2011年04月18日

スカイマーク、「成田シャトル」で片道980円

スカイマークは4月12日、成田国際空港と旭川、新千歳、那覇、福岡を結ぶ国内4路線を10月30日より順次就航すると発表しました。同社は、こうした成田空港発着路線を「成田シャトル」と命名し、低価格運賃を提供するとしています。また、それぞれ就航後3か月間は片道980円のスカイバーゲン運賃を設定することも同時に発表しました。

運航開始日は、旭川線が10月30日、新千歳線が11月20日、那覇線が12月1日、福岡線が2012年2月1日を予定しており、それぞれ1日2往復を予定。さらに函館・出雲・高松・徳島・石垣への路線追加も構想しており、将来的には計9路線での「成田シャトル」運航を計画しています。

気になるバーゲン運賃以外の運賃ですが、羽田線よりも2000円程度安く設定される予定で、普通運賃は旭川・福岡線が1万3800円、新千歳線が1万2800円、那覇が1万6800円となります。片道980円となる「スカイバーゲン運賃」は、1便あたり約20席販売される予定で、合計で2万8800席を提供します。各路線の運賃詳細は下表の通り。


●成田シャトル運賃(予定)

運賃種別 旭川 新千歳 那覇 福岡
大人普通運賃 13,800 12,800 16,800 13,800
前割3 9,800 9,800 12,800 9,800
前割7 7,800 7,800 10,800 7,800
前割10 5,800 5,800 9,800 5,800
前割21 3,800 3,800 5,800 3,800
スカイバーゲン 980 980 980 980

スカイマークでは、低価格実現のため成田路線では「新しいビジネススタイル」で臨むとしており、本格的なLCC(格安航空会社)スタイルを採用するとしています。たとえば自動チェックイン機を主体としたカウンターや、1個あたりの手荷物の料金などもシビアに請求していくなどを挙げています。

スカイマークは2014年をめどに長距離国際線に進出することを表明しており、すでにエアバスA380の導入も発表しています。こうした国際線進出にあたり、成田をはじめとした国内路線のネットワークの拡充を図り、3年後の国際線事業の展開につなげていきたい考え。

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スカイマークが導入を発表しているエアバスA380。導入機数はオプション2機を含めて6機を予定しています。導入は国際線進出を狙う2014年。路線や座席構成を未定ですが、長距離路線でも低価格運賃を実現したいとしています。(Image/Airbus)


ちなみにその動向が注目されている全日空の格安航空会社「A&F Aviation(エーアンドエフ・アビエーション)」は4月13日、国土交通省航空局に対し航空運送の事業許可を取得するための申請を行ったと発表しています。申請内容によると、関西空港を運航と整備の拠点とし、エアバスA320を使用し主にアジア地域に路線を展開する予定で、2012年3月に関空/福岡・新千歳線、2012年5月に関空/仁川線の就航を目指すとしています。

いよいよ日本でも本格的に国内LCCの動きがはじまりました。利用者の選択肢が増え、空の旅がより気軽に手軽なものとなりそうです。両社の成功いかんで今後の日本の空の勢力図が激変しそうです。

2011年02月10日

全日空のLCC会社、関空を拠点にいよいよ始動!

全日空は2月1日、関西空港を拠点とする格安航空会社(以下LCC)に関する共同事業に関し、ファーストイースタン・インベストメントグループ(香港の投資会社)との株主間協定の締結を完了したと発表しました。2011年度下期中の運航開始に向け、2月中旬をめどに「A&F・Aviation株式会社」を設立し、航空運送事業許可の申請など具体的な準備を進めるとともに、新ブランドの立ち上げや増資による資本増強に取り組んでいく予定です。予定の1月中に新会社立ち上げからは遅れましたが、いよいよ全日空のLCC分野への挑戦がはじまります。

なお、新会社「A&F・Aviation株式会社」は暫定的なもので、ブランド名が3月以降に決定されるとともに、社名も変更される予定です。「A&F・Aviation株式会社」への出資額は、全日空が1,005万円、ファーストイースタン・インベストメントグループが1,000万円、その他が1,000万円でスタートし、就航前までに国内投資家から出資を募り、最大で約150億円まで増資の予定です。本社は全日空と同じ東京・新橋に置かれますが、3月をめどに関空かその周辺へ移転の予定です。


●新会社概要
会社名:A&F・Aviation(エーアンドエフ・アビエーション)株式会社
本店所在地:東京都港区東新橋1-5-2
事業内容:航空運送事業(国内線・国際線)
出資額:全日本空輸株式会社1,005万円、First Eastern Aviation Holdings Limited(香港法人)1,000万円、その他1,000万円
※なお、就航前までに国内投資家からの出資を募り、最大で約150億円まで増資を予定
代表者:代表取締役CEO 井上慎一
※井上氏は、全日空LCC共同事業準備室長


さて気になる就航路線と価格ですが、現在のところ具体的な路線について発表はありませんが、近距離からスタートする予定で、国際線については中国やアジアを想定しているとのことで、スタート当初は5機体制で国際線・国内線でそれぞれ3、4路線に就航し、5年目には15~20機体制とする計画だそうです。関係者によると国内線では関西/成田で5,000円程度、国際線では関西/ソウルで7,000円程度というかなり思い切った運賃が検討されているようで、これが実現されればかなりのインパクトです。

また国土交通省でもLCCを支援するため、安全が確保できることを前提に乗客が乗降中でも燃料給油を認める方針を固めています。これは航空機の空港滞在時間を短縮し、運航頻度を高めるのが狙いで、海外のLCCはすでに乗降中の給油を実施しており、国際競争力を強化するため、国内の航空会社にも認める通達を近く出すことが検討されています。

大手が作ったLCCは成功しない、このジンクスをぜひ全日空には破ってもらいたいものです。お膳立ては整いつつあります。全日空のLCCには関空の活性化への期待、日本でのLCCの定着など大きな期待がかかっています。今後も新たな情報が発表されたらご紹介していきます。

2011年01月24日

日本航空「鶴丸」復活!

日本航空は1月19日の定例会見で、新しく策定した企業理念を明らかにしたと同時にロゴマークに「鶴丸」を復活させると発表しました。1月19日は、会社更生法適用の申請から丸1年にあたることから「過去と決別し、新しい日本航空を創造していく」としています。「鶴丸」のロゴは4月1日から正式に採用される予定です。

新たな企業理念は3点で以下の通り。
・全社員の物心両面の幸福を追求する
・お客様に最高のサービスを提供する
・企業価値を高め、社会の進歩発展に貢献する
こうした新たな企業理念とともに、日本航空の原点であり初心のシンボルとして「鶴丸」をモチーフとした新たなロゴを採用するとしています。

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復活する「鶴丸」ロゴ。旧「鶴丸」よりも鶴の翼の切れ込みが深くなっています。JALのロゴはゴシック体となり太くどっしりとしたものに変更されました。(Image/Japan Airlines)


「鶴丸」の歴史について簡単に紹介しましょう。長年日本航空のシンボルとして親しまれてきた「鶴丸」は、2002年に日本航空・日本エアシステムの経営統合の際に、現在の塗装に変更され、2008年5月にすべての機体から姿を消しました。「鶴丸」は1959年から1989年まで、日本航空の社章として使用されていて、本格的に機体のマーキングとして描かれだしたのは1960年のDC-8(愛称:富士)からだそうで、当初はとても小さくて目立たないものだったそうです。その「鶴丸」が機体に大きく描かれるようになったのは、1970年から導入されたボーイング747からで、大きく垂直尾翼に描かれるようになりました。

今回の「鶴丸」復活は、日本航空の大西社長は「過去への回帰や復古調の印では決してない。JALの原点、初心のシンボル」として採用した」としており、「再生」ではなく、「新生」JALを作っていく姿勢を強く訴えました。それをあらわすかのように、新「鶴丸」ロゴは、旧「鶴丸」ロゴよりも鶴の翼の切れ込みを深くし、「JAL」の文字をゴシック体で太く変更したものとなっています。スピード感やどっしり感、前に進む雰囲気を表現したとしています。

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新「鶴丸」ロゴが入った塗装イメージ。3月にはまた世界の空でこの鶴丸が見られることになりそうです。(Image/Japan Airlines)


新「鶴丸」ロゴは今春受納予定の新機材から導入し、3月から国際線で運用を開始する予定です。既存機の塗装変更は、再塗装の時期となり次第、順次更新していく計画で、全航空機の変更には8年くらいかかる見込み。

「鶴丸」のイメージがとても強いボーイング747(ボーイング747-400型)の日本航空から退役するのが3月で、「鶴丸」が復活するのが同じく3月というのは、何だかとても感慨深いものがあります。個人的には「鶴丸」のロゴはとても大好きだったので復活はうれしいものがあります。年配の方にまだ海外旅行や海外赴任が一般的ではなかったころのお話を伺うと、海外の空港で日本航空の「鶴丸」をまとった機体を見ると、とてもほっとしたということや日本という国の躍進を実感したという思いを語ってくださる方が多く、「鶴丸」が日本から世界へ打って出るという躍進の象徴でもあったんだな~と思ってしまいます。日本航空の再建はまだこれからも続きますが、「鶴丸」にはたくさんの思いが詰まっているロゴですから、そのロゴに負けないようにこれからも安全・サービスのクオリティを保ちつつ、また世界中の空で日本が誇れる翼に復活してほしいものです。

2011年01月16日

サウジアラビア航空、スカイチームへ加盟を申請

スカイチームは1月10日、サウジアラビア航空がスカイチームへの加盟への申請を行ったことを発表しました。2012年の加盟をめざしており、実現するとスカイチームにとって初の中東系航空会社がメンバーに加わることとなります。ちなみに中東系ではワンワールドのロイヤル・ヨルダン航空に続いて、2社目の3大アライアンス加盟航空会社となります。

これにより、スカイチームは新たにアレクサンドリア、イスラマバード、コロンボなど35都市の就航地が加わることとなります。これまで中東地域が弱いとされていたスカイチームだけに、サウジアラビア航空の加盟は朗報です。スカイチームには今後、サウジアラビア航空のほかに、2012年までに中国東方航空、チャイナエアライン、ガルーダ・インドネシア航空、アルゼンチン航空が正式加盟を目指しています。
※スカイチーム、スターアライアンス、ワンワールドについては、加盟航空会社と今後加盟予定の一覧表を参照してください。

●アライアンス加盟航空会社

スカイチーム スターアライアンス ワンワールド
北米 デルタ航空 エア・カナダ、コンチネンタル航空、ユナイテッド航空、USエアウェイズ アメリカン航空
ヨーロッパ エールフランス、チェコ航空、アリタリア、KLMオランダ航空、アエロフロート・ロシア航空、エア・ヨーロッパ、タロム航空 アドリア航空、エーゲ航空、オーストリア航空、Blue1、bmi、ブリュッセル航空、クロアチア航空、LOTポーランド航空、ルフトハンザ ドイツ航空、スカンジナビア航空、スパンエアー、スイスインターナショナルエアラインズ、TAPポルトガル航空、トルコ航空 ブリティッシュ・エアウェイズ、フィンランド航空、イベリア航空、マレブ・ハンガリー航空、S7航空
アジア 大韓航空、中国南方航空、ベトナム航空 中国国際航空、全日空、タイ国際航空 キャセイパシフィック航空、日本航空
オセアニア なし ニュージーランド航空 カンタス航空
中・南米 アエロメヒコ TAM航空 ラン航空、メキシカーナ航空
中東 なし なし ロイヤル・ヨルダン航空
アフリカ ケニア航空 エジプト航空、南アフリカ航空 なし

※加盟予定航空会社
北米 なし なし なし
ヨーロッパ なし オリンピック航空 エア・ベルリン
アジア 中国東方航空、チャイナエアライン、ガルーダ・インドネシア航空 エア・インディア キングフィッシャー航空
オセアニア なし なし なし
中・南米 アルゼンチン航空 アビアンカ航空、TACA航空、コパ航空 なし
中東 サウジアラビア航空 なし なし
アフリカ なし エチオピア航空 なし

簡単にサウジアラビア航空について紹介しましょう。サウジアラビア航空のきっかけは、1945年に当時のアメリカ大統領であるルーズベルト大統領がアブドゥルアジズ王にDC-3(愛称:ダコタ)をプレゼントしたことからはじまりました。同年にリヤド、ジェッダ、ダハラーン間で乗客と貨物を運びました。正式に航空会社として設立されたのは1946年で、国防省の機関として設立されました。現在ではサウジアラビア国内26か所、海外55か所に就航し、保有機材数149機と中東を代表するエアラインの1つです。

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サウジアラビア航空のエアバスA330-300。サウジアラビア航空の機材刷新計画の一部として8機発注しています。(Photo/Airbus)


日本では成田に貨物便を就航させていましたが、2006年9月6日により3週間だけですが、関空/マニラ~リヤド~ジェッダ線を就航していました(国土交通省の認可ではなく行政許可であったことと、関空/マニラ間の営業を国土交通省が認可しなかったことで、9月27日以降運休)。そういったことで、日本では馴染みの薄い航空会社かもしれませんね。

また、サウジアラビア航空のユニークな特徴としては、サウジアラビアにイスラム教の2大聖地であるメッカとマディーナがあることから、巡礼の需要があるために大型機を多数所有しているということがあります。ハブ空港であるキング・アブドゥルアズィーズ国際空港にはハッジ(メッカ巡礼)の時期にのみ供用され、メッカ行きのみの旅客を扱う「ハッジ・ターミナル」があるほどです。

加盟航空会社が多いことからスターアライアンスが3大アライアンスの中でも有利に見えますが、スカイチームも広範なネットワークでは負けていません。今後サウジアラビア航空が加盟することによって、ますますネットワークが広がりますので、旅客にとって便利になることは間違いありません。3大アライアンスは今後も加盟航空会社を増やす動きがありますので、目が離せません。

2011年01月07日

大韓航空のA380は2階席が全席ビジネスクラス!!

明けましておめでとうございます。2011年も本ブログをご愛顧いただけますよう、よろしくお願いいたします。新年のスタートは大韓航空のエアバスA380です。

大韓航空は今年の5月より導入予定のエアバスA380のレイアウトを発表しました。総座席数は407席で、2階席は全席ビジネスクラスという現在運航中のA380でもこのレイアウトは世界初となります。まさに「空飛ぶホテル」の名前がぴったりのレイアウトという感じがします。

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大韓航空は2003年に5機のエアバスA380を発注し、後に5機の追加発注をして合計で10機の導入が予定されています。エンジンは、エンジン・アライアンスのGP7200。今年の5月に大韓航空向けの1号機が納入され、日本線には6月から就航の予定です。(Image/Airbus)


具体的なレイアウトは、1階前方にファーストクラスを12席、その後方にエコノミークラス301席、2階すべてがビジネスクラスとなり94席で、合計407席は、現在運航中のエアバスA380で世界最少の座席数となります。

ビジネスクラスのシートは、「プレステージスリーパーシート」と呼ばれる180度フルフラットのシートで、シートピッチは188センチと余裕の空間が提供されます。この座席は現在でも成田/ロサンゼルス間を運航しているKE001/2便にも導入されているもので、好評を博しているもの。エコノミークラスのシートもシートピッチ86センチとエアバスA380のエコノミークラスの中でも最大級の座席間隔となり、快適な空の旅を楽しめそうです。


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写真は昨年5月に組み立て作業が完了した大韓航空のエアバスA380。エアバスA380の組み立て作業は、胴体前部、後部および垂直尾翼はドイツのハンブルグ工場で、操縦室と胴体中間部分はフランスで、主翼部分はイギリス、水平尾翼はスペインで製造され、フランスのトゥルーズ工場で最終的に組み立てられます。(Photo/Airbus)

大韓航空のエアバスA380の1号機は今年5月に引き渡しが行われ、6月から成田/仁川線に就航予定です。同時期に仁川/香港・バンコク線などに就航し、8月からはアメリカ、ヨーロッパの長距離路線にも運航が予定されています。エアバスからは2011年末までに5機(2号機は6月、3号機は7月、4号機は8月)が引き渡され、2014年までにさらに5機の引き渡しが行われる予定です。

大韓航空のエアバスA380の発注数は10機で、北東アジア地域の航空会社としては最多となります(2003年に5機、2008年に3機、2009年に2機の発注)。また、大韓航空はエアバスA380を導入する世界で6社目(2007年10月シンガポール航空、2008年7月エミレーツ航空、2008年9月カンタス航空、2009年10月エールフランス航空、2010年5月ルフトハンザ ドイツ航空)となります。

6月から日本の空に新たにエアバスA380の翼が増えることになります。また、大韓航空のライバルでもあるアシアナ航空が1月6日にエアバスA380の購入契約を締結したことを発表しました。2014年から2017年までに計6機を導入する予定とのことで、韓国のビッグ・エアライン2社のサービス競争も楽しみです。アシアナ航空はアメリカ、ヨーロッパ線などの長距離路線に導入する予定とのことで日本線の導入は未定ですが、韓国の航空会社の元気な姿はぜひ日本の航空会社にも刺激になって欲しいものです。

2010年12月30日

全日空のLCC 2011年始動!

2010年もあとわずか。今年も本ブログをご愛読いただきありがとうございました。さて2010年最後は、2011年に始動する全日空の格安航空会社の話でしめくくりたいと思います。

2010年9月9日に、全日空はファーストイースタン投資グループとともに、関西国際空港を拠点としたLCCに関する共同事業へ出資することに合意し、基本合意書を締結したことを発表しました。

これはオープンスカイの推進、経済の長期低迷による消費動向の変化と価値観の多様化、鉄道、道路の環境整備など、航空を取り巻く環境は大きく変化しつつあること、また成長する経済を背景に東アジアと日本各地の旅客流動の拡大が期待されることなど、ANAブランドとは異なる、これまでの常識を覆す低価格の航空会社による新規需要創造の必要性を感じたことからによると全日空はLCC設立の趣旨を説明しています。また、2010年5月発表された国土交通省成長戦略にLCC参入環境の整備が盛り込まれたことも大きいでしょう。

確かに2010年を思い返すと、3月にはエアプサンが福岡空港(4月に関西)に就航、7月には春秋航空が茨城空港に定期チャーターとして就航、12月にはエアアジアXが羽田空港に就航するなどLCCの日本就航が相次いでいます。それ以前から就航しているLCCとあわせると6社ものLCCが日本就航を果たしています。

●日本に就航しているLCC
済州航空(韓国):ソウル(仁川)/関西・北九州、ソウル(金浦)/関西・中部
エアプサン(韓国):釜山/福岡・関西
春秋航空(中国):上海/茨城
セブパシフィック(フィリピン):マニラ/関西
ジェットスター(オーストラリア):ケアンズ/成田、ゴールドコースト/成田、シドニー/ゴールドコースト/関西、シドニー/ケアンズ/関西
エアアジアX(マレーシア):クアラルンプール/羽田

今後世界各地でオープンスカイが進めば、アジアでは最も航空需要が安定している日本に就航する海外のLCCが増えることは間違いありません。それにともない競争は激化することも間違いありません。そんな中での全日空のLCC参入は競争を生き残るための施策であり、また多様化するニーズに応えたものであるといえます。

しかし、これまで大手が作ったLCCは成功していないというのが現実です。たとえば、ブリティッシュ・エアウェイズのゴーフライやバズ、ユナイテッド航空のテッド、デルタ航空のソングなど、売却されたり親会社に吸収されたりと、成功例はカンタス航空のジェットスターなど一握りです。

全日空ではこうしたことももちろん把握しており、専任組織で約2年間LCCのビジネスモデルを研究し、新設するLCCは、社名やロゴ、社員もまったく別に採用し、全日空ブランドを明確にわけて独自性を確保するとしています(便名も別)。

全日空では2011年年明け早々にLCCを設立し、2011年後半から関西空港を拠点に国際・国内計3、4路線を就航させ、順次路線を拡大させる予定とのこと。現在、さまざまな路線で試算をはじめていて、中部国際空港も検討されているようです。中部国際空港はエアアジアXも運航に関心を示していますので、2011年は関西圏・中部圏がおもしろくなりそうです。社名等詳細が発表されましたら、本ブログでもまたご紹介したいと思っています。2011年も年明け早々、日本の空から目が離せません。

今年一年、本ブログをご愛読いただきありがとうございました。2011年も変わらずご愛顧いただければと思います。よいお年をお迎えください。

2010年12月10日

JALジャンボ ラストフライトはハワイ線に決定

アッパーデッキ部分のコブが特徴的なフォルムで、そして世界の空を変えたボーイング747の退役が日本の空で進んでいます。すでにクラシック・ジャンボは退役しましたが、ハイテク・ジャンボと呼ばれるボーイング747-400の退役も進行中です。日本では、日本航空と全日空で運用がされていますが、日本航空は2011年3月1日をもって、全日空では2015年までに全機が退役する予定となっています。

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日本航空のボーイング747-400。日本航空ではダッシュ400のことを「スカイクルーザー」と名づけています。日本航空のジャンボのなかでもこのダッシュ400の特徴といえば、エンジンが従来のプラット&ホイットニー社製ではなく、ゼネラル・エレクトリック社製のCF-6-80C2B1Fとなった点。日本航空はプラット&ホイットニー社製エンジンを選定してきただけに、これは大きな変化でもありました。来年のラストフライトまで、ぜひ、乗る・見る・撮るなどダッシュ400の勇姿を楽しんでください。(Photo/Japan Airlines)


そんなボーイング747-400(通称ダッシュ400)ですが、日本航空でのラストフライトのツアーがJALパックと近畿日本ツーリストで販売が開始されています。ラストフライトは2011年2月28日のホノルル発成田行きのJAL0075便(成田到着3月1日)となる予定で、そのフライトに搭乗するというものです。

どちらのツアーも航空ファンにはたまらない特別なコースとなっていて、羽田空港の整備場見学やセレモニーイベントが用意されています。気になる方はそれぞれのツアーの詳細をご覧になってみてください。

●JALパック
日本航空:http://www.jal.co.jp/
特設サイト「ありがとうジャンボ」:http://www.jal.co.jp/jumbo/

●近畿日本ツーリスト
近畿日本ツーリスト:http://www.knt.co.jp/
JAL B747-400 ラストフライト搭乗ツアーinハワイ:http://entame.knt.co.jp/sayonara-jumbo/

簡単にボーイング747-400(以下ダッシュ400)について紹介していきましょう。ダッシュ400は、それまでのクラシック・ジャンボとは旅客機のコンセプトを大幅に変更した世代の異なるモデルとして生まれました。テクニカルな設計コンセプトは以下の2点。

・航続距離を延長し、世界の主要都市をノンストップで飛行できる機体
・コクピットの自動化により2クルーでの運航を可能にする

主要都市間のノンストップ飛行に関しては、機体デザインの再設計により空力的な飛行性能を向上させることに成功しました。具体的にいうと、胴体と主翼のフェアリングの形状を変更したほか、主翼軸を左右それぞれ1.83m延長し、さらにウィングレットを装着しました。主翼内燃料タンクの増設、水平尾翼内にも燃料タンクを増設しました。さらに機体の素材も軽量化を図り、スポイラーなどに新アルミ合金、ウィングレット、エンジンナセル、客室床板、内装などにカーボンファイラー複合材を用いました。エンジンには、プラット&ホイットニー(PW4000)、ゼネラル・エレクトリック(CF6-80C2)、ロールスロイス(RB211-524G/H)の3社の新世代エンジンから選定でき、ボーイング747-300以前のタイプに比べ燃費が4~6%向上することとなりました。ローンチカスタマーはノースウエスト航空で1989年1月に引渡しが行われ、日本航空は1990年1月、全日空は1990年11月に引き渡されています。以降、2005年4月にチャイナエアラインへの引渡しを最後に受注および生産を終了しました。さまざまな派生型を含む生産数は633機となり、現在では後継機となるボーイング747-8が747ファミリーを受け継いでいます。

