新千歳・神戸・福岡・那覇の国内4空港と成田空港を結ぶ国内線の就航も計画しています。個人的にはスカイマークのチャレンジは応援したいですし、スカイマークの切り開く今後に期待したいです。安全運航は基本中の基本。これを忘れずにチャレンジしてもらいたいです。
※話は少し変わりますが、スカイマークではエアバスA380の搭載エンジンの選定に関しては現在検討中としています。11月4日発生したカンタス航空QF32便のエアバスA380のロールス・ロイス「トレント900」のエンジントラブルに関しては、ロールス・ロイス社がトラブルの原因となったみられる問題を突き止めたとしており、この件に関しては次の記事で詳しくご紹介したいと思っています。