来年の日本航空からの退役時期にまた、詳しくダッシュ400についてお届けしたいと思っています。今回のツアーは日本航空の最後のダッシュ400に触れられる最後の機会です。興味のある方は詳細を確認してみてはいかがですか。

2010年12月02日

スターフライヤー、初の関空国際チャーター運航を記念したスペシャル・マーキング

スターフライヤーは11月28日より、関西国際空港(以下関空)のブランドイメージを施したスペシャル・マーキング機の運航を開始しました。これは、2011年2月から3月にかけて、関空発着の国際チャーター便の運航を計画しており、同社初となる関空発着のチャーター便の運航にあわせてスターフライヤーと関空のコラボレーション企画として計画されました。

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スターフライヤーと関空のコラボ、スペシャル・マーキングです。手荷物タグをイメージするデザインとなっています。KIXの文字が目立ち、まさに関空とのコラボ!というデザインです。黒がベースのスターフライヤーの機体に違和感なく溶け込んだ、とてもスタイリッシュなスペシャル・マーキングだと思います。(Image/STARFLYER)


スペシャル・マーキングは、同社のエアバスA320の2機に施されていて、機体の両側面に関空を現すコード「KIX」の3文字が入った手荷物タグをイメージするデザインとなっています。ポートサイド(左舷)、スターサイド(右舷)でデザインが違っています。それほど大きなものではありませんが、スタイリッシュなデザインでスターフライヤーの機体にとってもマッチしていると思います。このスペシャル・マーキングは、11月28日~2011年3月31日までとなっていますので、見たい・撮影したい方は、関空・羽田・北九州の空港へ足を運んでみてください。

今回のスペシャル・マーキングのきっかけとなった関空からの国際チャーター便計画ですが、スターフライヤーは2012年度にも九州/アジア間の国際定期便の運航開始を目指す中期経営計画を発表しています。定期分就航をみすえての体制構築の一環としてこれまでも実施してきたチャーター便の運航を毎月1回の頻度で設定したいとしていて、今回の関空発着のチャーターもこの一環です。

関空発着の国際チャーターは、ソウルと釜山に合計6往復を予定しています。詳細は以下のとおり。

●関空発着国際チャーター運航スケジュール

・関空/ソウル
年・月・日 ソウル
(仁川)発
関空着 関空発 ソウル
(仁川)着
2011年 2月 4日(金) 8:30 10:10 10:50 12:50
6日(日) 16:05 17:45 18:30 20:30
11日(金) 8:30 10:10 10:50 12:50
13日(日) 16:05 17:45 18:30 20:30
3月 19日(土) 8:30 10:10 10:50 12:50
21日(月) 16:05 17:45 18:30 20:30

・関空/釜山
年・月・日 釜山発 関空着 関空発 釜山着
2011年 3月 25日(金) 8:30 9:50 10:30 12:00
27日(日) 15:25 16:45 17:35 19:05


なお、前後に北九州発着のソウル、釜山のチャーターも設定しているので、合計12往復を運航する予定としています。いずれも韓国からの訪日旅行者も運ぶ双方向チャーターとして運航します。

国際線のデスティネーションは、ソウルや釜山などの韓国、深セン・広州・上海・北京などの中国、香港、マカオ、台湾などが候補としてあがっているそうです。国内線の増便も考えていて、羽田空港の発着枠配分により2013年度には27便への拡大を目指します。2011年度には羽田/北九州線のダブルデイリー化、2011年度以降には羽田/福岡線の開設と早期の増便を狙うとしています。

また国際・国内線の増便に対応するため、機材の導入も進める予定で、2011年1月と5月に5号機と6号機を受領し、2012年度に2機、2013年度と2014年度に1機ずつ導入し、合計10機体制を確立する計画です。

2010年11月10日

スカイマークが国際線参入を計画 A380導入を決定!

スカイマークは11月8日、エアバス社とエアバスA380の導入に関して基本合意書を締結したと発表しました。導入機数はオプション2機を含めて6機の予定で、2011年春頃に購入契約を結ぶ計画となっています。皆さんもご存知のとおり、エアバスA380を導入する日本では初めての航空会社となります。

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写真は羽田空港の新国際線ターミナルにて空港適合性テストを行うために10月15日に飛来したエアバスA380。エアバスA380が羽田空港に飛来するのは今回が初めて。さらにエアバスA380は新千歳空港にも10月17日に飛来しました。スカイマークのマーキングをまとったエアバスA380が見られるのが楽しみですね。(Photo/Airbus)

この導入計画はスカイマークが計画する国際線参入用の機材として使用するためで、国際線参入予定の2014年から国際線の主要路線でエアバスA380を使用する見込みです。

国際線参入は、アメリカと締結したオープンスカイ協定が今後は他国間にも広がる見通しであり、また成田・羽田の発着枠が2014年度までに約1.5倍に増えるという「スロット枠」等の路線参入のハードルが低いということも参入の後押しとなったかと思います。

参入予定の路線は欧米路線としており、当初は成田空港と欧米の3都市を結ぶ長距離路線となりそうです。路線や座席構成は未定としつつ、長距離路線の大量輸送により低価格を実現したい考えだそうです。デスティネーションは、ロンドン、フランクフルト、シアトルなどの名前が現時点ではあがっているようです。国際線参入が決まれば、日本の航空会社としては1954年の日本航空、1986年の全日空、1988年の日本エアシステム(現在は日本航空)に続く定期路線参入となります。

エアバスA380の導入は予定では、2014年度から3年間をかけて2機ずつ導入し、好調であればさらに9機を追加購入する構想もあるようです。

純粋にファンとしては日本の航空会社のエアバスA380導入は嬉しいニュースですが、問題点もあります。エアバスA380のリストプライスは3億4630万ドル(約280億円)で6機では1,500億円規模となります(リストプライス上の計算なので、実際はもっと安くなると思われますが)。スカイマークの2010年(3月期)では売上高は414億円、純利益は26億円であり、手持ち資金や銀行借り入れだけではなく、増資の可能性もあり、資金調達の負担をまかなえるかという懸念があります。また現在スカイマークはボーイング737-800に機材を統一し、整備コストなどの低減をはかってきており、そこに超大型機となるエアバスA380の整備・運航が加わることによる金銭・人的コスト、態勢の管理が追い付くのかという不安もあります(スカイマークは今年4月に国土交通省から業務改善勧告を受けています)。

ただ国際線へのチャレンジはこの航空会社の競争が激化している現在、生き残りに必要なものであると思います。国内線のネットワークも着々と構築中で、来年には新千歳・神戸・福岡・那覇の国内4空港と成田空港を結ぶ国内線の就航も計画しています。個人的にはスカイマークのチャレンジは応援したいですし、スカイマークの切り開く今後に期待したいです。安全運航は基本中の基本。これを忘れずにチャレンジしてもらいたいです。

※話は少し変わりますが、スカイマークではエアバスA380の搭載エンジンの選定に関しては現在検討中としています。11月4日発生したカンタス航空QF32便のエアバスA380のロールス・ロイス「トレント900」のエンジントラブルに関しては、ロールス・ロイス社がトラブルの原因となったみられる問題を突き止めたとしており、この件に関しては次の記事で詳しくご紹介したいと思っています。

2010年10月18日

タイの新興エアライン“ビジネスエアー”成田に定期チャーターで就航

タイの新興エアラインであるビジネスエアーが、成田/シェムリアップ、成田/デンパサール線に定期チャーター便の運航を申請中です。政府認可が認められれば、11月15日から成田/シェムリアップ、11月16日から成田/デンパサールにそれぞれ定期チャーターとして運航を開始する予定です。もちろん日本へは初就航となります。

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ビジネスエアーのボーイング767-200。成田線はボーイング767-300ERが使用されますが、未確認ですがどうやら同社のボーイング767-300ERはホワイトボディにロゴのみの機体しかないようで、成田にはフルペイントでやってくるのかちょっと注目です。

ビジネスエアーは2008年から設立準備が開始され、翌年の2009年11月に認可を受け運航をスタートさせました。現在はバンコク/仁川(韓国)・プーケット、プーケット/仁川・釜山、10月30日よりバンコク/務安、プーケット/務安に就航します。保有機材は3機でボーイング767-200×1(ビジネス12席、エコノミー211席)、ボーイング767-300ER×2(エコノミー251席)。2010年秋にはもう1機追加予定だそうです。

●ビジネスエアー
設立:2009年
ハブ空港:スワンナプーム国際空港
2レター・3レター:8B、BCC
フリート:ボーイング767-200×1、ボーイング767-300ER×2

デンパサール線に関しては、10月1日から日本航空が成田、関空便を休止していますので、その隙間を狙ったチャレンジだと思われます。バリ島は日本でも人気のデスティネーションで、2009年度のバリ島への日本人観光客の人数は約32万人におよびます。日本航空の撤退でデンパサール線に関しては、ガルーダ・インドネシア航空のみとなっていますので、チャンスは大きいと思います。シェムリアップもアンコールワットなど観光地として人気の高いデスティネーションですので、こちらも面白そうな路線です。


具体的に成田のスケジュールは以下の通りとなります。
●成田/シェムリアップ(11月15日運航開始予定)
8B8820便 成田12時発→シェムリアップ16時15分着(月・水・金)
8B8821便 シェムリアップ23時30分発→成田7時30分着(翌日)(月・水・金)

●成田/デンパサール(11月16日運航開始予定)
8B8830便 成田12時発→デンパサール18時30分着(火・木・土)
8B8831便 デンパサール23時30分発→成田7時30分着(翌日)(火・木・土)
※成田線の使用機材はボーイング767-300ERの予定で、エコノミークラス席のみで251席。

国際チャーター便扱いなので、基本的には旅行会社のパッケージツアーでの販売となり、個人でチケットを購入するという方法は難しいのですが、国土交通省では10月1日、国際旅客チャーター便の航空券を個人客に販売する際の制限を10月31日から大幅に緩和するという発表をしていますので、国際チャーター便も個人旅行に利用できることが簡単になりそうです。ちなみにビジネスエアーでは、シェムリアップ線に関しては、総座席数の49%を個人向けの航空券のみの販売も申請しているようなので、航空券だけの入手も簡単そうです。

新興エアラインがいきなりの成田線就航ということで、要注目となりそうです。安全で快適なフライトを提供してもらいたいものです。


2010年10月08日

スターアライアンス、エチオピア航空の加盟を決定

スターアライアンスは9月29日、エチオピア航空の加盟を承認したことを発表しました。今後エチオピア航空は、12か月以内の正式加盟に向け準備を開始することになります。

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エチオピア航空の現在の主力機ボーイング767-300。エチオピア航空はアフリカでも有数の航空会社で58カ国への国際線と17都市の国内線を運航しています。(Photo/Ethiopian Airlines)

スターアライアンスはエチオピア航空の加盟により、アフリカ大陸のメンバーをエジプト航空、南アフリカ航空に続いて3社目を獲得したことになります。これは、ワンワールド(アフェリエイトメンバーとして南アフリカのコム・エアが1社)、スカイチーム(アソシエイトメンバーとしてケニアのケニア航空が1社)に比べ、アフリカ大陸路線がかなり強化されたことになります。
※スカイチームのエールフランス航空は旧植民地への幅広い路線網を持っています。ワンワールドもブリティッシュ・エアウェイズが旧植民地を中心とした路線網を持っていますが、スターアライアンス、スカイチームに比べるとネットワークは貧弱といっていいでしょう。

スターアライアンスのアフリカへのネットワーク強化は、IATAやICAOの航空需要の予測によると今後の伸び率が世界で2番目に大きいとされていることからで、エチオピア航空の加盟によりスターアライアンスは新たなデスティネーションとして5つの新しい国(チャド、コンゴ、ジブチ、マリ、ニジェール)とアフリカの24都市を加えることとなります。

日本では馴染みの薄いエチオピア航空ですが、アフリカでも最も大きい航空会社の1つです。エチオピア航空は1945年に設立され、アメリカのトランス・ワールド航空(TWA)の支援を受け1946年にカイロへのファーストフライトを行いました。当時用いられたのは、“ダグラスC-47スカイトレイン”(DC-3といったほうが馴染み深いですね)でアメリカ政府から5機が購入されました。1946年末にはさらに4機のダグラスC-47スカイトレインが購入されます。
※余談ですが、なぜDC-3と書かずにアメリカ軍用輸送機の名称である“ダグラスC-47スカイトレイン”と書いているかといいますと、この9機の機体はもともとアメリカ軍の機体で、快適なシートなどを持った民間用のものではなく、ベンチタイプのキャンバス席だったそうです。

現在では、エチオピア政府100%出資のナショナル・フラッグ・キャリアとして、58カ国(アフリカ37カ国、ヨーロッパ6カ国、アメリカ、中東・アジア14カ国)への国際線と17都市の国内線を42機の航空機で運航するアフリカ有数の航空会社となっています。
※新機材の導入も積極的でボーイング787を10機、エアバスA350-900を12機発注しています。

●エチオピア航空
設立:1945年
ハブ空港:ボレ国際空港
マイレージ:ShebaMiles
2レター・3レター:ET、ETH
コールサイン:Ethiopian
アライアンス:スターアライアンス(2011年加盟予定)
フリート:ボーイング767-300×10、ボーイング757-200×8、ボーイング737-700×5、ボーイング737-800×2、DHC-8-Q400×6、フォッカー50×5、ボーイング757-260F(カーゴ)×2、ボーイング747F(カーゴ)×2、ボーイングMD-11F(カーゴ)×2

スターアライアンスはエチオピア航空が加盟することにより、186カ国の1,196のデスティネーションへ毎日21,380便運航することとなります。

2010年09月24日

エア・アジアX、ブリティッシュ・エアウェイズ羽田就航を表明

10月21日のD滑走路供用開始とともに本格的に再国際化となる羽田空港に、新たにエア・アジアXとブリティッシュ・エアウェイズが就航を表明しました。それでは日本初就航となるエア・アジアXを中心に紹介していきましょう。

12月9日より羽田/クアラルンプール線就航を表明したエア・アジアXは、マレーシアの格安航空会社(LCC)であるエア・アジアのグループ会社です。2007年1月に国際長距離路線に参入を表明し、現在ではオーストラリア・中国・台湾・インド・イギリスへ就航しています。日本への乗り入れは2008年から検討されており、実際茨城空港へは就航への協議も進められていました。今回の羽田就航には同社の最高経営責任者・アズラン・オスマンラニ氏によると2点あるとしています。

1点目は「長距離路線モデルでは、東京/クアラルンプール線の単純な往復だけでなく乗り継ぎ需要が大事」とし、羽田からは日本国内線への乗り継ぎの利便が高いことを挙げました。またもう1点目は貨物運用機能を挙げ、収益の5%から6%を占める貨物の運用が長距離路線の運航にはかかせないことから、すでに貨物運用の機能がある羽田空港への就航を決めたとしています。さらに日本の他空港にも興味があるとしており、福岡・関空・新千歳といった地方空港への乗り入れも視野に入れているとしています。今後2年間で新たな空港への就航を目指す考え。

気になる運賃や機内設備に関してですが、就航キャンペーンとして羽田/クアラルンプール間の片道を“5,000円”で販売するキャンペーンを実施。5,000円のキャンペーン価格は、エコノミー席365席のうち15%~20%程度設定する予定なので、お得なチケットをゲットできる方は多いのでは(キャンペーン価格は9月23日から10月31日までに、同社のWebサイト(携帯サイトを含む)からの予約に限定。対象となる搭乗期間は2010年12月9日から2011年7月31日まで)。

キャンペーン終了後の運賃に関しては、エコノミーで片道1万4,000円から2万5,000円、プレミアムで4万8,000円程度に設定する予定とのこと。チケット販売は、オンライン販売をメインとしており、9月23日に日本語のウェブサイトが開設されています。

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エア・アジアXの主力機であるエアバスA330-300。現在20機を発注中。さらにエアバス社の新型機エアバスA350-900(A330の後継機種)も10機発注済み。日本線ではLCC初となるフルフラットシートが設置された機材が投入されます。


使用する機材はエアバスA330-300で、エコノミーが365席、そしてLCC業界では初となるフルフラットシート「プレミアム・フラットベッド・シート」が設置されるプレミアムが12席の全377席。エコノミーのシートピッチは31インチ(約78.5cm)、座席幅は16インチ(約40.5cm)、プレミアムは、シートピッチは60インチ(約152cm)、座席幅は20インチ(約50.8cm)、全長(フルフラット時)は77インチ(約195.6cm)で最大傾斜度は180度となっています。機内食は有料で、現在のところマレーシア食や日本食を提供する予定とのこと。1食の価格はクアラルンプール発で日本円で400円、羽田発で700円くらいになるだろうとしています。

●エア・アジアX羽田/クアラルンプール線スケジュール(12月9日より)
D72652便 クアラルンプール14時40分発→羽田22時30分着(火・木・日)
D72653便 羽田23時45分発→クアラルンプール06時30分着(火・木・日)

羽田では2路線目のヨーロッパ路線となるイギリス・ヒースロー路線の開設を表明したのはブリティッシュ・エアウェイズ。2011年2月20日から羽田/ヒースロー線を就航します。使用機材はボーイング777。週5便の設定で、成田/ヒースロー線は今後もデイリー運航を続けるとしており、運賃も両路線で区別はしないとしています。


●ブリティッシュ・エアウェイズ羽田/ヒースロー線スケジュール(2011年2月20日より)
BA8便 羽田06時25分発→ヒースロー10時00分着(月・火・金・土・日)
BA7便 ヒースロー08時00分発→羽田05時00分着(月・木・金・土・日)

羽田の再国際化の際に航空交渉の結果として、ドイツ・オランダ・フランス・イギリスの4か国で開設が合意されていますが、現在のところ日本航空のパリ線と今回のブリティッシュ・エアウェイズのヒースロー線の2路線のみとなっています。これは、外国航空会社にとっては発着時間に制約が設けられていること、現に今回のヒースロー線は発着ともに早朝の時間帯となっていることから、ハードルが高く路線数が伸び悩んでいます。ヨーロッパ路線に関しては様子見な感じですが、実際に10月21日以降の情勢によっては他社の参入も考えられます。いよいよ羽田の再国際化が始動します。

2010年09月18日

ヴァージン アトランティック航空、新ロゴを発表!

ヴァージン アトランティック航空は、新しいコーポーレートアイデンティティ(ロゴや機体塗装)を発表しました。これは同社に2011年から導入される予定のエアバスA330-300に合わせたもの。

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ヴァージン アトランティック航空の新機体デザイン。機体全体に大きくロゴがペイントされたものとなっています。ウイングレットの内側にもヴァージンのロゴが入っています。イメージは2011年から導入されるエアバスA330-300。(image/Virgin Atlantic Airways)


今回発表された機体デザインは、機体前方にのみ描かれていた社名が機体全体に大きくペイントされます。さらに乗客が機内からロゴを見ることができるようにウイングレットの内側にもロゴを描いたものになっています。また同社の象徴である“フライングレディー”は、より詳細に描かれ若々しくよみがえりました。手にはためくユニオンジャックもより大きくなっています。またちょっと楽しみなのは、機体下部です。機体下部にもダークパープルのロゴが描かれることとなり、離着陸の際にヴァージンの機体であることが一目瞭然になりそうですね。

また、塗装方法も業界初となる新システムを採用したそうです。メタリックカラーの深みをより出すように開発され、塗装過程はよりシンプルに、マスキングと材料を少なくすることで使用する資材を大幅に削減できます。新塗装は、10年間機体の塗り替えの必要がないほど耐久性にも優れているそうです。

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新ロゴは現在のものよりも細く、エレガントな雰囲気となりました。(image/Virgin Atlantic Airways)


新ロゴは、より細くてエレガントなデザインとなっています。ヴァージンの先進性・ヨーロッパスタイルをよく表したロゴじゃないかなと個人的には思いますが、皆さんはどうですか?

新ロゴと新デザインは、イギリスで定評のあるデザインコンサルタントのJohnson Banks(ジョンソン・バンクス)とヴァージン アトランティック航空のインハウスデザインチームとの協業によりデザインされたものだそうです。

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写真はすでに新機体デザインがマーキングされたボーイング747-400(G-VROC。ニックネーム:ムスタング・サリー)。今後順次、新デザインが導入されます。


現在この新デザインがマーキングされた機体は、ボーイング747-400(G-VROC。ニックネーム:ムスタング・サリー)の1機だけですが、今後は今回の新ロゴ&新デザインの発端となったエアバスA330-300はもちろんのこと、2013年に導入が予定されているボーイング787ドリームライナーや現在保有する38機すべてに順次導入されます。
※今回新デザインがマーキングされたボーイング747-400(G-VROC)は、アメリカ路線に導入されている機体です。

残念ながら日本路線(エアバスA340-600)での新デザインの機体導入は現時点では未定とのこと。ただ旧機体がいつ見納めとなってしまうかわかりませんので、撮影しておきたい方は天候など条件のよい日は狙っておきたいですね。

1984年の創業以来、常にユニークかつ先進的なサービスを提供し続けてきたヴァージン アトランティック航空ですが、さらなる飛躍を目指してくれそうですね。ちなみに気になる羽田就航ですが、同社の日本支社長であるリチャード・マイヤースコウ氏によると現在のところは羽田のさまざまな可能性には注目しているとしながらも、今は様子見の段階との考えで、現在、英国・日本両政府に対し、羽田の利用条件の緩和を働きかけているところだそうです。

2010年09月10日

日本航空、更生計画案を提出 再出発へ一歩踏み出す

日本航空と日本航空インターナショナル、ジャルキャピタルの3社は8月31日、東京地方裁判所に更生計画案を提出しました。
※日本航空インターナショナル=日本エアシステムと経営統合した際に、持株会社・日本航空システム(後に株式会社日本航空)の子会社となり、主に国際線を運航する会社として発足。その後、日本航空ジャパンなどを吸収合併し、JALグループ便の運航を受け持つ単一の事業会社となった。日本航空に吸収・統合されることが発表されている。
※ジャルキャピタル=金融・リース会社。JALグループ企業への航空機リースなどを行っている。日本航空に吸収・統合されることが発表されている。
※更生計画=会社更生法の適用を申請した企業が裁判所に提出する経営再建策。裁判所は計画案の提出を受けて関係人集会を開催し、債権者の賛否を諮る。裁判所が認可すると更生計画として効力を持つようになる。

再生計画案では、機材計画の効率化と赤字路線の全廃などのほか、大規模リストラ、航空運送事業への経営資源の集中などに取り組み、計画初年度である2010年度からの営業黒字化と債務超過脱却による早期回復を目指すとしています。それでは私たち航空ファンが気になるところの機材・路線を中心に再生計画の内容を見ていきましょう。

●機材計画
ボーイング747-400、エアバスA300-600R、ボーイングMD-81、ボーイングMD-90の全機を含む計103機を退役させ、航空機機種数は現行の7機種から4機種(ボーイング777シリーズ、ボーイング767シリーズ、ボーイング737シリーズ、ボーイング787)まで削減するとしています。(リージョナルジェット機は除く)。
効率性のよい小型機のボーイング737-800やエンブラエルE170、将来的に国際線の戦略機材となるボーイング787の導入を進め、機材のダウンサイジングを図ります。ちなみにボーイング737-800は2010年現在、30機が確定発注、オプションで10機を発注しています。またボーイング787は、ボーイング787-3の発注も行っていましたが、生産遅延のためすべてボーイング787-8に変更されて35機の発注が行われています。
なお貨物専用機による運航は2010年10月をめどに休止する予定としています(個人的にはあのベアメタル塗装のフレイターを見られなくなるのは残念です)。

●路線計画
路線計画は、2012年度末に国際線65路線(2009年度末・75路線)、国内線109路線(2009年度末・148路線)とする当初案から変更はありません。
国際線は欧米の主要拠点と、成長市場であるアジア路線を中心に構成し、顧客ニーズおよびアライアンス内での戦略的ポジショニングを確保するとしています。リゾート路線に関しては、収益力がありかつ顧客ニーズの高いホノルル・グアム路線に特化します。
国内線は、採算性の確保を前提に多頻度・小型化を図り、一定レベルのネットワークを維持。地方運航子会社の運航する地方路線に関しては、地域密着度強化および単一機種運航による効率的な運航体制を実現するとしています。

この計画を見ると、赤字路線の全廃、機材の効率的な使用によるコスト削減により、コンパクトで利便性よく低コストな運航をめざし、路線の収益力アップを図る計画のようです。人員のリストラも進み、2009年度末で4万8714人のグループ社員を、2010年度末で約3万2600人まで削減する予定で、すでに特別早期退職や子会社の売却などで約8000人の退職がほぼ確定しており、今後追加の退職募集や自然減で残りの約8000人の削減が可能としています。

こうした計画を推し進め、初年度の2010年度に債務超過を解消し、営業収益1兆3250億円、営業利益641億円をめざすとしています。現在のところは目標を上回る数値で推移しているとしており、最終年度の2012年度には営業収益1兆2733億円、営業利益1175億円の達成をめざす考え。

また少し気になる話としては格安航空会社(LCC)の設立に関してですが、再生計画の中では検討するという簡単な一文だけでしたが、全日空の参入表明など航空輸送競争の激化が予想されるアジア市場においては、今後LCCの役割や位置づけはかなり重要なものとなってくると考えられるだけに、参入の可能性はあるかもしれません(ただ、まずは日本航空のウリである高品質なサービスを提供する航空会社としての基盤を再構築することが先決ですが)。

計画通り着実に再建を図っていってほしいものですが、航空業界というのはイベントリスクが常につきまとうもの。SARSやインフルエンザ、世界的経済状況など、状況次第では本計画も困難な道のりになる可能性もあります。安全・高品質なサービスなど守らなければならないものを堅持しつつ、着実に確実に再建への道のりを歩んでいってほしいものです。やはり日本の空は、日本航空と全日空の2つの翼がなければ楽しくないですものね。私たちファンも注意深く見守っていきましょう。

2010年08月31日

ユナイテッドとコンチネンタルの合併を米司法省が承認! 世界最大の航空会社が誕生

2010年5月3日に発表された、ユナイテッド航空とコンチネンタル航空の合併に関してですが、8月27日、米司法省が合併での反トラスト法(独占禁止法)に関連する調査を終了したと発表しました。これは承認を意味するもので、すでに欧州連合(EU)の欧州委員会は7月にすでに合併を認めていますので、正式に世界最大級の航空会社が誕生することが固まりました。両社は9月に開く株主総会で承認を求め、10月1日までに合併手続きを終える予定となります。

問題とされていた合併によりコンチネンタル航空のハブ空港のひとつであるニューアーク・リバティ国際空港の発着枠の占有率が高まる問題は、コンチネンタル航空が36の発着枠をサウスウエスト航空に譲渡することで合意し、これを受けて司法省が合併を承認した形となりました。

新会社は旅客輸送能力を見ると、現在世界ナンバー1のデルタ航空の2845億人キロを抜いて3061億人キロと世界最大級となる予定で、世界59か国370都市をカバーすることになります。

また合併後のブランド名ですが、新会社の持ち株会社は「ユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングス」となりますが、新航空会社の名称は「ユナイテッド航空」となります。現在のところ発表されているのは、航空機にはコンチネンタル航空のロゴとシンボルカラーに、ユナイテッド航空の名称が入るとしていますので、「コンチネンタル」の名は消えてしまいますが、あの印象的なロゴは残りそうです。

両社の合併は客観的に見てかなりバランスのよいものに見えます。たとえばアメリカ国内線でも国際線でも重複路線が少なく、お互いの苦手な方面への路線の補完ができるという意味でかなりメリットの大きい合併になるのではないでしょうか。両社の試算でも、本合併により2013年までに年間10~12億ドルのシナジー効果がもたらされるとしています。

日本に住む私たちにしてもメリットがありそうです。まずユナイテッド航空は成田・関空から10都市へ週84便を運航していますし、コンチネンタル航空は、新千歳・仙台・新潟・成田・中部国際・関空・岡山・広島・福岡から5都市(季節運航含む)へ週73便を運航しています。合併により他都市への乗り継ぎやアクセスの向上が考えられます。もちろんマイレージプログラムにおいても、マイルの獲得機会と交換の幅が広がります。またスターアライアンスに加盟しているので、全日空との連携(とくに太平洋路線)でメリットがありそうです。10月1日に誕生する世界最大の航空会社をワクワクしながら見守りたいと思います。

2010年08月24日

LAN航空とTAM航空が合併を発表! 南米最大の航空会社が誕生

チリ最大手のLAN航空とブラジル最大手のTAM航空が8月13日、経営統合を表明した拘束力のない覚書(MOU)を締結しました。この合併によって南米最大の航空グループが誕生することとなります。
※MOU=Memorandum of Understandingの略。了解覚書または合意覚書と呼ばれる。組織間の合意事項を記した文書のことで、取り決めを破った場合の罰則を規定していないもの。

合併の形式は、共同の持ち株会社を設立する計画で、統合は株式交換方式で実施される予定です(TAM航空の株主はTAMの1株当たり0.9株に相当するLATAM普通株式と交換される予定)。新しいグループ名はLATAMエアラインズ・グループ(LATAM Airlines Group S.A.)となる予定で、グループ内にはLAN航空とペルー、アルゼンチン、エクアドルにある同社の子会社、LANカーゴとその子会社、TAM航空とTAMムルコスアといったLAN航空とTAM航空の全ての持ち株会社所有会社が含まれます。合併後は統一ブランドに統合されずLAN航空とTAM航空のブランドはそのまま継続する予定です。現在は覚書の段階ですが、拘束力のある正式契約に入ることを前提としており、今後株主の承認や独占禁止法などの諸条件をクリアしていくとのこと。

両社の合併が実現すると、23か国115地域以上にデスティネーションを持ち、220機以上の航空機を持ち、従業員数4万人を超える南米最大の航空グループが誕生することになります。売り上げ規模でいうと、2009年の両社をあわせた売上高は85億ドル(約7,248億円)で、旅客輸送実績は4,500万人、83万2,000トンの貨物を運送した実績を持ち、世界11位の規模を持つことになります。

経営統合によるシナジー効果は年間4億ドル(約341億円)と試算されていて、旅客ネットワークの調整、貨物ネットワークの成長、コスト削減などの辞しにより、経営統合完了から1年で3分の1、3年後にシナジー効果の全額を達成するとの予測。

私たち乗客もメリットが期待されます。路線便数の多様化、乗り継ぎ接続の増加、中南米地域とそれ以遠にわたるシームレスな旅行が可能になります。また、マイレージに関してもより多くの獲得機会、利用機会を得ることができます。

なぜこのような大規模な合併が計画されたかというと、まずはオープンスカイが進むことにより世界的に航空業界再編が進んでいることから、「世界で競争できる体制」を整えなければ生き残れないということ。さらに南米では中間層の所得向上により航空需要が拡大(2010年1~6月の旅客数は前年同期比16%増)し競争が激化していることにより、2009年にはコロンビア、ブラジルを拠点とするアビアンカ航空とエルサルバドルなど中米4か国、ペルーを拠点とするタカ航空も経営を統合するなど、南米の航空業界の再編も進んでいることなどが主な理由だと思われます。

気になるのはアライアンスです。現在、TAM航空はスターアライアンスに加盟(2010年5月正式加盟)し、全日空との共同運航も計画されています。一方、LAN航空はワンワールドに加盟(2000年6月)しています。どちらも南米に広範囲なネットワークを持つ会社であり、合併後は南米最大となるLATAMエアラインズ・グループを失えば大きな痛手となることは確実です。現在のところは、2012年まで加盟変更などの最終決定は保留とする方針だそうですが、LATAMエアラインズ・グループが最終的にどちらのアライアンスに一本化するのかは気になるところです。

直行便がないところから南米の航空会社というとあまり馴染みがありませんが、南米へ旅行される方も増えています。利用する側としては、利便性が向上し多様性が増える合併は歓迎するところですね。これを機会に南米がもっと身近に、簡単に旅行できる地域になるとファンとしては嬉しいところです。

2010年07月23日

BA・AA・IBの提携が承認 大西洋路線でワンワールドの攻勢はじまる!

ブリティッシュ・エアウェイズ(以下BA)アメリカン航空(以下AA)イベリア航空(以下IB)など「ワンワールド」が申請していた大西洋路線での独占禁止法の適用除外(ATI)について、アメリカ運輸省と欧州委員会から承認されました(アメリカ運輸省は7月20日、欧州委員会は7月14日にそれぞれ承認)。3社の合弁事業承認のほかに、ワンワールドに所属するフィンランド航空、ロイヤル・ヨルダン航空も大西洋路線に関して適用除外が承認されました。

大西洋路線に関しては、スターアライアンスやスカイチームがすでにATIを受けていて、遅れをとっていたワンワールドがようやく攻勢の態勢を整えられることとなりました。
※ちなみにAAとBAは、1997年と2001年にもATIを求めて申請を行っていましたが却下されていました。今回は2008年にアメリカとEUがオープンスカイ協定を結んだことが承認の道を開きました。

このATIにより、運航スケジュールの調整が可能となり、効率的な国際線の運航や合理化による運賃の引き下げなどが可能となります。また、1社では採算の取れない路線も運航できることも可能で、より路線網が広がる可能性があります。さらにマイレージプログラムの利便性アップ、ラウンジの相互利用などのメリットも生まれます。アメリカとロンドンのヒースロー空港を結ぶ路線は人気が高く、利用者もビジネス客が多いドル箱路線。この路線の利便性を高めるという、それだけ競争に有利ということなのです。

ただし、BA、AA、IBの3社が持つヒースロー空港の発着枠を開放するという条件がつきました。3社が手放す発着枠は、ロンドン発着のニューヨーク(JFK)とボストン、マイアミ、ダラスの各路線。ニューヨークは1日3便、ボストンは1日2便、マイアミとダラスは1日1便で、最大で週49便を開放することとなります。なぜこんな条件が出たかというと、BAとAAの2社だけでヒースロー空港の発着枠の約47%を持っているということから、競争確保の点から開放が条件となりました(とはいっても、ヴァージン アトランティック航空は、今回承認された発着枠の開放などでは競争は確保できないとする声明を発表しています)。

ワンワールドの大西洋路線の具体的な戦略は、「アメリカ・メキシコ・カナダ」と「EU・スイス・ノルウェー」間を結ぶフライトで共同事業を展開する予定で、EUとアメリカの国内線、以遠のフライトに関するコードシェア契約を拡大し、デスティネーションの選択肢を大幅に増やすということになります。これによりBA・AA・IBの3社の路線網は105か国の433都市に1日5178便を運航することになるとしていて、利便性をアピールすることができます。

また、2009年11月に発表されていたBAとIBの合併計画の承認もされました。この統合により、乗客の輸送規模で世界5位、ヨーロッパで2位の航空会社が誕生することとなります(2008年の時点で2社あわせて419機のフリートを持ち、205都市に就航し、年間6200万人の旅客を運び、合計150億ユーロの収益を上げています)。計画によると、両社はそれぞれの社名を維持したまま、持ち株会社としてインターナショナル・コンソリデーテッド・エアラインズ・グループを設立することになります。

スターアライアンス、スカイチームにATIや経営統合などで出遅れていた感のあるワンワールドがいよいよ攻勢に環境が整いました。これから大西洋路線は競争が激化することは間違いありません。私たち利用者にとっては、運賃低下、利便性の向上、マイレージの獲得機会や使用機会が増えるなどのメリットが受けられそうです。これから大西洋路線はホットな戦いが繰り広げられそうです。

2010年06月17日

ガンダムが空を翔る!ANA×GUNDAM SKY PROJECT始動

全日空とバンダイ、創通、サンライズの4社は、アニメ「機動戦士ガンダム」の“ガンプラ(=GUNDAMのプラモデル)発売30周年”を記念し、2010年7月1日より、コラボレーション企画「ANA×GUNDAM SKY PROJECT」を共同で企画・実施することを発表しました。

企画の内容は7月16日~2011年3月末までの予定で、「機動戦士ガンダム」(いわゆるファースト・ガンダム)に登場したガンダムRX-78-2をペイントした「AMA×GANDAM JET」(ガンダムジェット)を運航するほか、ANAオリジナルカラーの1/144スケールと1/48スケールのガンプラを限定販売します。

記念すべき初便は7月16日(金)の羽田13:00発の大阪(伊丹)行きANA25便となります(初便搭乗の乗客には「ANA×GUNDAM JET」オリジナル搭乗証明書がプレゼントされます)。現在発表されている7月ダイヤでは、羽田/伊丹・福岡・新千歳線に投入されます(ANA25・30・263・270・241・248・51・54・63・66便)。詳細は全日空ホームページを参照してください。

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「ANA×GUNDAM JET」のイメージ。機体はボーイング777-300で、ポートサイド(左舷)にANA×GUNDAMのロゴマークとガンダムの頭部、スターボード(右舷)にホワイトベースに格納されたイメージで実物大のガンダムがデザインされています。 (c)創通・サンライズ


それではまずは機体のスペシャル・マーキングを紹介しましょう。ペイントされるのはボーイング777-300で、ポートサイド(左舷)にANA×GUNDAMのロゴマークとガンダムの頭部、スターボード(右舷)にホワイトベースに格納されたイメージで実物大のガンダムがデザインされています(横たわる形で上部に実際のスケールがペイントされているので、リアル感が増しています)。

ガンダムの設定資料によるとガンダムRX-78-2は全長18メートルということですが、ペイントされるボーイング777-300は全長73.9メートルですので、いかにトリプルセブンが大きいのか改めて認識してしまいますね(もちろんガンダムも大きいのですが。笑)。

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「HG 1/144 ガンダム G30th ANAオリジナルカラーVer.」のイメージ。全日空のイメージカラーである青が印象的に配置されたものとなっています。(c)創通・サンライズ


そしてANAオリジナルカラー限定「ガンプラ」ですが、こちらは2種類が販売されます。「HG 1/144 ガンダム G30th ANAオリジナルカラーVer.」「1/48 メガサイズモデル ガンダム ANAオリジナルカラーVer.」の2種類で、1/144スケールは国内線のみの販売となり3,000円、1/48スケールは国内・国際線で販売され8,500円となります。白・赤・黄・青のオリジナルガンダムカラーから、全日空のイメージカラーである青を主体としたカラーリングとなっています。写真をご覧になっていただければお分かりのとおり、シャープでクール、そして精錬なイメージのガンダムですよね。国内線は、機内にて「専用お申し込みハガキ」を一人1枚配布。国際線は、「ANA SKY Delivery」サービスでの販売(機内にて受付・代金決済、後日指定場所に配送となります。販売予定期間:2010年7月1日(木)~2011年2月28日(月)。詳しい販売内容については全日空のホームページを参照してください。

さらに全日空では、特設プロモーションサイト「ANAガンダムスペシャルサイト」もオープンしました。PC向けと携帯向けが用意され、ANA×GUNDAM JETの機体デザインや就航期間などの情報や、7月のANA×GUNDAM JETの運航ダイヤ、予約フォームを掲載しています。こちらのサイトも全日空のイメージカラーの青色をベースに、黄・赤などのガンダムカラーが配置されていて、ファンにはうれしいサイトとなっています。

「機動戦士ガンダムは、テレビシリーズとして1979年から放送され数々のシリーズが続く人気アニメシリーズです。「ガンプラ」は登場するモビルスーツなどをプラモデル化したもので、1980年7月の発売以来今年で30周年を迎え、2010年までの累計販売個数は4億個を突破したこちらも人気プラモデルです。2009年は放映30周年としてお台場に実物大のガンダムを立てたことで話題となりましたね。そして「ガンプラ」30周年はANAとのコラボのほかにも、7月24日より東静岡広場で開催されるイベント「模型の世界首都 静岡ホビーフェア」にてリニューアルされた実物大ガンダムが展示されます。同イベント内で「RG 1/1 ガンダムゾーン」として展示するもの。今回は新たに右手に「ビームサーベル」を装備した仕様で展示されます。ミストの噴射やライトアップなどもお台場と同様に再現されますが、新たに夜間のライトアップではビームサーベルが発光する演出も加わるそうです。

このほかにもガンダム関連のイベントが開催予定で、8月には東京ドームシティ プリズムホールで「ガンプラ30周年記念 GUNDAM SUPER EXPO」が開催されるほか、9月からは「ガンプラ EXPO JAPAN TOUR」と題した全国ツアーイベントも計画されています。開催予定地は札幌/仙台/名古屋/大阪/広島/福岡/沖縄で、詳細は後日発表予定とのこと。開催地とANA×GUNDAM JETの就航地があえば、ガンダムのイベントにANA×GUNDAM JET乗って行くなんてファンにはたまらないシチュエーションになりそうですね。

●ANAガンダムスペシャルサイト
パソコン向け:http://www.ana.co.jp/dom/promotion/gundam/
携帯向け:http://www.ana.co.jp/gundam/m/

●ガンプラ30周年公式サイト
http://www.gunpla30th.net/

2010年06月10日

茨城空港に中国のLCC“春秋航空”が就航!

茨城県の橋本知事と春秋航空の王正華(ワン・ジョンホア)董事長が6月6日、上海にて茨城空港と上海・浦東国際空港を結ぶ路線を7月末よりチャーター便として就航することを発表しました。

茨城空港は以前にもご紹介しましたが、ローコストを掲げた「LCC空港」としてアジアを中心としたLCC(Low Cost Carrier=格安航空会社)の就航を誘致しており、今回はその活動が実ったことになります。就航する春秋航空としても、上海万博への需要、国際線への初進出といった思惑が一致した結果だと思われます。
※茨城空港のLCC対応施策としては、国際線の着陸料が成田空港と比較して約3~5割安、チャーター便においては半分以下という設定やコンパクトな空港ターミナル、収容台数1,300台の駐車場の無料化、ボーディングブリッジを必要としない設計、プッシュバックせずとも自走しながら方向転換することができるために折り返し時間の短縮などがあげられます。


それでは、日本初就航となる春秋航空について簡単に紹介していきましょう。
春秋航空は、2004年に中国初の民営格安航空会社として設立されました。2005年に上海虹橋空港から煙台莱山国際空港に向けて一番機が飛び立ちました。以降、中国国内の34都市に就航しています。国際線の免許については2009年7月に取得し、茨城空港が初めての国際線の就航先となる予定です(ソウル線も計画されているようです)。ハブ空港は上海・虹橋国際空港で、使用機材はエアバスA320-200×17機。

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春秋航空のエアバスA320-200。中国初の格安航空会社です。国際線は初の就航となりますので、もちろん日本でも初お目見えです。就航が楽しみですね。


●春秋航空
設立:2004年(就航開始は2005年
ハブ空港:上海虹橋国際空港
保有機材数:17機
就航都市:34都市
2レター・3レター:9C、CQH
コールサイン:Spring Airlines

茨城空港へは期間を区切って運航するプログラムチャーター便としてスタートし、利用状況が好調であれば定期便への昇格を考えているようです。運航スタートは7月末からを予定しており、当面は9月末まで茨城/上海・浦東線をエアバスA320-200(180席)で週3便程度予定しています。現在国土交通省や防衛省(茨城空港は航空自衛隊百里基地との共用空港であるため)と協議中のため、運航する曜日や時間帯については未定とのことです。

この茨城/上海線が開設されると、韓国・アシアナ航空のソウル便、スカイマークの神戸便に続いて3路線目となります。まだまだ就航便数が少ない茨城空港ですが、アシアナの釜山便、フィリピンのセブパシフィック航空、オーストラリアのジェットスターなどにも就航要請を行っているとのこと(エアアジアXは羽田線に乗り入れを表明したので茨城空港の乗り入れの可能性はなくなったとみていいでしょう)。茨城空港の生き残りのためにも今後も地道な就航への働きかけが必要となってくるでしょう。今回の春秋航空の就航が第一歩となってくれればいいですね。

2010年05月31日

ルフトハンザ、A380の第一号機受領! 成田線に導入決定!!

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ルフトハンザ ドイツ航空向けのエアバスA380の第一号機(レジ番号D-AIMA)。ニックネームは「フランクフルト・アム・マイン」。いち早く日本線に就航します。(Photo/Airbus)

ルフトハンザ ドイツ航空(以下ルフトハンザ)は5月20日にハンブルグのエアバス社内施設にて、同社向けのエアバスA380の第一号機を受領しました。この第一号機の定期便は日本線に導入されることが決定しており、第一便は6月11日にフランクフルトを発ち、成田に向かうこととなります。これにより、ルフトハンザは日本/ヨーロッパ路線にエアバスA380を導入する初の欧州系航空会社となります。当面、エアバスA380による成田/フランクフルト線は、日本発は月・水・土の週3回となりますが、8月4日に納入予定の第二号機の納入後は、成田/フランクフルト線は毎日エアバスA380での運航となります。

それではルフトハンザのエアバスA380の機内インテリアについて紹介していきましょう。ルフトハンザ仕様のエアバスA380は、アッパーデッキ(2階)にファーストクラス8席、ビジネスクラス98席、メインデッキ(1階)にエコノミークラス420席が配置され、計526席となります。3クラスとも新設計となっています。

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開放感のあるファーストクラス。プライベート空間にしたい場合は、仕切りが使えるようになっています。(Photo/Lufthansa)

ファーストクラスの新シートは全長2.07メートル、幅80センチと広々としたものとなっています。そして現在の主流である個室のように壁などで区切ったデザインではなく、広くオープンな座席とし、乗客が自由に仕切りを使えるようなものとなっています。これは乗客のアンケートなどの結果だそうです。また要望が高かった静寂性については、吸音機能付きカーテンでファーストクラスを仕切るほか、機材の外壁に遮音素材を使用しました。さらに防音カーペットで足音も防ぐという徹底ぶりです。また商業用旅客機への設置は初となる加湿器や時間に合わせて自動調節されるライトなど、機内の乗客の健康に配慮したものもあります。ファーストクラス専用の化粧室は、着替用スペース付きでさまざまなアメニティグッズも完備されています。

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シート角度を自由に調節できるビジネスクラスのシート。マッサージ機能付きです。(Photo/Lufthansa)

ビジネスクラスの新シートは「シェイプシステム」を採用し、人間工学に基づいて最適なポジションになるように体のラインにフィットするもの。シート角度は自由に調節が可能なうえ、マッサージ機能が内蔵されています。水平になると全長2メートルになるので、ゆっくりとリラックスすることができるでしょう。

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足元の空間が広がったエコノミークラス。(Photo/Lufthansa)

エコノミークラスの新シートは、世界的に著名なデザイナーや人間工学の専門家と協力し、人間工学に基づく最適なデザインのシートとなっています。足元のスペースが従来と比べ5センチ拡大され、エコノミークラスにおいて最大級のスペースが確保されています。

機内エンターテイメントは全クラスに個人用モニターが装備され、さまざまなエンターテイメントプログラムを楽しむことができます。子供用のプログラムには、子供用専用チャンネルのほか、多人数参加型ゲームが加わり、家族でのフライトにも魅力的な内容となっています。そして航空ファンにはちょっぴり嬉しい機能として、尾翼に搭載されているカメラからの光景を個人用モニターで見ることができるそうです。

ルフトハンザのエアバスA380のこうした最新の機内を日本線で真っ先に体験できるというのは、嬉しいことですね。ちなみにルフトハンザのエアバスA380にはニックネームがつけられるようで、第一号機は「フランクフルト・アム・マイン」、第二号機は「ミュンヘン」となる予定です。

日本線就航まで今後の第一号機の予定としては、6月6日にはサッカードイツ代表を乗せフランクフルトから南アフリカへ特別運航、6月8日にはベルリン・シェーネフェルトのILAベルリン航空ショーの開幕日にゲストとして登場予定です。今秋までには、北京やヨハネスブルク線にて使用される全4機のエアバスA380がルフトハンザに納入される予定です。6月12日に成田にルフトハンザのエアバスA380がやってきます。楽しみですね。

2010年05月14日

日本航空、2010年度路線便数計画を発表

2010年4月24日記事「日本航空、更生計画提出を8月末ごろまでに延期」の続報です。4月28日に日本航空から正式に2010年度路線便数計画の変更が発表されましたので、ご紹介します。

計画によると国際線15路線と国内線30路線を運休するとしています。地域からの撤退は、国際線でサンパウロ、アムステルダム、ミラノ、ローマ、ブリスベン、デンパサール、コナ、デンパサールの7地点、国内線で名古屋空港(小牧)、広島西、北海道エアシステム路線の丘珠、奥尻の4地点の合計11地点となりました。2009年度の運休・減便などとあわせると、国際線は28路線を運休して11地点から撤退し、国内線は50路線の運休で8地点から撤退することになりました。座席供給量は国際線が2008年度比で約4割減、国内線が約3割減となります。

今回の路線便数計画は、「将来の需要拡大に頼らず、あらゆる経済環境にも耐えうる収益構造を構築して、早期黒字化を実現させること」を目標としているとのこと。また、機材も保有機材の削減(ボーイング747-400、エアバスA300-600Rの年度内退役)や使用機材のダウンサイジングを進めて収益性の向上を図るとしています。

一方で10月に羽田空港の発着枠が増加することを見込んで、ソウル(金浦)、北京、上海、香港、台北、サンフランシスコ、ホノルル、バンコク、パリに路線開設を計画しています。羽田発着の国際線運航便数は現在の1日5便から1日14便に増加する。羽田/サンフランシスコ線が確定した場合、成田/サンフランシスコ線は運休します。

羽田発着の国際線を増やすことにより、大幅に削減されることとなる国際線ネットワークでも必要なネットワークは維持されるとしており、豊富な国内線との接続で日本各地へのアクセスの利便性も図れるとしています。

運休・新規開設路線は以下の表を参照してください。


■日本航空2010年度路線便数計画変更点(運休・開設線)
※国際線の便数は週ベース(便/週)、国内線は日ベース(日/便)で表記しています。

●国際線運休路線

路線 変更点 運休時期 備考
成田/ニューヨーク/サンパウロ 2便→0便 2010/9/30 サンパウロ撤退
成田/アムステルダム 7便→0便 2010/9/30 アムステルダム撤退
成田/ミラノ 4便→0便 2010/9/30 ミラノ撤退
成田/ローマ 3便→0便 2010/10/1 ローマ撤退
成田/ブリスベン 7便→0便 2010/9/30*1 ブリスベン撤退
成田/デンパサール 7便→0便 2010/10/1 デンパサール撤退
成田/コナ/ホノルル 7便→0便 2010/10/30 コナ撤退
関空/デンパサール 7便→0便 2010/9/30*2 デンパサール撤退
関空/グアム 7便→0便 2010/9/30*3
関空/香港 7便→0便 2010/10/1
関空/広州 3便→0便 2010/10/1
関空/北京 7便→0便 2010/10/1
中部/バンコク 7便→0便 2010/10/1
中部/広州 4便→0便 2010/10/1
成田/サンフランシスコ 7便→0便 2010/10/31 羽田路線確定後
*1 ブリスベン発は2010/10/1
*2 デンパサール発は2010/10/1
*3 グアム発は2010/10/1

●国際線開設路線

路線 便数 開設日 備考
羽田/台北(松山) 14便 2010/10/31
羽田/サンフランシスコ 7便 2010/10/31 羽田線開設後成田線運休
羽田/ホノルル 7便 2010/10/31
羽田/バンコク 7便 2010/10/31
羽田/パリ 7便 2010/10/31


●国内線運休路線

路線 変更点 運休時期 備考
中部/仙台 2便→0便 2010/10/1 JEX運航
中部/青森 2便→0便 2010/10/31 JAL/J-AIR運航
中部/鹿児島 3便→0便 2010/10/31 JEX運航
名古屋(小牧)/帯広 1便→0便 2010/10/31 JAL/J-AIR運航
名古屋(小牧)/山形 1便→0便 2010/10/31 JAL/J-AIR運航
名古屋(小牧)/福岡 5便→0便 2010/10/31 JAL/J-AIR運航
名古屋(小牧)/長崎 1便→0便 2010/10/31 JAL/J-AIR運航
名古屋(小牧)/秋田 2便→0便 2011/3/1 JAL/J-AIR運航
名古屋(小牧)/松山 2便→0便 2011/3/1 JAL/J-AIR運航
名古屋(小牧)/新潟 2便→0便 2011/3/27 JAL/J-AIR運航
名古屋(小牧)/高知 2便→0便 2011/3/27 JAL/J-AIR運航
名古屋(小牧)/熊本 3便→0便 2011/3/27 JAL/J-AIR運航
新千歳/山形 1便→0便 2010/10/31 JAL/J-AIR運航
関西/福岡 2便→0便 2010/10/31 JAL/J-AIR運航
伊丹/三沢 1便→0便 2010/10/31 JAL/J-AIR運航
伊丹/松山 5便→0便 2010/10/31 JAC運航
広島西/宮崎 1便→0便 2010/10/31 JAC運航
広島西/鹿児島 3便→0便 2010/10/31 JAC運航
鹿児島/岡山 2便→0便 2010/10/31 JAC運航
鹿児島/高松 1便→0便 2010/10/31 JAC運航
那覇/松山 1便→0便 2010/10/31 JTA運航
新千歳/出雲 1便→0便 2011/3/27 JAL/J-AIR運航、7・8月季節運航
新千歳/徳島 1便→0便 2011/3/27 JAL/J-AIR運航、7・8月季節運航


また日本航空は、これまで北海道と共同出資で運営してきた北海道エアシステム(以下HAC)の経営から撤退する考えで、出資比率を51%から15%未満に引き下げて連結決算の対象から外します。HACの新しい経営方針を示す「事業プラン」は、4月中にも策定される予定で、日本航空と北海道では関係自治体や民間企業に出資を要請し、6月末に経営体制を固めるとしています。現在、HACは丘珠/釧路・函館、新千歳/釧路(函館は12月~3月季節運航)、函館/旭川・釧路・奥尻の6路線13便をサーブ340B(36席)×3機で運航していますが、日本航空の経営撤退により運航コスト増が見込まれ、収支改善のための路線再編が考えられます。こちらも関係自治体の足並みがそろわず、運休路線が出てきそうです。

今回の計画では路線の調整を進め、早期の黒字転換を目指す方針が見えますが、国内線の地点撤退などですでに地方自治体からは再考を求める要望も出されており、調整は難航する可能性があります。

2010年04月24日

日本航空、更生計画提出を8月末ごろまでに延期

会社更生手続き中の日本航空と管財人の企業再生支援機構は4月23日、6月末としていた東京地裁への更生計画の提出期限を8月末ごろまでに延期する方針を固めました。東京地裁と協議の上、近く正式に表明する予定です。この更生計画の延期に伴い、当初9月の予定であった企業再生支援機構からの3,000億円の資本増強は2010年末にずれ込む見通しとなります。

この更生計画の延期は、1月19日に公表した再建案からさらにリストラを強化(今年度中にグループの人員を1万6,000人削減)し、国内外の47の路線廃止を実施する方針を決めたため。これにより金融機関や国土交通省との調整に手間取っているためと、更生計画提出に必要な収益や財務見通しなどを大幅に見直す必要があるためです。

気になるのは国内外の47の路線廃止というところですが、現在のところ日本航空から正式な発表はありませんが、以下の路線について運休が濃厚となっています。成田国際空港では、サンフランシスコ・サンパウロ・ミラノ・デンパサール・コナ(ハワイ)線、関西国際空港では、国際線でバンコク・デンパサール・香港・北京・広州線と国内線の福岡線、大阪国際(伊丹)空港では国内線で三沢・松山線、名古屋(小牧)空港で帯広・秋田・山形・新潟・松山・高知・福岡・長崎・熊本線の全便、中部国際空港では国際線で天津・広州・バンコク線、国内線で新千歳・青森・仙台・鹿児島線でそのほかに新千歳空港で出雲線など4路線と、合計で国内線31路線、国際線16路線が運休の検討がされています。

この運休路線のなかでも大幅な撤退と考えられるのが、名古屋空港と中部国際空港の愛知県の路線です。特に名古屋空港は日本航空グループのジェイエアが運航する全路線からの撤退となり、名古屋空港から定期便の就航がなくなることになります。当初の再建案では、名古屋空港は市内から近く小型ジェット機による運航なら採算が採れると判断しており、中部国際空港の国内線の大半を名古屋空港に移管する計画でした。しかし国土交通省は、中部国際空港からは全日空が仙台・鹿児島線を運航しており、利便性のよい名古屋空港に移管を認めると、中部国際空港からの利用客が離れ全日空の収益が悪化し、最終的に日本航空と全日空の共倒れのリスクがあると判断したようで移管が見送られました。

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ジェイエアの主力機として名古屋線に導入されているエンブラエル170。ジェイエアは名古屋空港に本社機能と格納庫を持つなど拠点空港として利用していますので、撤退が決定した場合、本社機能やベース空港などの移転を余儀なくされます。名古屋空港はリージョナル・ジェット機の運用空港としての機能が充実していましたので、定期便の撤退はとても残念です。(Image/Japan Airlines)

名古屋空港は以前にも本ブログでご紹介したように、ジェイエアの本社・ベースのある拠点空港であり、ビジネス機専用のターミナルや、隣接する土地では宇宙航空研究開発機構が国産ジェットの研究施設を設置しているので、国産のリージョナル・ジェット機「MRJ」の実証テストを行う予定があるなど、リージョナル・ジェットの拠点空港として今後が楽しみな空港でもありました。日本航空グループが撤退となると地域経済にも大きな影響を与えることとなりますし、また日本での地方空港のリージョナル路線のあり方にも影響が出そうです。

経営再建のために不採算路線からの撤退やリストラ策を採らなければならないのは企業として当然の考えだと思うのですが、利用者や地元、また航空ファンとしては、空港から定期便がなくなることや路線が減少するのは、影響が大きいものです。日本航空には、ぜひとも再建してもらいたいものです。

2010年04月06日

スターフライヤー、2012年度に国際線就航を目指す

スターフライヤーは3月31日に、2010年度事業計画および中期経営計画(2010~2014年度)を発表しました。

この計画によると2012年度にも九州/アジア間の国際定期便の運行開始を目指すとしていて、本年度(2010年度)では、これまでも実施してきた国際チャーター便を毎月1回の頻度で設定したいとしています。デスティネーションは、これまで通りソウルと香港を想定していて、さらに新デスティネーションも検討するとしています。新デスティネーションは、釜山、深セン、広州、上海、北京などの中国、マカオ、台湾などが候補地になりそうです。さらに、チェジュ航空の日本地区総代理店の業務を4月1日より開始しており、北九州/ソウル線の営業により国際線販売のノウハウを積むとしています。国際線計画は、2013年度までには1日3便の運航実現を目指し、2014年度には1日6便に拡大することを目標としています。

国内線においては、羽田空港の発着枠配分により2011年7月から羽田/福岡線に参入し初年度は1日5便、2013年度には最大1日10便の運航を予定しています。羽田/福岡線の運賃に関しては、羽田/北九州の大人普通運賃32,600円と同額程度にしたいとしていて、全日空とのコードシェア便にする方向で協議されています。また、現在1日11便で運航中の羽田/北九州線を2011年7月からは1日12便(ダブルデイリー化)に、2013年からは1日13便に増便する考え。
※2013年春には羽田空港の第2段階の増枠が行われる予定。

路線計画
年度 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年
羽田/北九州 11 12 12 13 13
羽田/関空 4 4 4 4 4
羽田/福岡 0 5 5 10 10
国際線(または国内線) 0 0 3 3 6
路線計 15 21 24 30 33
※2012年度は九州発のアジア国際線開設を目指す(または国内線の開設)
※2013年度は北九州線増便および福岡線増便を目指す。羽田空港発着枠2次開放への対応
※2013年度以降の羽田線に関する増便枠は確定したものではない
※2014年度は近距離アジア路線の拡充を目指す


機材計画については、2011年1月と5月に5号機と6号機のデリバリーを受け、2012年度にさらに2機、2013年度と2014年度に1機ずつ導入し、合計で10機体制とする予定です。いずれも現在使用しているエアバスA320-200となります(今年受領する2機は150席のコンフィギュレーション。既存機体は144席)。

こうした国際線路線開設・新路線開設・増便により、2014年度の連結売上高は2009年度見込みの2.1倍の354億円、営業利益は3.8倍の17億円を目指します。財務基盤の強化として2011年度の株式公開も目指すとしています。

着実に実績を重ね、九州から世界へと目を向けてさらなる飛躍を目指すスターフライヤーの意気込みが伝わる中期経営計画だと思います。この不況の中でのチャレンジ。ぜひとも飛躍につながるものになることを願っています。

2010年03月26日

スカイネットアジア航空「ながさき龍馬くん」スペシャル・マーキング登場!

スカイネットアジア航空は、長崎県のキャラクターである「ながさき龍馬くん」を機体に描いたスペシャル・マーキング機の運航を開始しました。スペシャル・マーキング機は、現在同社で使用されている9機のボーイング737-400のうちの1機「JA737A」に描かれています。気になる就航路線は、同社の全路線で2011年2月下旬まで運航の予定です。同社の運航路線は以下の通り。

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スカイネットアジア航空のスペシャル・マーキング機。描かれているキャラクターは「ながさき龍馬くん」。2011年2月下旬まで大空を飛び回ります。(Image/Skynet Asia Airways)

●スカイネットアジア航空路線
羽田/宮崎・熊本・長崎・鹿児島
那覇/宮崎・熊本・長崎・鹿児島
※全便が全日空との共同運航便。那覇線は全日空が運休・減便になった路線をスカイネットアジア航空に移管したもの。

今回の「ながさき龍馬くん」は長崎県観光連盟との共同企画で、幕末の志士である坂本龍馬が日本最初の商社「亀山社中」(後の海援隊)を長崎で創設した由縁によるもの。龍馬が夢と希望を抱いて闊歩した長崎へ多くの旅客が訪れてくれるようにという願いをこめたものです。スカイネットアジア航空の全路線に投入されますので、ご覧になる機会も多いかと思います。とてもかわいらしいキャラクターですので、搭乗機だったり空港に行った際に出会えたらラッキーですね。

さてスカイネットアジア航空ですが2月8日に、AWASとボーイング737-800の新造機2機のリース契約を締結しました。それぞれ2011年6月および10月に受領予定とのことで、同社にとって初めての新造機導入となります。これは、羽田空港の増枠を活かしながら路線展開を着実に進めるための経営戦略としています。

ちょっと楽しみなのはボーイング737-800は現在、全日空グループ、日本航空グループが導入していますが、スカイネットアジア航空が導入する機材には、2010年後半よりボーイングが提供するBSI(Boeing Sky Interior)が導入されます。これはボーイングの787ドリームライナーのために開発した最新の機内インテリアが元となっているものです。客室内の照明にはLEDが使用され、オーバーヘッド・ストウェッジは従来型よりもよりスタイリッシュにかつ最大限の容量を確保したデザインになっています。また、客室内の騒音も軽減されます。BSIの導入を決定したのはスカイネットアジア航空が日本初となります。
※BSIの導入をいち早く発表したのは、FlyDubai、コンチネンタル航空、Norwegian Air Shuttle ASA、マレーシア航空、TUI Travel PLC、GOL Airlines、ライオン・エアーの7社。

2004年には産業再生機構の経営支援を受けるなど、経営不振による大幅な経営再建が図られ、現在も厳しい経営環境であることは否めませんが、羽田の増枠、新機材の導入などで積極的な経営戦略を展開しているスカイネットアジア航空を応援したいものですね。


2010年02月18日

太平洋路線で共同事業展開! 日本航空とアメリカン航空がATI申請

日本航空とアメリカン航空は現地時間2月12日(日本時間2月13日)に、米国運輸省に対し、太平洋路線における米国独占禁止法(反トラスト法)の適用免除(ATI)の申請を行ったことを発表しました。ATIについて関係政府の認可が得られた後に、両社は太平洋路線において共同事業を開始するとしています。今後国土交通省にも通知の予定。

共同事業としては、運賃やサービス、運航スケジュールを共同で調整するとしています。たとえば、現在同じ時間帯に運航する路線を別の時間にずらすことで、乗客の利便性を図ったりするもので、その路線においての収益は2社で分割することや、コードシェアなどによって路線網を拡大することも視野に入れていると思われます。

日本航空においては経営再建において提携先について、アメリカン航空のほかデルタ航空も名乗りをあげていましたが、結局のところアメリカン航空との提携維持とワンワールドへの残留を決定しました(2月9日に発表)。提携は業務面のみで、アメリカン側からの出資や役員は受け入れないとのこと。

日本航空によると、一日もはやく経営状況を安定回復させ、会社再生を果たしていくためには、これまでの提携パートナーとの協力関係を強化していくことがもっとも有効と判断したとしています。デルタ航空と提携した場合、アメリカン航空との提携維持よりも中長期的な成長性が見込めることは予想されます。たとえば太平洋路線での共同事業を考えてもアメリカン航空が持つ日米間の路線便数はデルタ航空の4分の1程度で、アメリカン航空と日本航空の便数を調整して運航を効率化する余地は少ないと思われます。現に企業再生支援機構の試算によると、アメリカン航空と提携しATIを取得した場合の効果は年54億円、デルタ航空との場合だと年172億円(もしATIを認められない場合でも年92億円)の効果があるとしていました。しかし、一方で、ワンワールドからスカイチームへの移籍にともなう大幅なシステム変更などにより一時的な減収も予想され、企業再生支援機構による支援期間が最長3年間と限られている中で、リスクを回避した結果だと思われます(さらに、デルタ航空と日本航空が提携した場合、日米路線の乗客シェアが6割を超えるため、ATIが認められるのに時間がかかる懸念があることも考慮されたと思われます)。

ワンワールドは日本航空が残ったことにより、日本への足がかりが残りました。これにより日米路線のシェアはほぼ拮抗した形になり、日米オープンスカイ発効後さらに競争が激化することが予想されます(便数シェアはワンワールドが29%、スターアライアンスが38%、スカイチームが33%)。その競争第一弾として、デルタ航空・アメリカン航空・コンチネンタル航空・ユナイテッド航空・ハワイアン航空の5社が2月16日、羽田/米国線の開設を米国運輸省に申請を提出しました。羽田空港の拡張後、アメリカ側が持つ1日4便の発着枠に対して、デルタ航空が4便(シアトル、デトロイト、ロサンゼルス、ホノルル)、アメリカン航空(ニューヨーク、ロサンゼルス)・コンチネンタル航空(ニューヨーク、グアム)・ハワイアン航空(ホノルル)はそれぞれ2便、ユナイテッド航空は1便(サンフランシスコ)の合計11便の申請を出しています。どの航空会社に何便が割り当てられるかに注目が集まります。

2010年02月03日

ニュージーランド航空、エコノミーにフルフラットシートを導入!

ニュージーランド航空は、2010年11月に予定しているボーイング777-300ERの受領とともに国際線長距離路線に新しい機内設備とサービスを導入すると発表しました。主に大きな刷新は、エコノミークラス専用のフルフラットシートの導入、プレミアム・エコノミークラスの座席およびサービスの見直し、プライベートジェット感覚の次世代機内インテリアと新サービスの3点となります。

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エコノミークラスのフルフラットシートとなる「スカイカウチ」。3つの横並びのシートが前の背もたれ部分まで水平になるように設計されていて、3席を2名で利用するという形になります。(Photo/Air New Zealand)

ついにエコノミークラスにも登場したフルフラットシートですが、なるほどといった設計になっています。エコノミークラス専用のフルフラットシートは、ボーイング777-300ERのエコノミークラスの一部に設置される予定で、「スカイカウチ」といいます。「スカイカウチ」は3つの横並びのシートからなり、折りたたみのシートを広げると前の背もたれ部分まで水平になるように設計されています。3席を2人でという使い方になるので、小さな子ども連れのファミリー層やカップル、夫婦での利用を想定しているそうです。そうなると気になる運賃設定ですが、大人2名での利用の際、2席分の運賃に加えて1席の約半額程度になる予定です(運賃の詳細は4月後半の販売開始時点で発表)。「スカイカウチ」は、エコノミークラスの客室の左右窓側前方から11列分を使い、計22セット(通常座席としては66席分)が設置される予定。

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プレミアム・エコノミーの「スペースシート」。ビジネスクラス並みの2-2-2配列のシェル型シート。(Photo/Air New Zealand)

プレミアム・エコノミークラスは「ビジネスクラス並み」を目指しています。シートは、「スペースシート」と名づけられ、シェル型のシートとなっています。2-2-2配列のうち中央2列は2名での利用に配慮したつくりとなっていて、レストランのテーブルのように、1つのお皿を皆で取り分ける感覚の食事スタイルが実現できます。中央2列は前述のように2名での利用に適し、両窓側の4列はそれぞれ1席ごとにプライバシーを確保しやすい配置となっています。ボーイング777-300ER の340席のうち前述のスカイカウチを含むエコノミークラスが246席、プレミアム・エコノミーが50席、ビジネス・プレミアが44席というコンフィギュレーションになります。

機内インテリアは、オフホワイトのシックなイメージと間接照明が使用されていて、プライベートジェットのような雰囲気を味わうことができます。また現在すでにボーイング767およびエアバスA320に導入されているタッチスクリーン式のPanasonic eX2機内エンターテインメントシステムが、さらなる進化したシステムとなって導入されます。食事の時間帯以外でも食べ物や飲み物をオーダーできる機能がつきます。

食事に関してもボーイング777-300ERの5か所の調理用ギャレーには、新技術を導入したオーブンが設置され、たとえばカリカリのベーコンや好みの焼き具合のステーキ、ピザなどが提供できるとのことです。

ニュージーランド航空ではこのほかにもボーイング777-300ERの受領と同時に制服のリニューアルも予定されています。新制服のデザイナーは、ニュージーランドのトップデザイナーTrelise Cooper(トレリス・クーパー)。こちらも楽しみですね。

この新型サービスを提供するボーイング777-300ERは、受領されてからはロサンゼルス経由ロンドン線にまずは投入される予定で、日本路線は時期未定とのことですが、来年中をめどに導入したいとのこと。どんなフライトになるのか体験してみたい!と思わせるサービス刷新内容ですので、日本線に導入されるのが楽しみですね。

2009年12月28日

全日空・ユナイテッド・コンチネンタル、ATIを申請

12月7日~11日まで行われた日米航空協議で、航空自由化(オープンスカイ)協定を締結することで基本合意がされたことは、本ブログでもご紹介しましたが、いよいよ航空会社間で動きが出てきました。全日空・ユナイテッド・コンチネンタルの3社が12月23日(現地時間)、アメリカ運輸省に対して、太平洋路線の反トラスト法適用除外(以下ATI)の申請を提出しました。
※日米間のオープンスカイ協定については、2009年12月12日の記事「オープンスカイで日米基本合意!」を参照してください。
※ATI(antitrust immunity)。反トラスト法とは日本の独占禁止法のようなもの。

ちなみにアメリカのATIの認可状況は以下のとおり。

●スターアライアンス
1996年 ユナイテッド航空‐ルフトハンザ ドイツ航空、ユナイテッド航空‐ルフトハンザ ドイツ航空‐スカンジナビア航空
1999年 ユナイテッド航空‐ニュージーランド航空
2001年 ユナイテッド航空‐ルフトハンザ ドイツ航空‐スカンジナビア航空‐オーストリア航空
2002年 ユナイテッド航空‐ルフトハンザ ドイツ航空‐スカンジナビア航空‐オーストリア航空‐ブリティッシュミッドランド航空(米・EUオープンスカイ前提)
2003年 ユナイテッド航空‐アシアナ航空
2006年 ユナイテッド航空‐ルフトハンザ ドイツ航空‐スカンジナビア航空‐オーストリア航空‐ブリティッシュミッドランド航空(米・EUオープンスカイ前提)‐エア・カナダ‐LOTポーランド航空‐TAPポルトガル‐スイス・インターナショナル・エアラインズ

●スカイチーム
1993年 KLMオランダ航空‐ノースウエスト航空
1999年 KLMオランダ航空‐ノースウエスト航空‐アリタリア航空
2001年 コンチネンタル航空‐パナマ・コパ航空
2002年 エールフランス航空‐アリタリア航空‐デルタ航空‐チェコ航空‐コリアンエアー

●ワンワールド
1999年 アメリカン航空‐ラン航空
2002年 アメリカン航空‐フィンランド航空

ATIの認可がおりると、3社間で路線便数の調整(発着時間など)・運賃、運賃戦略の情報交換、統一運賃の設定(運賃の多様化)・収入プール・座席コントロールの調整・販売コストの情報交換などといった戦略的提携(ジョイント・ベンチャー)が可能となります。

もちろんこうしたジョイント・ベンチャーの実現には、日本でも国土交通省からATIの認可を受ける必要があります。全日空によると申請の時期は未定とのことですが、「できるだけ早期に」との意向で、年明け早々にも申請に動くのではないかと思われます。

ジョイント・ベンチャーの動きはすでに大西洋路線ではすでに始まっています。スターアライアンスでは、ユナイテッド航空、コンチネンタル航空、エア・カナダ、ルフトハンザ ドイツ航空が「アトランティック・プラス・プラス」としてジョイント・ベンチャーを実施しています。またスカイチームでは、エールフランス航空、KLMオランダ航空、デルタ航空が2009年5月より同様の取り組みを開始しました(この3社はジョイント・ベンチャー開始前からすでに欧州地域での旅行業界との販売契約を一本化しています)。

先行している大西洋路線でのジョイント・ベンチャーでは、旅客数の増加という結果が出ており、以下のような効果も今後考えられます。
旅客数の増加→路線自体の増便→増便による利便性の向上→利便性の向上による乗り継ぎ機会の増加→増便・乗り継ぎ機会の増加によりハブtoスポーク路線のロードファクターの向上、増便、新規地点の追加→さらなる乗り継ぎ機会増加による大西洋線の旅客数増加

航空会社にとっても旅客にとっても、利便性の向上はいうまでもなく、ジョイント・ベンチャーは、これまでのアライアンスよりもさらなる効果が期待されます。

こうした動きのなか、気になる日本航空ですが、太平洋路線のジョイント・ベンチャーに意欲を示しており、年明けにも提携先をアメリカン航空とデルタ航空のいずれかに絞り共同でATIを申請する予定です。日本航空の経営再建にとってもかなりの影響を与える提携となることでしょう。年明けも航空業界からは目が離せませんね。

さて、本ブログも2009年の更新は今回が最終となります。2009年は、静岡空港開港、MRJプロジェクト本格始動で受注獲得、A380の成田就航、日本航空経営破綻、日米オープンスカイ協定の合意、B787のファーストフライトなどなど、激動の一年だった気がします。来年も日本航空の経営再建の行方、日米オープンスカイの影響、そして成田・羽田の発着枠拡大などなど、見逃せない出来事が待っています。来年も皆さんにタイムリーな情報をわかりやすくお伝えできればと思っています。今年一年ご愛読いただきありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。どうぞ、よいお年をお迎えください。

2009年12月12日

オープンスカイで日米基本合意!

アメリカ・ワシントンで12月7日から行われていた日米航空協議ですが12月11日、両国の航空会社が基本的に路線や便数などを自由に設定できる航空自由化(オープンスカイ)協定を締結することで実質合意に達しました。今回の協議は事務レベルのもので、正式には両国の閣僚が協定を締結する予定で、2010年10月までに発効する予定です。

今回の協議で基本合意された「オープンスカイ」とは、いったいどのようなものなのか簡単に説明していきましょう。第二次世界大戦後の民間航空制度について、1944年にアメリカ・シカゴで開催された会議において、領空主権の原則を確認するとともに、国際民間航空機関(ICAO)の設立と民間航空に関する枠組みが決められました。これを「国際民間航空条約(シカゴ条約)」といいます。このシカゴ条約では、民間航空会社が定期航空運送を行う際には、関係する国から許可をとることが必要となっていました。1946年にアメリカとイギリスが二国間協定「第一次バーミューダ協定」を結び、それが現在までの日本を含む世界各国が結んだ航空協定のモデルとなりました。

しかし、その後アメリカでの航空規制緩和(1978年航空規制緩和法)、EUの域内での航空自由化などがあり、これまでの二国間の航空協定の規制を撤廃(自由化)することで、自国の空港を広く開放し、人・物の流通を促進し経済効果を高めるとした「オープンスカイ」政策・協定が、推進されることとなったのです。

オープンスカイ政策は、人・物の流通を促進するのに有効ではありますが、自国の航空会社を厳しい国際競争にさらすリスクもあり、日本はこれまで消極的であったといえます(羽田や成田など発着枠に制限のある空港がハブ空港であるということもあります。物理的な問題として自由に路線を開設できない)。しかし、アメリカを始めEU、アジアの各国が相次いでオープンスカイ政策を掲げるなか、今回の日米合意で、日本もついにオープンスカイ政策への舵取りを開始しました。

今回の日米オープンスカイ協定で合意されたことは以下の3項目。
(1)オープンスカイ協定を締結し、日米の航空会社に米国独占禁止法の適用除外(ATI)を与える
(2)2010年10月の羽田再拡張後、日米間で1日最大4便を運航できるようにする
(3)成田空港の発着枠で、米国の占有率を現在の28%から25%への引き下げ

このオープンスカイで大きく影響を受けるのは、航空会社間の提携です。すでに全日空・ユナイテッド航空・コンチネンタル航空のスターアライアンス3社は、日米間の路線を共同で展開する方針を固めています。ATIの認可を受ければ、運航スケジュールや料金、収益などの調整が可能となります。たとえば同じ路線を運航している場合は、出発時間をずらしたり、一部のサービスを共通化することで、効率化をはかり運賃の値下げにつなげることなど可能となります。そして、これが現在日本航空再建支援において火花を散らす、アメリカン航空、デルタ航空の狙いでもあります。アメリカンもデルタも日本のフラッグ・キャリアである日本航空との提携は、大きなメリットとなります。ドル箱路線である日本線でオープンスカイ後に、日本の航空会社と提携しているか、していないかでは、今後の路線展開にも大きな影響があることでしょう。今回の日米オープンスカイ協定には、日本航空の経営再建にも大きな影響を与えることは間違いありません。ATIについては、ユナイテッド航空、デルタ航空、アメリカン航空の各社が、申請する見通しですので要注目です。

なお、オープンスカイ協定の締結後も、羽田・成田の両空港は発着枠がすでに満杯状態なため、増枠分は政府間の交渉で決定することになりますが、発着枠に余裕がある関西・中部国際空港などには、格安航空会社など新規参入の表明をする航空会社が登場する可能性があります。

私たち利用者にとっては、運賃の値下げやスケジュールの利便性が高まる可能性があり、来年の日米路線はいろいろな変化が見逃せません。

2009年11月30日

ガルーダ・インドネシア航空 日本路線に新デザインのA330-200を投入!

ガルーダ・インドネシア航空は、同社の新型機材エアバスA330-200を日本路線に投入し、運航を開始しました。ただし、同機材での運航は不定期とのことです。また、この機材は先ごろから導入が開始された新ロゴ・新マーキング機材でもあります。

日本線に投入されることとなった同社のA330-200は、エグゼクティブクラスが36席、エコノミークラスが186席の計222席のコンフィギュレーションとなっていて、機内のデザインは、これまでの基調カラーであった濃淡のブルーとグリーンからブラウンやマカロンカラーに一新されています。

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ガルーダ・インドネシア航空の新ロゴ。デザイン担当はランドー社。変更前と同様にシンボルイメージであるインドネシア伝説の鳥「ガルーダ」を残しつつ、エアライン名はモダンなタイプロゴとなっています。(Image/Garuda Indonesia)

機体のマーキングと新ロゴは、航空会社のCIをよく担当しているランドー社がデザインを担当しています。変更前のロゴは1985年に導入が開始(こちらのデザインもランドー社)されたもので、インドネシアの伝説の鳥「ガルーダ」をモチーフとして、ブルー・グリーン・アクアの3色を使用していました。今回のデザインは、よりモダンなイメージで鳥のイメージは残しつつ、インドネシアのもてなしの精神とプロフェッショナリズムを目指したものだそうです。

ga_a332.jpgガルーダ・インドネシア航空の新マーキング。大きな変更点は尾翼デザイン。今まではと鳥のマークが大きく描かれていましたが、今回のデザインは尾翼から機体後部にかかるブルーのグラデーションとなりました。

機体のマーキングで大きく変わった点は、今までは尾翼に鳥のマークがペイントされていたのが、尾翼から機体の後部にかかるブルーのグラデーションに変更されたことです。イメージカラーであるブルー・グリーン・アクアの3色は残した形になります(この3色は、インドネシアの美しい海や空、豊かな自然の象徴としているので、納得ですね)。

機内インテリアですがシートは一新され、エグゼクティブクラスは2-2-2配列でフルフラットタイプになりました。シートピッチは74インチ。11インチのタッチスクリーンの個人用モニターが設置されています。エコノミークラスは、2-4-2配列でシートピッチは32インチ。9インチの個人用モニターが設置されました。

ガルーダ・インドネシア航空は現在「ガルーダ・インドネシアエクスペリエンス」をテーマにユニークなサービスを展開中です。クルーのお辞儀の仕方や機内食にインドネシアテイストを盛り込むなどさまざまな展開が計画されていて、今後制服の変更なども予定されています。

こうしたサービス展開のほかにも、「Quantum Leap」として2014年までの計画として国内・国際的な競争力の強化を図っています。現在56機のフリートを116機に増やし、週1700フライトを週3000フライトに増加したい考え。新規路線も18路線開設する予定です。機材に関しては、2009年7月に50機のB737-800と、2011年にデリバリー予定の10機のB777-300ER、今回日本線に投入されたA330-200の4機がこの計画のために導入されます。

同社は、EUにおいて「安全性に問題がある」として、他の全てのインドネシアの航空会社とともに2007年7月6日からのEU域内への乗り入れ禁止を決定されていましたが、2009年7月14日に管理体制が国際基準の安全性を満たしているとしてEU内で運航禁止リストから解除され、EU内への運航が可能となりました。今後、ロンドンやアムステルダム、フランクフルトなどに再び就航すると思われます。

ガルーダ・インドネシア航空は、日本では成田・関空・中部に乗り入れおなじみのエアラインです。また今年は創立60周年と節目の年でした。安全性のさらなる確立とサービス向上を図り、発展していってほしいものです。

2009年11月21日

ブリティッシュ・エアウェイズとイベリア航空が2010年末までに経営統合へ

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合併を発表したブリティッシュ・エアウェイズとイベリア航空。合併が完了すると乗客の輸送規模で世界5位、欧州では2位の規模の巨大航空会社が誕生することになります。合併によるシナジー効果は5年目に4億ユーロ(約530億円)という見通しが立っています。(Photo/British Airways・Iberia)

ブリティッシュ・エアウェイズとイベリア航空が、経営統合することで合意し、覚書を交わしました。2010年末までに共同で持ち株会社を設立し、両社が傘下に入るという形態。持ち株の株式はBA株主が55%、イベリア株主が45%となり、会社登記はスペインのマドリードで、運航・財政面での本社はロンドンに置く予定だそうです。新会社の最高経営責任者(CEO)には、ブリティッシュ・エアウェイズのウィリー・ウォルシュCEOが、財務責任者にはイベリア航空のアントニオ・バスケス・ロメロ会長の就任が予定されています。この合併により、乗客の輸送規模で世界5位、欧州2位の航空会社が誕生することになります。
※ちなみにIATAの2008年度定期旅客便輸送実績(輸送人数×距離)のベスト10は、(1)デルタ航空、(2)アメリカン航空、(3)ユナイテッド航空、(4)エールフランス航空、(5)コンチネンタル航空、(6)ルフトハンザ ドイツ航空、(7)サウスウエスト航空、(8)ブリティッシュ・エアウェイズ、(9)エミレーツ航空、(10)カンタス航空。日本の航空会社は日本航空が15位で全日空が20位。

世界的な航空不況により、世界の航空会社では統合という再編が進んでいますが、今回のブリティッシュ・エアウェイズとイベリア航空も再編により生き残りを目指すものです。大型合併といえば、2004年のエールフランス-KLM(エールフランス航空とKLMオランダ航空と経営統合)、2008年のデルタ航空(ノースウエスト航空と合併)、ルフトハンザグループ(2009年9月にオーストリア航空を買収、bmi、ブリュッセル航空の大株主)などがあります。特にヨーロッパでは、ドイツ(ルフトハンザ)・フランス(エールフランス-KLM)・イギリス(ブリティッシュ・エアウェイズ)の3社に統合が進む形になってきています。これらはネットワークの効率的な拡大、サービスの向上、競争力向上、コスト削減を狙ったもの。

ブリティッシュ・エアウェイズとイベリア航空は、合計で419機の航空機を保有し、205都市に就航しており、2008年度には年間6200万人の旅客を運んでおり、両社あわせて150億ユーロの収益をあげています。今回の合併により、シナジー効果は5年目に4億ユーロ(約530億円)に達するという見通しがされています。この2社はそれぞれ特徴も違っているので、確かにうまいシナジー効果が見込めそうです。たとえばブリティッシュ・エアウェイズは北米やアジアの路線に強く、イベリア航空は南米路線が強いなどネットワークの効率的な拡大が図れそうです(現在の両社あわせての就航都市205都市のうち、合併後に新規になる都市はブリティッシュ・エアウェイズで59都市、イベリア航空で98都市となることからも重複路線の少なさがみてとれます)。

今後も世界の航空会社の合併や経営統合は進みそうですが、気になるのは、現在さまざまな報道がされている日本航空の再編問題です。デルタ航空、アメリカン航空からの経営支援の話も話題になっていますが、現在のところ政府に支援要請(1000億円強)を出す方針を固めているとの報道があり、これが実現すれば年代内に必要な最低限の資金を確保できる見通しとなり、企業再生支援機構の支援決定を受けるための再建計画策定に集中できることになり、自力再編の道を選択しそうです。

12月上旬にワシントンにて開催される日米航空交渉でオープンスカイ協定(航空会社が自由に路線や便数を設定できる)の締結が合意される見通しが強く、これにより日米路線の勢力図に変化が訪れることは間違いありません。日本航空や全日空も影響があることは間違いなく、今後の動向からは目が離せません。日本航空も全日空もこの荒波を乗り切り、確固たる地位を築いて欲しいものです。

2009年11月07日

エティハド航空、2010年に日本に初就航! 一挙に2路線

アラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国アブダビに本拠地をおくエティハド航空が、2010年2月2日に中部国際空港、3月27日に成田国際空港に就航します。エティハド航空は日本へ初就航となります。

現在政府認可申請中ですが、就航路線は以下の通りになる予定です。

●中部国際空港
2010年2月2日:中部/北京/アブダビ(週4便)
※2010年3月27日からは週5便の予定。
●成田国際空港
2010年3月3日:成田/北京/アブダビ(週5便)
使用機材はエアバスA330で、中部線は2クラス制、成田線は3クラス制となる予定です。

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エティハド航空のエアバスA330。キャビンレイアウトは2クラス制と3クラス制があり、日本路線には中部線に2クラス制、成田線に3クラス制が導入されます。機材導入も積極的で多数の新型機の発注もしています。サービスにも定評があり、乗ってみたいエアラインですよね。


それでは日本初登場となるエティハド航空について、簡単に紹介していきましょう。

エティハド航空は2003年7月に、ハリーファ・ビン=ザーイド・ビン=スルターン・アール=ナヒヤーン殿下(アラブ首長国連邦の第二代大統領であり、アブダビ首長国の首長)による国王令によりアブダビを本拠地として設立され、2003年11月に就航を開始しました。UAEの航空会社として日本でなじみ深いのはエミレーツ航空ですが、こちらはドバイ首長国に拠点を置く航空会社となります。両航空会社ともアラブ航空会社機構(Arab Air Carriers Organization)に所属しており、さらにその中でエティハド航空はアラベスク航空アライアンス(Arabesk Airline Alliance)にも加盟しています。

※アラブ航空会社機構:1965年に設立された組織で、本部はレバノンのベイルート。現在の加盟会社は、アフリキヤ航空、アルジェリア航空、エア・アラビア、カイロ航空、エジプト航空、エミレーツ航空、エティハド航空、ガルフ・エア、イラク航空、ヨルダン・アビエーション、クウェート航空、リビア航空、ミドルイースト航空、オマーン航空、パレスチナ航空、カタール航空、ロイヤル・エア・モロッコ、ロイヤル・ヨルダン航空、サウジアラビア航空、スーダン航空、シリア・アラブ航空、トランス・メディテラネアン航空、チュニスエア、イエメニアの24社。

※アラベスク航空アライアンス:アラブ航空会社機構加盟会社が作る航空連合。2005年に、主に航空会社の連携によって経費の削減を図るために結成されました。加盟会社は、エティハド航空、エジプト航空、ガルフ・エア、ミドルイースト航空、ロイヤル・ヨルダン航空、サウジアラビア航空、シリア・アラブ航空、チュニスエア、イエメニアの9社。

就航を開始してからは、新機材を積極的に導入し、就航路線もハイベースで増やし続けました。ハブ空港はアブダビ国際空港で、旅客便・貨物便の就航都市は、中東、アフリカ、オーストラリア、ヨーロッパ、北米、アジアの50以上の都市となり、今後も中部・成田以外にもシカゴ(2010年1月からデイリー運航・直行便)、ハイデラバード(2009年11月就航。1月からデイリー運航・直行便)とネットワークを拡大しています。

使用機材は、エアバスA319×2(2クラス制)、A320-200×9 (2クラス制)、A330-200×16(2クラス制・3クラス制)、A340-500×4(3クラス制)、A340-600×5(3クラス制)、ボーイングB777-300ER×5(2クラス制)で42機体制です。さらにエアバスA330-300、A350-1000XWB、A380-800、ボーイングB787-8をそれぞれ発注済みです。

サービスにもこれまでに数多くの賞を受賞していて定評があり、2009年8月から導入が開始された新ファーストクラスは、個室タイプで全長2m・幅75.6cmのフルフラットシートを採用しています(340-600に12席を設置し、2010年末までに多機種へも順次展開予定)。クラスの呼び名は、ダイヤモンド・ゾーン(ファースト)、パール・ゾーン(ビジネス)、コーラル・ゾーン(エコノミー)としていて、3クラス制は長距離路線、2クラス制は短中距離路線で主に展開されています。

●エティハド航空
設立:2003年7月(就航開始は2003年11月)
ハブ空港:アブダビ国際空港
保有機材数:42機
就航都市:56都市
マイレージプログラム:Etihad Guest
2レター・3レター:EY、ETD
コールサイン:ETIHAD

怒涛の勢いで路線就航を行っているエティハド空港ですが、同時期に1国の2都市から運航を開始するのは珍しいことで、日本市場を重視している姿勢が見られます。中部国際空港は、この3月にエミレーツ航空が撤退してから中東への足がなくなってしまっていましたが、エティハド航空の就航により、再び中東への足がかりができたことになります。エミレーツ航空も2010年以降の成田への就航を発表していますので、来年は日本と中東の距離がぐっと縮まりそうです。

2009年10月29日

エールフランス、日本線にプレミアムエコノミーを導入

エールフランス航空は11月16日から、成田/パリ線にプレミアムエコノミークラス「プレミアム・ボヤジャー」を導入します。導入はパリ発のAF278便で開始され、日本発は11月17日発のAF277便からスタートとなります。

「プレミアム・ボヤジャー」は、エールフランス航空の長距離路線を対象とした新クラスで、B777、A340、A330のすべてに導入されます。それにより、2009年4月からエールフランス航空の搭乗クラス名称も変更となっています(すでにお気づきの方もいらっしゃるのでは)。新クラス名称は以下の通り。

新クラス名称(カッコは旧名称)
エコノミー:ボヤジャー(テンポ)
プレミアムエコノミー:プレミアム・ボヤジャー
ビジネス:アフェール(エスパス・アフェール)
ファースト:ラ・プルミエール(エスパス・プルミエール)
※長距離・カリブ・インド洋路線
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シェル型シートを採用したエールフランス航空のプレミアムエコノミークラス「プレミアム・ボヤジャー」。シートピッチ97センチ、シート幅48センチと広々としたシートとなっています。(Photo/Air France)

それでは「「プレミアム・ボヤジャー」の特徴を紹介しましょう。「プレミアム・ボヤジャー」は、シェル型のシートを採用しています。キャビンの位置は、機内前方部でアフェールとボヤジャーの間になり、3列のみの配置となります。シートピッチは97センチ、シート幅は48センチで肘掛の幅は10セントとなります(シートピッチはボヤジャーより20%長く、シート幅は20%広くなっています)。調整可能なヘッドレスト・レッグレスト・フットレストが備えられ、長距離でも快適にすごすことができます。

またエンターテイメントも充実しています。26センチ幅のワイドスクリーンで、ノイズキャンセラーシステムのヘッドセットで、音楽や映画を楽しむことができます。アメニティも充実していて、アフェール(ビジネスクラス)と同じアメニティキットや大判の羽枕、ピュアウールのブランケットが用意されています。機内以外には、優先チェックインデスクの設置、預けて荷物の重量をアフェールと同様の30キロまで無料としています。ちょっと残念なのは機内食がボヤジャー(エコノミークラス)と同じものだということですが、長距離の移動を考えると、機内でゆったりとすごせるというのはとても重要なことですよね。

ちょっとリッチな気分を味あわせてくれる「プレミアム・ボヤジャー」の気になる運賃ですが、東京/パリ線、関空/パリ線とも往復18万円からとなっています。「プレミアム・ボヤジャー」はすでにニューヨーク線で開始されていますが、アジア方面は成田線が初めてとなります。その後、12月にシンガポール線、2010年1月に北京・香港線、2月に関空線で開始が予定されています。今後2010年までにカリブ海、インド洋線をのぞくすべてのB777、A340、A330で運航される長距離路線で導入されるそうです。

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エールフランス航空のエアバスA380。10月30日にハンブルグでデリバリーの式典が行われます。エアバスA380でヨーロッパ/アメリカ間の大西洋を横断する最初のオペレータとなります。10月30日の午前11時(現地時間)より、ウェブユーザー向けにインターネットで式典の様子が生中継されます。詳細はエールフランス航空のホームページをご覧ください。(Photo/Air France)

またついにエールフランス航空もA380の運航を開始します。11月23日よりニューヨーク/パリを1日1往復運航することが決定しています(水曜日を除く)。これに先駆けて11月20・21日とオークションによる記念フライトが予定されています。11月20日のAF006便は、パリ・シャルル・ド・ゴール空港を午後13時30分に出発し、ニューヨークJFK空港に午後3時45分に到着し、11月21日のAF007便は、 ニューヨークJFK空港を午後7時10分に出発し、 パリ・シャルル・ド・ゴール空港に翌日午前8時45分に到着するスケジュール。機内では限定アイテムの販売が行われる予定ですので、ファンにはたまらないフライトになりそうです。オークションの利益はエールフランス財団の“ストリートチルドレン”支援プログラムに寄贈されます。詳細はエールフランス航空のホームページをご覧ください。

そして気になるA380の日本路線就航ですが、2010年度夏期スケジュールから導入の予定とのこと。来年の夏には日本にエールフランスのA380がやってきますね。

2009年10月16日

JAL、「究極のエコフライト」で14トンの二酸化炭素削減に成功!

日本航空(以下JAL)は10月11日、二酸化炭素の排出量削減を徹底した「究極のエコフライト」をホノルル→関空線(使用機材B747-400)で試験実施し、14トンの二酸化炭素削減に成功しました(運航はJALウェイズ77便)。

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エコフライトを実施したJALのボーイング747-400の同型機。今回のデモフライトで14トンもの二酸化炭素削減に成功しました。今後もこうした取り組みが行われ、環境に優しいフライトを実施してもらいたいものです。(Photo/Japan Airlines)

これはアジア太平洋環境プログラム(ASPIRE=Asia and Pacific Initiative to Reduce Emissions)という国際的な取り組みの一環で、これまでアメリカ・オーストラリア・ニュージーランドの各国航空会社(アメリカ=ユナイテッド航空、オーストラリア=カンタス航空、ニュージーランド=ニュージーランド航空)で、それぞれ環境負荷軽減策を盛り込んだデモフライトを実施していましたが、今回の取り組みは国土交通省がアジア初としてASPIREに参加することを受け、JALが実施したものです(ASPIREにはデモフライトが行われた10月11日に関空にて国土交通省の前田航空局長が参加の署名をしました)。
※ASPIREとは、米国連邦航空局(FAA)、オーストラリア管制会社、ニュージーランド管制会社が中心となり、アジア・太平洋における環境保全のため、航空機からの排出ガスを抑える国際的な取り組みで、2008年2月18日に設立されたもの。

それではJALは具体的にどんな取り組みをしたか、ご紹介しましょう。今回実施された対策は、「出発前」、「出発~巡航」、「降下~着陸~到着」時に実施されました。

出発前の対策としては、「航空機重量確定後の燃料計算」、「軽量貨物コンテナの搭載」、「機内搭載品などの軽量化」、「客室乗務員手荷物の軽量化」、「補助動力装置(APU)の停止と地上施設の活用」、「エンジン洗浄」が実施されました(試算では燃料3,377ポンド、CO2排出量4,707kg削減)。出発から巡航時の対策としては、「出発滑走路の変更」、「離陸後の経路短縮」、「飛行高度の調整」、「UPR運航方式の実施」、「DARPS運航方式」が実施されました(試算では燃料3,836ポンド、CO2排出量5,353kg削減)。降下・着陸・到着時の対策としては、「CDA降下方式の実施」、「ディレイドフラップ進入」、「ディレイドギア進入」、「浅いフラップ使用」、「着陸滑走路の変更」、「逆推力装置使用抑制」、「2エンジン地上走行」が実施されました(試算では燃料2,208ポンド、CO2排出量3.080kg)。
※UPR=User Preferred Routeの略。従来の決められた航路ではなく、気象状況等を考慮した安全で効率の良い飛行経路を航空会社が任意に設定する運航方式。
※DARPS=Dynamic Airborne Rerouteの略。巡航中、最新の予測風を元に最適な航路を再計算し、効率の良い経路を飛行する運航方式。
※CDA=Continuous Descent Arrivalの略。降下中、水平飛行せず推力を抑えながら連続的に降下する運航方式。詳細は本ブログ「関空で試行、CDA方式で燃料とCO2削減」(http://blog.tabista.jp/airline/2009/05/cdaco2_1.html)を参照してください。

このようにデモフライトの目標は、環境負荷軽減策を実施しないホノルル→関空便と比較して、消費燃料9,421ポンド(5,362リットル、ドラム缶27本分)の削減、またCO2排出量13,140kgの削減としていました。結果として、燃料5,718リットル(ドラム缶29本分)、CO2排出量14,196kgを削減でき、目標を達成しました。飛行距離1キロ当たりの削減効果は、昨年同型機でエコフライトを実施したユナイテッド航空の1.7倍だったそうです。

今後も同様の取り組みをデモフライトだけではなく通常のフライトにも実施し、消費燃料や排出ガスの削減を図っていき、少しでも環境への取り組みを進めていって欲しいと思います。


2009年10月09日

国産ジェット「MRJ」アメリカの地域路線運航会社から100機の受注を獲得!

本ブログでも何度か紹介したことがあるYS-11に続く、三菱航空機が開発中の日の丸ジェット「MRJ」(Mitsubishi Regional Jet)ですが10月2日、アメリカで地域路線を運航するTrans States AirlinesとGoJet Airlinesの2社を傘下とするトランス・ステーツ・ホールディングス(TSH)と100機(確定50機、オプション50機)の受注に関する覚書を締結しました。MRJは、2008年3月27日に全日空からの合計25機(確定15機、オプション10機)の発注のみにとどまっていました。海外からの初受注・大量受注ということで、競争の激しい小型航空機市場での受注拡大に弾みがつきそうです。
※TSH傘下のTrans States AirlinesとGoJet Airlinesの2社は、ユナイテッド航空(ユナイテッド・エクスプレス便)とUSエアウェイズ(USエアウェイズ・エクスプレス便)からアメリカ国内のフィーダー路線(ローカル都市への接続路線)の運航を受託しています。毎日350便を50都市間で運航。

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MRJのイメージ図。先日発表された機体仕様変更は、さまざまなバリエーションに安価に対応でき、さらに大型のオーバーヘッドビンの採用、貨物室を一元化することにより航空会社のオペレーションの単純化、またもともとの低燃費と、航空会社にとってさらに魅力的な航空機となったことは間違いありません。今回の大型発注はまさにこうした努力が認められてきたことを示していますね。(Image/MITSUBISHI AIRCRAFT CORPORATION)

今後の予定としてはTSHには2014年に初号機を納入後、5~6年かけて100機を納入していくとのこと。受注額は明らかにされていませんが、MRJ 90のリストプライスは1機で約4,000万ドル(約36億円)ですので、100機で40億ドル(約3,600億円)という本当に大型受注となりました(リストプライスよりも安いとは思いますが)。

三菱航空機の江川社長は、「100機もの受注につながり、喜ばしい」と述べ、さらに「今後20年で1,000機の受注獲得を目指したい」と語っています。TSHのリチャード・リーチ社長は、「正直、厳しい経済環境下だが、高い技術や優れた運航性能、乗客の快適さなどをみて決定した」と、選定理由を説明しました。

MRJは、最先端の空力設計と最新鋭のエンジンの組み合わせにより、大幅な燃費低減を実現するとともに、低騒音・低排出ガスなど環境面でも優れた小型機です。今後、多くの空港で航空機の環境基準が厳しくなることを考えると、より多くの空港でMRJの運用が可能となることも、今後の強みとなることは間違いありません。また居住性に関しても、1列4席の配置、大型のオーバーヘッドビンの装備、新型スリムシートなどの採用により、これまでの小型機にはない快適なキャビンになりそうです。

TSHでは、MRJ 70(78席)・MRJ 90(92席)・MRJ 100(100席)のどの機種にするかは決定していませんが、今後の経済情勢を見ながら判断するとしています。TSHでは現在、Trans States Airlinesがブラジル・エンブラエル社のEmbraer ERJ 145EP(10機)、Embraer ERJ 145LR(25機)を使用し、GoJet Airlinesは、カナダ・ボンバルディア社のBombardier CRJ-700ER(21機)を使用しています(GoJet Airlines はCRJ700NextGenも発注済み)。TSHではMRJをどちらの航空会社で使用するかを明言していません。TSHはアメリカ国内の大手エアラインのフィーダー路線の委託運航を行っていることから、MRJの優位性を自社の委託受注の大きなウリとして使用するかもしれませんね(実際2014年にユナイテッド・エクスプレスとの契約更新時期が訪れます)。

しかしこれでアメリカのリージョナル航空業界で高い評価を得たことになりますので、今後さらに受注数を増やすことも可能となってきました(先日の機体仕様変更はアメリカのリージョナル航空業界にとてもマッチしたものでしたので、早速効果があったというところでしょうか)。小型機の採算分岐点は350機前後といわれていますのでまずはそれを目標にし、さらに三菱航空機の江川社長がいう1,000機を目指してもらいたいものです。

2009年09月24日

羽田/北京定期チャーターの運航スケジュールが決定

7月に開催された日本と中国の航空当局間協議において、日中双方の航空会社が1日2往復ずつ運航を可能とすることで合意していた、羽田/北京間の定期チャーター便の運航スケジュールなどの詳細が決定しました。この定期チャーター便は、現在すでに羽田空港から運航されている上海(虹橋空港)、ソウル(金浦空港)・香港線と同等の「定期チャーター便」と同じ扱いとなります。

運航開始日は10月25日からで、日本航空と全日空が1日1往復、中国国際航空が1日2往復します。羽田の出発時間は8時30分~13時50分、到着時間は12時50分~21時45分の間となり、羽田空港の「昼間時間帯」での運航となります。詳細スケジュールは以下の通り。

●羽田/北京定期チャーター便スケジュール
■羽田→北京
・2009年10月25日~2010年1月15日スケジュール
CA184/NH5731 8:30→11:20
NH1285/CA6708 9:30→12:35
JL8823
10:30→13:35
CA182/NH5729 13:50→16:40
   
■北京→羽田
・2009年10月25日~2010年1月15日スケジュール
CA181/NH5728 8:40→12:50
NH1286/CA6767 15:55→20:15
JL8824 16:40→21:00
CA183/NH5730 17:35→21:45
※全日空(NH)と中国国際航空(CA)はコードシェア運航。全日空自社運航便は、NH1285・1286便。

運航機材は日本航空がボーイングB777-200ER(302席、エグゼクティブクラス63席・エコノミークラス239席)、全日空はボーイングB767-300ER(214席、ビジネスクラス35席・エコノミークラス179席)中国国際航空がエアバスA321(185席、ファーストクラス12席・エコノミークラス173席)となります。運賃はたとえば日本航空の「悟空週末ステイ」を利用した場合5万6000円~となります。

この羽田/北京間の定期チャーター便に関しては、2007年12月に当時の冬柴国土交通大臣が訪中時に羽田/北京南苑間を提案していたもので、当初は北京オリンピック前の就航を目指していました。しかし北京南苑空港は軍民共用空港であるために交渉が難航し、今年4月の日中首脳会談において北京首都空港を使用したチャーター便の開設で合意に達したものです。
※北京南苑空港(ぺきんなんえんくうこう):1910年開港の軍民共用空港(管轄は軍)。北京市内中心部から13キロの場所に位置(車で約40分)し、北京首都国際空港と比較して市内へのアクセスがよいことが特徴(北京首都空港は天安門広場から北東に約25キロ、車で約1時間)。中国聯合航空がハブ空港として使用している。

都心からアクセスのよい羽田空港からの就航で、日中の首都である東京と北京を結ぶ路線として、ビジネスと旅行の両方での利用が期待されています。利用者にとっては1泊2日などといった短期の出張や週末の旅行などに便利に利用できそうですね。

2009年08月28日

B787、納入は2010年10月~12月に

ボーイングは8月27日、6月23日にスケジュール延期の発表をしていたボーイング787ドリームライナー(以下B787)の修正スケジュールを発表しました。今回のスケジュールによると、初飛行は2009年度末、全日空向けの初号機の納入は2010年の第4四半期(10月~12月)となるとのことです。この新スケジュールにボーイングは、機体側部の補強の必要性を反映したもので、フライトテストと認証取得に要する日数に数週間の余裕を持たしているとしています。

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写真は2007年7月8日のロールアウトのもの。この時からもう2年も経ってしまいました。この後、5度に渡るスケジュール変更が行われました。今回の修正スケジュールは順調に進んでいって欲しいものです。早く日本の空でB787を見たいものですね。(Photo/Boeing)

度重なる機体不具合の関係から、テスト初号機は多くの作業のやり直しと大幅な改良がされていることから、初号機を含むテスト用の機体3機には25億ドル(日本円で約2325億円)の費用を計上する予定だとしています。しかしボーイングではB787型機プログラムは、損失航空機プログラムではないことを算出しているとしています(最終的には利益に貢献する航空機プログラムとしています)。

今回の発表で、全日空には来年2010年の10月~12月に納入されるとのことですので、早ければ来年の年内、遅くとも2011年の年初には日本の空にB787が登場する見込みとなります。5度のスケジュール変更なので、もしまた不具合や部品の不足やストライキなどがあったら・・・という懸念はぬぐえませんが、今回のスケジュールには新たな不具合が見つかった場合に対応する時間も織り込まれていますので、さすがにこれ以降の大幅なスケジュール変更はないと思われます(ただ、何が起こるかはわかりませんが)。市場もこの発表には好意的で、8月27日のニューヨーク市場でボーイングの株価は上昇し、前日比4.00ドル高の51.82ドルで引けています。

B787チームは、機体側部補強の初期テストをすでに完了しており、接続部の構造を完全化するデザインも最終段階に入っています。静止テストは再度繰り返し行われ、ファーストフライトを実施する前に完全分析が行われ、また疲労テストも改善されたストリンガー(補強材)部位の長期耐久性確認のために実施される予定です(この作業は2~3週間以内に開始される予定)。製造ラインは月産10機体制を2013年度末までには確立し、2009年内に2か所目の工場用地を決定するとしています。

全日空ではこの発表を受けて「航空機を可能な限り最良で安全なものにする必要性を理解しており、納期の遅れがこれらを達成するための技術的な問題によるものであることにも納得している。しかし、787型機のローンチカスタマーであると同時に将来的な運営業者として、今回のさらなる遅延に焦燥を感じ、大きく失望もしている」との声明を発表しています。全日空ではB787を2008年5月に受領するとの予定で、中期経営計画の柱にすえていただけに、度重なる延期は機材計画に影響を与えていました。また、2010年は羽田・成田空港の再拡張の年でもあり航空会社にとってチャンスの年でもあります。このタイミングにうまくB787の運用が開始できることは、全日空とっても大きなアドバンテージになると予想されるだけに、B787の今後のスケジュールは注目です。

2009年08月21日

トルコ航空、日本就航20周年!

トルコ航空は8月14日、1989年8月にドバイやバンコクを経由する南廻りルートで成田/イスタンブール線を就航してから20周年を迎えました。当時の飛行時間はなんと約21時間、エアバスA310での乗り入れでした。今回は日本ともなにかと縁の深いトルコ航空について紹介していきましょう。

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トルコ航空のエアバスA340-300。日本線に使用されている機材です。写真の機体はスターアライアンスのスペシャル・マーキングですが、トルコ航空の機体といえば真っ赤な尾翼。尾翼に描かれているマークは、トルコ国旗にも用いられている三日月を抽象的に表現したものだそう。冬スケジュールからの成田線にはボーイング777-300ERの投入が表明されているので、成田のトルコ航空のエアバスA340-300も見られなくなるかもしれません。撮影されていない方はお早めに。(Photo/Turkish Airlines)

トルコ航空は1933年5月20日、トルコ政府の国防省の一部門として「国家航空事業運営会議」の名称で設立されました。当時の所有機材は、キングバード、ユンカースF-13、ATH-9で、首都アンカラとエスキシェヒルの間を結ぶ1路線で運航を開始しました。1935年に公共事業省に管理が移動され、一般旅客・貨物の国内輸送を開始したのは1938年、運輸省に経営が移され「国家航空局」に名称が変更されてからのことです。最初の国際線が運航されたのは1947年のことで、アンカラ/イスタンブール/アテネ線でした。

1956年3月1日に、特別法の制定により6,000万トルコリラの資本で民間航空会社Turkish Airlinesとして再スタートを切ります。1986年にシンガポール航路がネットワークに加わり極東アジアへのフライトが開始され、日本線には1989年8月にエアバスA310でバンコク・ドバイ経由の南廻りで運航を開始しました。1995年には関西国際空港にも乗り入れを開始(2003年に運休、その後2006年6月から運航再開)しています。9つの世界遺産とエーゲ海、地中海、西洋と東洋の交わるエキゾチックなトルコは観光都市としても人気で、トルコと日本を結ぶ唯一の直行便であるトルコ航空(コードシェアを除く)は、日本/イスタンブールを最速の11時間で結ぶエアラインとして日本でもお馴染みのエアラインとなっています。

トルコ航空と日本といえば特に印象深いエピソードが1つあります。それは、1985年のイラン・イラク戦争でのこと。イラクは3月19日夜8時30分より、イラク領空を飛ぶすべての航空機を爆撃するとの声明を発表しました。その際、イラクにいる日本人脱出のためのチャーター機を日本政府は調達することができませんでした。各国へ応援を打診したところトルコが名乗りをあげてくれ、トルコ航空が定期便のほかにチャーター機の計2機を日本人脱出のためにテヘラン・メヘラバード空港に派遣してくれたのです。脱出の手段がなかった215人の日本人すべてを乗せ、メヘラバード空港を飛び立ったのは、爆撃予告まであと1時間というタイムリミット直前のことでした。この当時まだトルコ航空は日本に就航していませんでしたが、エルトゥールル号遭難事件(1890年9月16日、オスマン帝国(現在のトルコ)の軍艦エルトゥールル号が、和歌山県串本沖、紀伊大島の樫野埼東方海上で遭難した事件。島民の献身的な救助により69名が救出されました)などにより昔から親日的だったとはいえ、トルコ政府とトルコ航空の行動は勇気あるもので、私たち日本人は感謝するとともに忘れてはいけない出来事だといえます。

トルコ航空は現在、成田に週4便、関空に週3便で運航していますが、今年6月に行われた日本とトルコの航空当局間協議によって、2010年3月以降には成田線が週6便に増便が可能となったほか、関空・中部とそのほかもう1か所の空港について乗り入れ可能が認められ、成田以外の3空港で合計週21便まで運航できるようになりました。この合意を受け、トルコ航空では2010年夏スケジュールから成田増便を表明しています。またこの増便の前に、今年の冬スケジュールから成田/イスタンブール線にボーイングB777-300ER(現在はエアバスA340-300)を投入することを表明しており、これにより片道ベースで週168席が増加し、ファーストクラスの導入やビジネスクラスのシートも改善されることとなります。

トルコへの各都市はもちろん、ヨーロッパや北アフリカへのアクセスもとても便利なトルコ航空。今後も日本とトルコの架け橋として飛び続けてくれるでしょう。

●トルコ航空概要
設立日:1933年5月20日
ハブ空港:イスタンブール、アンカラ
保有機材数:131機(A340-300、A330、A321、A320、A319、B737-400、B737-800、B777-300ER)
就航都市:142都市(2008年時点)
日本路線:成田/イスタンブール、関空/イスタンブール
マイレージプログラム:マイル&スマイル
アライアンス:スターアライアンス
2レター・3レター:TK・THY
コールサイン:Turk Air

2009年07月08日

コンチネンタル航空、創立75周年を記念したスペシャル・マーキング機が登場!

コンチネンタル航空は、7月15日に創立75周年を迎えることを記念して、ボーイング737-900ER(レジ番号:N76436)に1940年代に使用されていた機体デザインを塗装したスペシャル・マーキング機が登場しました。

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コンチネンタル航空の創立75周年を記念したスペシャル・マーキングのボーイング737-900ER(レジ番号:N76436)。1947年に採用されたブルースカイウェイ(The Blue Skyway)」と呼ばれる塗装。この機体にはGPS着陸システム(GPS Landing System=GLS)が装備されています。(Photo/ Continental Airlines)

今回のスペシャル・マーキング機は、1947年に採用された「ブルースカイウェイ(The Blue Skyway)」と呼ばれる塗装です。創立75周年を記念して、同社の社員によって過去の機体デザインの中から選ばれたとのこと。

この機体は6月25日の受領後に、同社のアメリカ本土の3か所のハブ空港(ヒューストン・ブッシュ・インターコンチネンタル空港、ニューヨーク/ニューアーク・リバティー空港、クリーブランド・ホプキンス空港)にてそれぞれ記念飛行を行いました。

それでは簡単にコンチネンタル航空の75年の歴史を、日本とのかかわりを含め紹介しましょう。

コンチネンタル航空は、1934年にウォルター・T・バーニーが主に郵便輸送のために「バーニー・スピード・ラインズ(Varney Speed Lines)」を創業したのが始まりです。1934年7月15日、同社は手紙100通を積み、コロラド州プエブロからテキサス州エルパソまで、初飛行を行いました(ちなみにバーニー氏が設立した他の航空会社は、ユナイテッド航空の元となったBoeing Air Transportに買収されていますので、コンチネンタル航空がスターアライアンスへ加盟の運びになったことは何か少なからずの縁を感じてしまいますね)。

1937年にコンチネンタル航空と現在の社名に変更されました。1968年にはグアムと近隣の島々を結ぶ目的でコンチネンタル・エア・ミクロネシアを設立し、アジアやオセアニアにネットワークを広げました。そして1976年8月には、東京/サイパン線が就航します(私たち日本人にとっては、コンチネンタル・ミクロネシア航空(コールサイン:エア・マイク)のほうがお馴染みですね)。

日本線はそれから1983年に名古屋/グアム/サイパン線、1987年に福岡/グアム/サイパン線、1990年に新千歳/グアム線、成田/ホノルル線、仙台/グアム線、1994年に関西/グアム/サイパン線、1998年に新潟/グアム線、岡山/グアム線、成田/ニューヨーク(ニューアーク)線、1999年に成田/ヒューストン線、2004年に名古屋/ホノルル線、2005年に広島/グアム線を開設し、日本ではお馴染みのエアラインとなりました。

しかし、1970年代末からアメリカで航空規制緩和法が導入されてから、コンチネンタル航空は経営が悪化してしまい、1992年には再建策の一環としてコンチネンタル・エア・ミクロネシア航空を独立させ別会社とします(この際に社名をコンチネンタル・ミクロネシア航空と変更。その後2001年にコンチネンタル航空に吸収)。このときに2度のチャプター11を申請し、倒産の憂き目にあっています。

そしてご存知の方も多いかと思いますが1994年にゴードン・ベスーン氏がCEOに就任してから、経営が上向きになります(この奇跡の復活劇のエピソードについては「大逆転!―コンチネンタル航空 奇跡の復活」という本があります。とっても面白い本ですよ。また、この復活劇には日本人の鶴田国昭氏も多大な貢献をしています)。

現在では、コンチネンタル航空は業界で最も多くの顧客満足度に関する賞を受賞しています。米「フォーチュン」誌が毎年実施する航空会社のランキングでは、6年連続で「世界で最も賞賛されるグローバル航空会社」に選出されているほど、業績・実績ともに優れたエアラインの1つとなっています。

さて今回のスペシャル・マーキング機であるB737-900ERには、GPS着陸システム(GPS Landing System=GLS)が装備されています。これは、2009年後半にニューアーク・リバティー空港に次世代の衛生着陸システムが設置されますが、それを利用できるシステムで、最新技術となります。

今後はスターアライアンスへの加盟など、コンチネンタル航空の今後も目が離せません。

2009年06月05日

航空大国アメリカについに登場! ペット輸送専門航空会社

ペットを飼われている方ならば悩むのが移動手段だと思います。特に飛行機での移動の際には、一部の航空会社では座席の下に入る小型ペットならばキャビンに乗せてくれるところもありますが、ほとんどの場合、貨物室に入れられ貨物扱いとなります。

アメリカでは1年間で移動するペット200万匹のうち約5000匹が負傷しているという結果があり、たとえば貨物室で呼吸困難になる可能性がある鼻が短い犬種などは飛行機に乗せられないという制約がある航空会社もあります。こうしたことから見ても、ペットにとって飛行機の貨物室での移動というのは大変ストレスがかかることがわかりますよね。

そんなことからペット愛好家であるDan Wiese氏とAlysa Binder氏が2005年に設立したのが、ペット輸送専門航空会社の「Pet Airways」(以下ペット・エアウェイズ)です。設立から4年、今年の7月14日からついに運航が開始されます。

ペット・エアウェイズの最初の就航都市となるのは、ニューヨーク、ワシントンDC、シカゴ、デンバー、ロサンゼルスの5都市。サービス開始直後の料金は片道149ドルとなっています。他の通常の航空会社の料金としては、アンダーシートで70~180ドル程度、貨物扱いで100ドル~250ドル程度ですので、既存の航空会社よりも割安な設定となっています。

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ペット・エアウェイズのキャビンです。ビーチクラフト1900にペット専用のカゴが19席(笑)配置されています。キャビン内の温度はペットに最適に設定され、動物看護士が15分ごとに見回りをしてくれるそうです。(Photo/Pet Airways)

ペット専門とうたっている通り、キャビンはペット専用で専用のカゴが配置され、動物看護士が同乗し、15分ごとに見回りを行い、ニューヨーク/ロサンゼルス間では途中のシカゴでトイレ休憩などが挟まれます。また、キャビン内の温度はペットに快適に設定されています。また、飼い主はウェブサイトからペットをモニターすることもできます。残念なのは、ペット専門なので飼い主は同乗することはできません(笑)。

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ペット・エアウェイズの使用機材であるビーチクラフト1900。マーキングはシンプルですが、同社のロゴがアクセントになっています。緑の足型に飛行機のマークでとってもかわいらしいですよね。今後はダッソー・ファルコン20、コンベア580、ボーイング727を含む20機にフリートを拡大する予定とのこと。(Photo/Pet Airways)

使用機材は、ターボプロップ機であるビーチクラフト1900(日本ではエアトランセがビーチクラフト1900Dで運航していましたね)。キャビンは“人間用”の内装はすべて取り除き、ペット専用のカゴが19台設置されています。

ペット・エアウェイズでは今後、サービスをアメリカの他の主要都市まで広げる予定で、今年末までには、ダッソー・ファルコン20(ビジネスジェット機)、コンベア580、ボーイング727を含む20機に拡大する予定とのこと。また、就航記念のプロモーション期間が終了した後に料金が200ドル前後になる見込みですが、既存の航空会社よりも割安になるように設定するとのことです。

アメリカらしい航空ビジネスですよね。果たしてどれくらいの成功を収めるのか、興味深いです。ペットを飼っている方ならば、家族同然のペットの移動手段に選択肢が増えることは歓迎ですよね。今後の動向に注目です!

2009年06月01日

アライアンスの拡大進む! 新加盟エアラインを発表

航空アライアンスのスターアライアンスとワンワールドで、それぞれ新加盟航空会社が発表されました。

まずはスターアライアンスですが、新たな加盟航空会社はギリシャのエーゲ航空です。アテネで開催中のスターアライアンス社長会で加盟方針が承認されました。エーゲ航空はギリシャ最大の航空会社で、加盟に向けた準備作業は約1年間を予定しています。

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エーゲ航空のA320。尾翼のカモメをモチーフにしたデザインがシンプルですが印象的。濃紺を使っているのもギリシャ国旗の色を思い出させますね。(Photo/AEGEAN AIRLINES)

それではエーゲ航空(エージアン航空と呼ばれる場合もあります)について簡単に紹介していきましょう。エーゲ航空は、1992年にAegean Aviationとして運航を開始しました。1999年に現在の社名であるAegean Airlinesとなります。現在31機(A321・A320・B737-400・B737-300・AVRO RJ100)のフリートを持ち、国内外47都市に毎日200便を運航するギリシャ国内最大の航空会社。2005年からはルフトハンザ ドイツ航空のリージョナルパートナーでもあります。運航実績や顧客満足度にも定評があり、ヨーロッパリージョナル協会(ERA)から6回の表彰、アテネ国際空港の利用者数増加に貢献したとして、同空港から表彰、スカイトラックスより2009年ヨーロッパベストリージョナルエアライン賞を受賞しています。

●エーゲ航空
英語社名:Aegean Airlines
2レター/3レターコード:A3/AEE
コールサイン:Aegean
ハブ空港:アテネ国際空港ほか
保有機材:31機
就航都市:47都市


次にワンワールドですが、新たに加盟が発表された航空会社はロシアのS7航空(通称シベリア航空)。2010年の加盟が予定されています。

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S7航空のB737-800。明るいグリーンが印象的なマーキングです。日本には新潟空港に季節運航で乗り入れているのでご覧になった方もいるのでは。(Photo/S7)

S’7航空の前身はアエロフロート航空の地域(シベリアのノヴォシビルスク)子会社として、1957年にTolmachevo United Air Squadronとして設立されました。1992年にSibir Airlinesとして独立。2006年からは、新しいCIを導入し「S7 Airlines」となりました。現在40機(A310-200・A310-300・A319・A320・B737-400・B737-800・B767-300ER)のフリートを持ち、国内外72都市に毎日120便以上を運航するロシアの航空会社。ロシア国内のネットワークはきめ細かいものでロシア国内35都市、ほかにアルメニアやアゼルバイジャン、カザフスタン、キルギス、モルドヴァ、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタンなどロシア周辺国にもネットワークがあります。日本にも新潟空港へ季節運航(夏期スケジュール)で乗り入れています(現在運休中)。

●S7航空
英語社名:S7 Airlines
2レター/3レターコード:S7/SBI
コールサイン:SIBERIAN AIRLINES
ハブ空港:ドモジェドボ国際空港ほか
保有機材:40機
就航都市:72都市

2009年05月18日

フジドリームエアラインズ、7月23日テイクオフ!

6月4日に開港予定の富士山静岡空港を拠点とする新航空会社フジドリームエアランズは、7月23日に就航することを国土交通省に届出しました。

就航予定路線は、富士山静岡/小松線と富士山静岡/熊本線、富士山静岡/鹿児島の3路線。小松線は1日2往復、熊本線は1日1往復、鹿児島線は1日1往復となります。フライトスケジュールは以下の通りです。

●小松線(富士山静岡/小松)
FDA101 静岡発8:35→小松着9:30
FDA102 小松発10:10→静岡着11:05
FDA105 静岡発16:45→小松着17:40
FDA106 小松着18:20→静岡着19:15

●熊本線(富士山静岡/熊本)
FDA111 静岡発8:45→熊本着10:15
FDA112 熊本発10:50→静岡着12:20

●鹿児島線(富士山静岡/鹿児島)
FDA133 静岡発12:15→鹿児島着13:45
FDA134 鹿児島発14:25→静岡着16:00

気になる運賃ですが、小松線が23,800円(大人・片道普通運賃。以下同)、熊本線が38,800円、鹿児島線が40,800円。各路線に小児用運賃や各種割引運賃も設定されていますので、詳細はフジドリームエアラインズのホームページ等で確認してください。予約受付・販売日は6月1日からを予定しています。初便に乗りたい!と思っている方は、ホームページ等は要チェックですよ。

富士山静岡空港ですが、滑走路西側に航空法の高さ制限を超える立ち木が残り、開港が延期された問題ですが、5月13日から伐採が行われ17日午後までには作業が完了する予定とのことで、ひとまずは問題クリアという感じです(この件については、管理者である静岡県には今後このような不備がないようお願いしたいものです)。

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7月23日に就航が決定したフジドリームエアラインズですが、就航時には2機のエンブラエル170で運航する予定。6月上旬にデリバリー予定の2号機はライトブルー(レジ番号:JA02FJ)に決定しました。静岡の空が真紅とライトブルーで彩られる日も間近です。(Image/FUJI DREAM AIRLINES)

また以前もお伝えしたように、フジドリームエアラインズでは使用する旅客機をすべて違う色にペイントする予定で、1号機は真紅の色ですでにお披露目されていましたが、このたび2号機のカラーリングも決定しました。

2号機は6月上旬にデリバリーされる予定で、インターネットの投票の結果、ライトブルーに決定されました(ちなみに2位ブルー、3位グリーン、4位オレンジでした)。当面は真紅(レジ番号:JA01FJ)とライトブルー(レジ番号:JA02FJ)のエンブラエル170、2機で運航されます。来年1月に導入する3号機のカラーリングはどう決めるかは未定とのこと。どんな色になるのか楽しみですね。色とりどりのエンブラエル170が、静岡の空を彩るのももう間近です。

2009年04月23日

ボーイング、6,000機目の737、777機目の777をそれぞれデリバリー

ボーイングは、4月16日に6,000機目の737型機(B737-800)、4月10日に777機目の777型機(B777-300ER)をそれぞれデリバリーしました。

まずは737型機について紹介していきましょう。記念すべき6,000機目を受領したのは、リース会社のインターナショナル・リースファイナンス社(ILFC)で、ノルウェージャン・エアシャトルへのリースが決定しています。ノルウェージャン・エアシャトルは、1993年に設立されたスカンジナビアで最大のローフェア・エアラインで、ノルウェーのオスロ空港をハブ空港として、ヨーロッパ以外にも北アフリカ、中近東都市にも路線網を広げている航空会社。現在39機の737型機を運航中で、さらに42機の確定発注をしています。

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737型機の通算6,000機目となったB737-800。ノルウェーのオスロに本拠地を置く、ローフェア・エアラインであるノルウェージャン・エアシャトルが運航を行います。尾翼に大きく「6000」と入れられたスペシャル・マーキングです。(Photo/Norwegian Air Shuttle)

デリバリー時にはノルウェージャン・エアシャトルのマーキングがすでに施されていて、尾翼には「6000」の数字が大きく描かれた特別なものとなっています。レジ番号はLN-NOL。ノルウェージャン・エアシャトルでは、機体に愛称としてノルウェーの偉人の名前が付けられていますので、この機体にはどんな偉人の名前が付けられるのか楽しみですね。

ボーイングによると現時点での次世代737型機の受注残は2,200機以上、リストプライスにして約1,630億ドルに相当するとしています。

次に、777型機についてですが、記念すべき777機目を受領したのは、エールフランス航空です。エールフランス航空にとっては、54機目のB777となります。この記念すべきB777-300ER(レジ番号F-GZND)は、エールフランス航空の新CIを最初に施された機体にもなりました。さらに今回777機目となったB777-300ERは、ローンチカスタマーは日本航空でしたが、最初に商業運航を開始したのはエールフランス航空なので、エールフランス航空は、777に縁があるのかもしれませんね(さらにエールフランス航空は、B777フレイターのローンチカスタマーでもあります)。ちなみにこのB777-300ERは、試験機としては珍しいスペシャル・マーキングでワールド・ツアーを行っています。日本にもやってきたので、世界地図の塗装といえば「見た!」という方もいらっしゃるでしょう。777型機は、56の航空会社とリース会社から1,100機の受注があり受注残は350機以上あるそうです。

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777型機の通算777機目となったB777-300ER。エールフランス航空が受領しました。この機体(F-GZND)は、先日発表された新CIを施されたはじめての機体となります。エールフランス航空は今回受領したB777-300ERの商業運航をはじめて行った航空会社でもあります。(Photo/Boeing)

ただ、この世界的な不況によりボーイングでは4月9日に、2010年のワイドボディ機の製造計画の変更を発表しています。2010年6月から777型機の月産製造機数を7機から5機に減らすほか、当初予定していた747-8型機と767型機の増産計画を延期するとしています(737型機に関しては、現時点での変更はありません)。大幅に計画が遅れているB787ドリームライナーもありますので、ボーイングにとっても厳しい時期であるといえますが、安全で環境に配慮した航空機の需要は今後も増えていくことは確実ですし、踏ん張りどころといえるでしょう。

2009年04月06日

コンチネンタル航空、スターアライアンスに鞍替え

コンチネンタル航空は2009年10月24日にスカイチームを脱退し、その後スターアライアンスに加盟する方針です(デルタ航空とノースウエスト航空の統合の進捗状況により変化する可能性もあったため、お伝えするのが遅くなってしまいました)。

コンチネンタル航空では、昨年より他社との合併やアライアンスの再検討を行ってきました。2008年4月27日のラリー・ケルナー会長兼最高責任者およびジェフ・スマイゼック社長の発表では、合併は自社の強みを失う恐れがあるとして合併しないことを選択し、アライアンスの再検討を検討したいと発表していました。その後2008年6月19日には、スターアライアンスに加盟し、ユナイテッド航空と協力する計画を発表し、アライアンスの鞍替えを表明したのです。このコンチネンタル航空のアライアンスの鞍替えは、グローバルなアライアンスが結成されてからは初となる主要な航空会社の脱退・移籍となります(カナディアン航空の例もありますが、エア・カナダへの吸収合併となりますので、意味合いは変わってきます)。

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コンチネンタル航空のラリー・ケルナー会長兼最高責任者(右側)とグレン・F・ティルトン最高経営責任者(左側)。2008年6月19日に発表されたコンチネンタル航空とユナイテッド航空の業務包括提携の発表の際の写真。(Photo/United Air Lines)

コンチネンタル航空が、スターアライアンスへの鞍替えとユナイテッド航空との協力関係を発表したのには、大きく2つの要素が関係していると思います。まず1つは、デルタ航空とノースウエスト航空の統合です。1998年にノースウエスト航空は、コンチネンタル航空の株式を保有し提携しました。現在もノースウエスト航空は、コンチネンタル航空の株式を保有していますので、デルタ航空との統合によりコンチネンタル航空は自社の独自性がなくなることを危惧したのではないかと思います(ノースウエスト航空が保有している株式に関しては買戻しの検討もされています)。

もう1つの要素は、提携を発表したユナイテッド航空とはアメリカ国内において重なる路線が少なく、提携によるメリットが大きいことです。たとえばユナイテッド航空は、アメリカ東海岸や南米、メキシコ路線に弱く、コンチネンタル航空は、アメリカ西海岸方面に弱いなど、提携しても競合する路線が少なく、お互いのメリットを生かせるのです。提携により、路線網は全米に広がることとなり、顧客利便性の向上や収益拡大、コスト削減、業務の効率化などが最大限に図れるとしています。

今後はスターアライアンスへの加盟の日にちは決定していないものの、スカイチーム脱退後、すみやかに加盟する方向で調整中とのことです。我々日本のファンには、この加盟はメリットがありそうです。スターアライアンスには、全日空が加盟しており、マイレージプログラムやより利便性の高いフライトスケジュール、空港ラウンジを含めて、日本の利用者にとって大きなメリットが受けれそうです。

スターアライアンス、ワン・ワールド、スカイチームと3大アライアンスが覇権を競っている状態で、今回のコンチネンタル航空の鞍替えを機に、エアライン間の経営統合や提携が進むな中、アライアンスの組み換えも今後も続きそうな気配です。

2009年03月13日

済州航空、3月20日から関空・北九州空港に就航

国土交通省は3月11日、韓国の格安航空会社「済州航空」に旅客運送事業を認可したことを発表しました。これにより、済州航空は3月20日から、B737-800(189席)でソウル(仁川)と関西国際空港を週7往復(毎日1往復)、北九州空港を週3往復で就航することとなりました。

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済州航空のボーイング737-800。オールモノクラスで189席。オレンジのシンボルカラーが印象的です。メインサインとオレンジのシンボルカラー、ロゴタイプは、JejudoのイニシャルJを使い“国際自由都市Jeju”の未来志向で、国際的なイメージを積極的に活用し国際マインド、国際的位相を表現したものだそうです。(Image/Boeing)

済州航空は、2005年1月に韓国の大手財閥「愛敬グループ」と済州特別自治道(済州市と西帰浦市からなる高度な自治権を持つ行政区)が共同で設立した韓国の格安航空会社です。2006年6月5日、済州/ソウル(金浦)線に就航してから韓国国内線に就航しており、2008年7月に初の国際チャーター便として済州/広島間を運航しました。

済州航空データ
設立日:2005年1月25日
資本金:800億ウォン(約50億円)
従業員数:375人
保有機材:B737-800(2機)、ボンバルディアDHC-8 Q400(5機)
IATA(2レター):7C
ICAO(3レター):JJA
コールサイン:JEJU AIR
※2008年6月25日に国内線2年無事故20,000便を達成し、韓国国内新規航空会社のなかで国際線就航の資格獲得。
※2007年12月にボーイングとB737-800新規航空機5機の購買契約の締結。韓国報道によるとB737-800を今後15機に増やす計画があると伝えられています。

3月20日に関西国際空港と北九州空港に就航することとなりますが、特に関空では済州航空と5月から運航を開始する全日空の関空/ソウル(金浦)線により、ソウル間のフライトが格段に充実し競争が予想されますが、済州航空では「市場のパイを取り合うのではなく、新しく観光スポットなどを提案して旅行会社とともに商品を造成し新規開拓をしていきたい」と前向きに捉えているようです。今後ゴールデンウィークや夏休みなどに、多様な観光の提案ができるのではないかとしています。また、2008年中に清州にも定期便を就航させることも検討されていましたが、当面はチャーター便として10月10日から運航の予定となっています。

北九州空港では、北九州市と市内企業などで作る北九州空港利用促進連絡会と済州航空、韓国観光公社が3月7日、共同でPR事業を行う協定を結ぶなど、利用促進に向け積極的に動き出しています。

済州航空フライトスケジュール
・関西国際空港/ソウル(仁川)
※月・火・土・日
7C1301便 ICN 午前9時30分発/KIX 午前11時10分着
7C1302便 KIX 午後0時00分発/ICN 午後1時50分着
※水・木・金
7C1301便 ICN 午後1時30分発/KIX 午後3時30分着
7C1302便 KIX 午後4時20分発/ICN 午後6時10分着

・北九州空港/ソウル(仁川)
※水・金
7C1501便 ICN 午前10時55分発/KKJ 午前10時55分着
7C1502便 KKJ 午前11時40分初/ICN 午後1時5分着
※日
7C1501便 ICN 午後4時発/KKJ 午後5時時25分着
7C1502便 KKJ 午後6時10分発/ICN 午後7時35分着
機材はいずれもB737-800。オールモノクラスで189席。

円高の追い風にのって現在、韓国旅行は活気ついています。済州航空は、他社運賃よ70~80%に押さえた格安も売り。しかし安全にも留意していただいて、まずはこの追い風に乗り、日本での地位を確かにしてもらいたいものです。

2009年03月02日

フジドリームエアラインズ、航空運送事業許可を取得

2009年6月4日に開港予定の静岡空港で就航を予定している新規航空会社「フジドリームエアラインズ」(以下FDA)が2月27日、国土交通省東京航空局から就航に必要な航空運送事業許可を取得したことを発表しました。同社は2008年12月下旬に国土交通省東京航空局に事業許可を申請しており、事業の資金計画や安全体制などの審査を受け、このたびの取得となりました。定期便を持つ航空会社としては国内で27社目となります。FDAは、総合物流会社・鈴与が100%出資して2008年6月に設立された新規航空会社です。

許可取得を前にした2月26日には、使用する機材であるエンブラエル170の1号機が静岡空港に到着しています。2号機は6月にデリバリーされる予定で、当面は2機を使用しての運航となる予定です(確定2機+追加購入オプション1機)。路線は、静岡/小松・熊本・鹿児島が予定されていて、小松便を2往復、熊本と鹿児島の各便を1往復という形で定期便を運航する計画です。静岡空港の開港日の6月4日から遅れることとなりますが、7月1日からの就航を目指しています。

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FDAのエンブラエル170の1号機(レジ番号:JA01FJ)は真っ赤な機体で登場です。6月には2号機がデリバリーの予定で、当面は2機体制での運航となる予定です。ベースカラーは1機ずつ変更されるとのことなので、カラフルな機体が日本の空を飛び回ることになりそうですね。(Photo/Embraer S.A.)

FDAが使用する機材はエンブラエル170ですが、日本では日本航空グループについで2社目の導入となります。デリバリーされ日本に到着した1号機は県営名古屋空港で乗員訓練が行われています。

エンブラエル170ですが、簡単にスペックを紹介しましょう。
●エンブラエル170
座席数:70~78席
全長:29.90m
全高:9.85m
全幅:26.00m
エンジン型式:GE CF34-8E
航続距離:3,892km
最大運用速度:マッハ0.82

FDAでの客室の仕様は、1クラスで76席となっています。2-2の座席配列で皮製のシートが特徴です。機体デザインは富士山をモチーフにしたシンボルマークが垂直尾翼に描かれ、胴体に大きく「FDA」のロゴとFUJI DREAM AIRLINESと社名が入っています。そして今後楽しみなのは、ベースカラーを1機ずる変更していくと発表されていることです。1号機は鮮やかな赤で登場しましたが、6月の2号機はどんなカラーで登場するか楽しみですよね。

具体的なダイヤや料金については、2月27日に静岡県庁で会見したFDAの浅井伸祐常務によると「運航機材・整備施設などの検査を受け、これから運航ダイヤや運賃などの検討に入り、3~4月には具体的な運航ダイヤや料金、収支見通しなどについて発表したい」と語っています。新しい空港に新しい翼が飛び立つ日も間近ですね。

2009年02月27日

エールフランス、新ブランドロゴを導入!

エールフランス航空は2月から新しいロゴを採用しました。エールフランス航空では、ここ数年にわたってブランドイメージをあげる取り組みを開始しており、新ロゴはその取り組みの一環となるものです。なお、コスト抑止のため、新ロゴへの変更は段階的に実施される予定です。航空機に対しては、新規導入や整備の工程で塗装塗り替えを行う際に変更されるため、この先一定期間は新旧ロゴをまとったエールフランス機が共存することになります。

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エールフランス航空の新ロゴが入った機体イメージ。段階的にこの新マーキングは導入されるので、しばらくは旧マーキングと新マーキングが共存することとなります。(Image/Air France)


今回の新ロゴを担当したのは、brandimage社です。新ロゴは、フランスの独自性や国際性を表すとともに、常に質の高いサービスを遂行する精神や飛行機による充実した旅の提供、乗客の安全と快適な旅、環境への配慮を示したものとしています。

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エールフランス航空の新ロゴ。(Image/Air France)

大きく変更されたのは「AIR」と「FRANCE」が一体化したこと。文字の字体も変更され、強さと優雅さ、軽やかさとシンプルさというイメージを表したものだそうです。ロゴの横にあるダイナミックな赤は、エールフランスが乗客に提供する上品で丁寧なサービスの精神を強調したもの。


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尾翼のトリコロールカラーは、わずかなカーブを持たせたものに変更されました。(Image/Air France)

また尾翼のトリコロールカラー(青・白・赤)は変わりませんが、斜めの直線だったものがわずかなカーブを持たせたものに変更されます。

1933年の創立以来、1976年にコンコルド就航時にマッハのスピード感覚を表すものとして尾翼にトリコロールカラーを導入して以来のロゴ変更となり、エールフランスの新たな進化への心意気を感じさせるデザインとなっています。

日本への就航は1952年で、ヨーロッパの航空会社のなかで初めて日本人クルーを採用した会社でもあります(1955年に日本人客室乗務員を採用)。日本線は、成田・大阪・名古屋/パリ行きを週41便(名古屋は日本航空とのコードシェアで日本航空の機材・乗務員で運航。成田も1便日本航空とのコードシェアで日本航空の機材・乗務員で運航。日本航空とのコードシェア便は14便)と日本とパリを直行便でつないでいます。成田発の21時55分出発という「スター・ウィング」は、仕事を終えて出発し、現地到着が朝であるため時間を有効に使え、またヨーロッパ各地への乗り継ぎもスムーズなことから人気となっています。

旧塗装と新塗装はしばらく共存しそうなので、どちらの塗装の機体もしばらくは見ることができそうです。撮影を楽しんでいる方は、ここしばらくはどちらの塗装が日本にやってくるか楽しみになりそうですね。

2009年02月24日

キャセイパシフィック航空、日本就航50周年!

キャセイパシフィック航空は1959年7月4日に日本に就航して以来、今年で就航50周年を迎えることとなりました。1946年9月24日に中華民国で航空運送業を手がけていたロイ・ファレルと第二次世界大戦中にインドと中華民国を結ぶパイロットであったシドニー・デ・カンツォーが、1香港ドルずつ出し合い設立されたのが同社。実は1945年にカルカッタ/重慶をDC-3で運航を開始していましたが、キャセイパシフィック航空として正式に運航を開始したのは、1964年に香港に拠点を移してからです。まずは、香港/マカオ・マニラ・バンコク・シンガポール・上海へ運航を開始しました。

その後1959年に香港航空(英国海外航空とジャーディン・マセソンの合弁会社。当時)を吸収し東京路線を継承し、これがキャセイパシフィック航空の日本への足がかりとなりました(1959年7月4日羽田空港へDC-6で運航)。1960年代には大阪・福岡・名古屋へ乗り入れを開始(DC-6)しています。現在では、グループ会社の香港ドラゴン航空とあわせて週98便もの日本路線を就航している、私たちにはお馴染みの翼となっています。

さて、日本就航50周年を記念してキャセイパシフィック航空では、キャンペーンを実施しています。実際、キャセイパシフィック航空で旅をする人や同社をもっと知りたいというファンの人にとってお得なキャンペーンとなっていますよ。


キャセイパシフィック航空 日本就航50周年記念企画
・30,000アジア・マイルをプレゼント
対象期間:2009年4月1日~2009年9月30日(日本出発分)
指定旅行会社の「香港逃避行」パッケージツアーに参加、またはキャセイパシフィック航空または香港ドラゴン航空の日本発香港行き往復航空券(はやトクん/KAっとび以上の運賃)を日本で購入された方で、50名様のなかから抽選で1名様に30,000アジア・マイルがプレゼントされます。

・「ファーストクラス・アップグレード」キャンペーン
対象期間:2009年2月23日~2009年6月30日(成田・名古屋・大阪・福岡出発)
ドバイ・バーレーン・ヨハネスブルク行きのビジネスクラスの利用者に、成田・名古屋・大阪・福岡発の片道をファーストクラスの座席にアップグレードするというもの。極上のサービスを体験できるいい機会ですね。

・メルマガ「CXスペシャルズ」に新規登録で特製マグカッププレゼント
対象期間:2009年2月5日~2009年3月31日
キャセイパシフィック航空のメールマガジン「CXスペシャルズ」に新規購読登録された方のなかから抽選で50名様に、キャセイパシフィック航空オリジナル日本就航50周年特製マグカップが当たります。まだ未登録の方は、チャンスですよ。

また、キャセイパシフィック航空のホームページにて、「日本就航50周年記念冊子」(PDF形式)がダウンロードできます。同社のこれまでの歴史と日本での取り組み等が、貴重な写真をまじえ紹介されていますので、キャセイ・ファンならばダウンロード必須です。


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2月5日に行われた日本就航50周年のプレスブリーフィング。国土交通省観光庁の本保芳明長官(中央左)とキャセイパシフィック航空のトニー・タイラー最高経営責任者。まわりを囲む客室乗務員は、日本就航時から現在までのユニフォームを身にまとっています(Photo/Cathay Pacific Airways)

2月5日にはキャセイパシフィック航空の最高経営責任者のトニー・タイラー氏が来日し、記者会見を行っています。そのなかで「日本市場は最重要市場のひとつ。環境は厳しいが長期的展望には自信を持っている」として、「今後も就航する全ての都市で座席数を減少せず、さらなる拡大を目指したい」と語っています。タイラー氏の発言として注目されるのは、新たな都市への就航(静岡空港と茨城空港は需要を考慮し、検討すると説明)、増便、チャーター便の運航のほかに、2010年に予定されている成田・羽田の再拡張については、成田への増便をまずは目指し、可能ならば羽田にも就航したいとしていること。この発言をみるに、日本線は現状維持もしくは拡張の方向と考えていいでしょう。連休やゴールデンウィークでのチャーター便の運航にも前向きなようで、地方空港にもチャーター便としてキャセイの翼がお目見えすることもありそうですね。また、今年は「日本香港観光交流年」となってもいることもあり、日本と香港がぎゅっと密になりそうですね。

2009年02月05日

ワンワールド10周年!!

航空アライアンスの1つ「ワンワールド」が2月1日、10周年を迎えました。10周年を記念して、2009年2月1日~4月12日までの10週間にわたって、ワンワールド運賃すべてが10%オフとなるキャンペーンを行っています。
対象運賃は以下の通り。

世界一周運賃:ワンワールド・エクスプローラー・世界一周運賃

周回旅行運賃:ワンワールド・サークルアトランティック・エクスプローラー運賃、ワンワールド・サークルパシフィック・エクスプローラー運賃、ワンワールド・周回旅行エクスプローラー運賃、ワンワールド・サークルアジア&南西太平洋・エクスプローラー運賃

ビジット・パス(1大陸周回旅行用運賃):ビジット・アフリカ、ビジット・アジア、YOKOSO(ビジット)・ジャパン、ビジット・オーストラリア&ニュージーランド、ビジット・ヨーロッパ、ビジット・ノースアメリカ、ビジット・サウスアメリカ
※10%オフの適用は、2009年2月1日から4月12日までの航空券ご購入に限る。この間に支払いが完了し、航空券を発券すること。なお、11ヶ月先の予約までOK。10%割引は、航空会社や旅行会社の予約システムでオンライン販売中の正規運賃に適用。

また、ワンワールドの次の10年に何を期待するかなどの意見をキャンペーンサイトから書き込んで送信すると、ビジネスクラスの世界一周旅行ペアチケットが1組2名様に当たるチャンスもあります。

ワンワールド10周年記念サイト
http://www.oneworld-jp.com/10years/

ワンワールドは、1998年にアメリカン航空、ブリティッシュ・エアウェイズ、カナディアン航空(当時。2000年にエア・カナダに買収され脱退)、キャセイパシフィック航空、カンタス航空が連合結成の発表を行い、1999年2月1日に正式に発足されました。その後、1999年にイベリア航空、フィンランド航空が加盟し、2000年にエアリンガス(2007年に脱退)、ラン・チリ(現在はラン航空)、2007年に日本航空、マレブ・ハンガリー航空、ロイヤル・ヨルダン航空が加盟して、現在の10社になりました。現在では150か国、700都市以上へのネットワークがあります。

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日本航空のワンワールド・スペシャル・マーキング機。B767-300ER(JA604J)です。今後、国内・国際線の7機にもスペシャル・マーキングが施される予定ですので、いろいろな空港で見られそうですね。(Photo/こうへい)
飛行機の画像が多数掲載されているこうへいさんのブログ 「飛行機さつえい奮闘記」はこちらです。

また10周年記念企画は運賃だけではなく、スペシャル・マーキング機も登場しています。デザインは「oneworld」の文字が胴体部分に描かれているものとなっています。日本航空は2月4日にスペシャル・マーキングを成田空港で公開しました(現時点で私が10周年スペシャル・マーキングの運航を確認しているのは、ブリティッシュ・エアウェイズ、イベリア航空、フィンエアー、ラン航空、ランアルゼンチン航空です)。お披露目された日本航空のスペシャル・マーキング機はB767-300ER(JA604J)で、今後は国内・国際線7機にもスペシャル・マーキング機が登場する予定です。お披露目後、中国・広州行きとして出発しました。

ワンワールドは今年の上旬をめどにメキシカーナ航空が加盟の予定です。世界的な航空不況の中、アライアンス力がためされるときでもあり、10周年を迎えたワンワールドの今後の展開が期待されます。

2009年01月30日

JAL・ANA、2009年度路線計画を決定 「選択と集中」で不況を乗り切る

日本航空(以下JAL)と全日空(以下ANA)は1月28日、2009年度の路線設定の計画を発表しました。両社とも景気低迷に伴う旅客減少に対応するため、特に低迷している関西国際空港や中部国際空港の発着枠を見直しの中心としています。

それでは両社の路線計画を見ていきましょう。対象路線リストは表を参照してください。
●JAL・ANA休止路線

JAL国内線 関空/女満別(4月)、帯広(9月)、釧路(9月)、青森(10月)、旭川(10月)
ANA国内線 神戸/仙台(4月)、新千歳/新潟(6月~9月運航)、岡山(6月~9月運航)、広島(6月~9月運航)、関空/女満別(6月~9月運航)
JAL国際線 関空/ロンドン(3月29日)
ANA国際線 中部/天津・広州(3月29日)、関空/大連(6月30日までの時限措置、関空/大連/瀋陽も)

●JAL・ANA減便路線(国内線は4月1日より)

JAL国内線 羽田/関空(7便→6便)
ANA国内線 羽田/関空(5便→4便)、神戸(3便→2便)、関空/松山(3便→2便)、高知(3便→2便)、鹿児島(2便→1便)、中部/福岡(13便→12便)、秋田(2便→1便)、米子(2便→1便)、徳島(2便→1便)、神戸/沖縄(3便→2便)
JAL国際線 成田/ニューヨーク(週14便→10便、3月30日)、バンコク(週21便→14便、3月29日)、ソウル(週26便→25便、3月29日)
ANA国際線 成田/上海(週21便→14便、3月29日)、ムンバイ(週7便→3便、3月29日)、広州(週14便→7便、7月1日)


●JAL―機材小型化、中国線にJALエクスプレス
JALは、国内線では関空と北海道・東北の各地を結ぶ国内5路線を休止します。減便は羽田/関空で1日7便を6便に減少します。2月より運航を開始するエンブラエルE170を導入することにより、福岡/松山線、新千歳/秋田線に投入し、小型多頻度化することにより、採算性確保と利便性の向上を図るとしています。

国際線は2009年度上期よりJALエクスプレスが国際線の運航を開始する予定で、収益性の向上を目指すとしています(5月から運航の予定で、成田/杭州線、関空/杭州線、関空/上海線)。関空/ロンドン線を休止しますが、そのかわりに成田/ロンドン線を週7便から14便に増便し、関空/成田線の週7便を国際線として運航し、乗り継ぎの利便性を向上させています。機材の小型化も進め、ジャンボからB777、B767へ、B767からB737へといった機材変更を行い収益性の向上を図ります。

●ANA―機材小型化、中国やインド路線を減便・休止
ANAは、国内線では関空と四国などを結ぶ便を減便する計画です。JAL同様に機材の小型化を促進し、採算性を確保するほか、一部路線を季節運航や季節損便させることにより、需要の確保と繁忙期の利便性を確保しています。

国際線は、関空と中部国際からの中国路線4路線を休止し、成田でも中国とインドを結ぶ路線を減便します。こちらは、自動車や家電などの輸出企業の不振が直撃した形となっています。国内線同様、機材の小型化も進められる予定。減便や休止が多くなった関西圏の利便性を向上させるために、伊丹/成田線のうち伊丹を午後発着する便のコードシェア便を自社運航にして提供座席数を増やすほか、4月1日~6月30日まで、関空/成田線を国際線として週7便運航します。関空で出国手続きができるため、乗継時間の短縮などで関西圏利用者の利便性を図るとしています。

今回の見直しは両社とも関空路線が多いのが特徴ですが、関空路線は苦戦している路線が多く、飛ばすほどに赤字の路線があるということで、やむなくといったところでしょうか。しかし、地方から関空を経て海外へという乗り継ぎの利便性がなくなり、地方から韓国・仁川へ飛びそこから海外へというパターンが増加していることは、日本の空港の競争力が低下することにつながり、アジアのハブ空港争いに遅れをとることも事実です。

さらに今回の見直しは、原油価格が高騰したことが原因となった昨年よりも規模は小さいですが、先行きが不透明な世界経済を考えると、今後さらなる縮小も考えられます。地方空港や地方経済への影響が心配されるところです。

2009年01月16日

全日空、オリエンタルエアブリッジと業務提携を発表

1月13日、全日空とオリエンタルエアブリッジは業務提携を結んだことを発表しました。これは全日空が長崎県とオリエンタルエアブリッジからの要請を受けて実現されたもので、三者間での基本合意書を締結しました。今後は具体的な項目において業務提携の実施に向けて、協議が進められるとのことです。

現在決定している提携予定内容は以下の通り。
・オリエンタルエアブリッジ運航による、オリエンタルエアブリッジならびにANAのコードシェア便運航
・オリエンタルエアブリッジに対するANA各種システムの提供。

この提携はオリエンタルエアブリッジの経営の悪化が原因で、長崎県とオリエンタルエアブリッジでは長崎県の離島航空路線の維持と存続を目的としていて、全日空側でも、県を中心とした地元自治体などによる経済的支援、ならびにANAによるノウハウ・システム提供を中心とした協力により、地域航空路線の維持・存続のモデルケースになり得るとの見解を発表しています。

もともとオリエンタルエアブリッジは、1961年に長崎県などが出資する第三セクターの「長崎航空」として設立された航空会社です(オリエンタルエアブリッジに名称変更は2001年)。長崎県の離島とのアクセス向上を目的に設立されたもので、空港整備が未整備の離島空港発着便を運航することから、主力機は8人乗りのBN-2アイランダーでした(2006年3月に退役)。

現在、オリエンタルエアブリッジは以下の路線を運航しています。(2009年1月スケジュール)
運航路線:長崎/壱岐、長崎/福江、長崎/対馬、長崎/鹿児島、長崎/宮崎
使用機材:DHC-8-Q200(39人乗り)

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オリエンタルエアブリッジのDHC-8-Q200。このQ200型は、巡航速度を向上させ、NVSと呼ばれる騒音・振動低減システムを採用したもの。オリエンタルエアブリッジでは、39人乗りで客室乗務員が1人乗務しています。長崎の空の架け橋としてぜひ、あまり縮小せずに存続してほしいものです。

この路線でいうと長崎から鹿児島、宮崎までは、陸路であればかなりの時間を要することになりますが、空路では35分、40分で移動できるため、非常に利便性が高いのですが、宮崎線は搭乗率が低く採算割れしていることもあり、廃止の検討もされているとのことです。

地元の足を守るというこの試みは、全日空という巨大な航空会社が入ることによりどう経営を改善していくか、また、採算の面と離島アクセスを守るというバランスをどうとっていくのか注目されます。長崎の空の架け橋を守っていっていただきたいものです。

2008年12月25日

未来を担う燃料!? 航空会社2社がバイオ燃料でのデモフライトを予定! 

燃料を大量に使う航空業界では、石油由来の燃料に替わる燃料のテストが進んでいます。また地球温暖化といった環境汚染の要因にもなっていることから、航空業界以外でも代替燃料の開発は急がれています。

そんな中、2009年1月に2社の航空会社がそれぞれバイオ燃料でのテストフライトを実施する予定です。

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来年1月に第2世代のバイオ燃料を使用したデモフライトを行うコンチネンタル航空と日本航空。使用機材は、コンチネンタルがB737-800、日本航空がB747-300です。地球に優しいバイオ燃料が早く実用化するといいですね。

まずは2009年1月7日にテストフライトを行うコンチネンタル航空。ヒューストンにおいて行われるフライトは、アメリカ民間航空機では初となるもの。このテストフライトには、コンチネンタル航空、ボーイング、CFMインターナショナル、ハネウェル社傘下の石油精製技術開発企業UOP社、バイオ燃料の供給会社となるサファイア・エネルギー社とテラソル社と提携し、計画を進めています。

テストされるバイオ燃料は、藻類、落葉低木のナンヨウアブラギリ(学術名=ジャトロファ)から抽出した成分を含む混合バイオ燃料です。このバイオ燃料は、食料農作物や水資源に影響を及ぼさず、森林破壊にもつながらない燃料です。藻類から製造されるバイオ燃料を用いる初めてのフライトであり、双発機を用いた初のテストともなる予定です。

テストに使用される機材はボーイング737-800でエンジンはCFM56-7B。通常のジェット燃料50%、藻類とジャトロファで製造したバイオ燃料50%を混合した燃料を、右側の第2エンジンに搭載し、エンジンの加速や減速、空中でのエンジン停止と再起動、通常や非通常時の動作の確認を行う予定です。また、フライト後には性能や安全性の低下を招かず、二酸化炭素排出の削減を実現する燃料であるのかの分析も行われます。

2社目は、2009年1月30日にデモフライトを行う日本航空。こちらは、羽田空港発着で八丈島沖を約1時間程度フライトする予定となっています。この計画には、日本航空、ボーイング、プラット&ホイットニーの3社で実施されるもの。日本航空で使用されるバイオ燃料は、世界で初めてとなるアブラナ科の植物「カメリナ」とジャトロファ、藻の3種のバイオ燃料を精製したものです。

テストに使用される機材はボーイング747-300でエンジンはJT9D-7R4G2。通常のジェット燃料50%、カメリナ(84%)、ジャトロファ(15%)、藻(1%)の3種で製造されたバイオ燃料50%を混合した燃料を、4基のエンジンのうち1基に搭載する予定です。

バイオ燃料は現在、食物系の植物ではなく(食物系を原料にしてしまうと、人から食物を奪い、自然の生態系を壊す可能性が指摘されています)、非食物系であり、かつ持続性、生産効率性に優れた第2世代のバイオ燃料が開発されています。両社のフライトが成功に終わること、また、地球に優しい燃料の開発が早期に進むことを願ってやみません。

さて今年の本ブログの更新は今回でラストです。今年一年、読者の皆様にはご愛読いただきありがとうございました。来年も楽しく、面白く、タイムリーな情報をご紹介できればと思っています。
よいお年をお迎えください! 来年もよろしくお願いいたします。

2008年12月22日

エールフランス、設立75周年で旧塗装を復活!

エールフランスは設立75周年を記念して、第二次世界大戦後にエールフランスが営業を再開した1946年当時に使用していた機体デザインのマーキング機材を復活させ運航させると発表しました。ちなみに復活デザインがマーキングされるのはエアバスA320-200(レジ番号:F-GFKJ)の1機で、フランスはトゥルーズで塗装が行われ、11月21日にパリ・シャルル・ド・ゴール空港に到着し、その日のうちにバルセロナ行きとして運航を開始しました。今後2年間、中距離路線に使用される予定です。

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設立75周年を記念としてエアバスA320-200(レジ番号:F-GFKJ)に施された、設立当初の機体デザイン。機首と尾翼には印象的なヒッポカンポスが描かれています。今後2年間、エールフランスの中距離路線に使用される予定です。
(Photo/AIR FRANCE)

それではエールフランスについて簡単にご紹介しましょう。
エールフランスは、エールオリヤン、エールユニオン、CINDA、SGTAの4社が1933年に合併してエールフランスとなりました(同年にはアエロポスタルも参加)。1945年にはエールフランス国営航空となり、ICAO、IATAに加盟しました。日本就航は1952年のことで、11月にローマ~ベイルート~カラチ~サイゴン経由で所要時間50時間をかけ、羽田に1番機が降り立ちました。1955年にはヨーロッパ系航空会社の中では初めてとなる日本人客室乗務員を採用しています。1976年には世界初の超音速旅客機コンコルドの運航を開始(2003年5月31日に運航終了)。2004年にはスカイチームの中心的メンバーの1つであるKLMオランダ航空と統合を発表し持株会社方式で経営統合が行われました。

さて、塗装からいうと老舗のエアラインとしては珍しく、創立以来1回だけ変更されただけで、尾翼のトリコロールカラー(青・白・赤)はおなじみのもの。今回1機だけのスペシャル・マーキングは、創業時の機体マーキングで1976年1月まで使用されていたものです(現在のマーキングは1976年1月21日に変更されたもの)。

デザインを見ていきましょう。機首と尾翼部分には印象的な紋章が配置されています。これは、エールフランスの前身であるエールオリヤンのロゴマークであった「ヒッポカンポス(馬胴魚尾)」で、ペガサスの頭とギリシャ神話の馬、そして安南(ベトナムの一地方。ちなみにベトナムはかつてフランスの植民地でした)の竜の尾を組み合わせた図案で、ヨーロッパと極東地域のつながりを象徴しているのだそうです。今回の塗装にはトゥルーズの“La Croix du Sud”メンテナンスサイトにて5日間かけて行われました。

日本路線に投入されることはありませんが、フランスにご旅行の際は、見かけるチャンスがあるかもしれませんね。この機体は見ることができませんが、日本線のお楽しみとしては、2009年夏期よりパリ/成田線でエアバスA380の運航が開始される予定です。ヨーロッパ系の航空会社としては初のA380の商業運航を開始する航空会社であり、3クラスで538席(ファースト9席、ビジネス80席、エコノミー449席)と世界で初の3クラスで500席台提供の商業運航を開始する航空会社となる予定です。来年もエールフランスは見逃せませんね。

2008年12月18日

北海道の翼「エア・ドゥ」10周年!!

北海道国際航空(以下エア・ドゥ)は、2008年12月20日に就航10周年を迎えます。それを記念して、制服のリニューアルと10周年記念特別塗装機を就航させることを発表しました。

エア・ドゥは、北海道の自治体や企業などのバックアップで1996年に設立され、1998年12月20日より羽田/新千歳線に就航しました。スカイマーク同様、国内航空の規制緩和策によって生まれたエアラインです。

低運賃をスローガンに先行する大手3社(当時。日本航空、全日空、日本エアシステム)と競いましたが、輸送力で圧倒する大手3社に対して苦戦を強いられ、2002年6月には民事再生法の適用を申請しました。結果的に全日空の支援を受け、2005年3月に再建を完了しています。

これまでに順風満帆とは言えないながらも、「北海道の翼」というポリシーを貫いてきたエア・ドゥですが、現在の就航路線は、羽田空港/新千歳・旭川・函館・女満別、新千歳/仙台空港の5路線。また2009年4月には新千歳/新潟空港に就航の予定となっています。使用機材は、ボーイング767-300ER、-300、ボーイング737-400、-500の7機。

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エア・ドゥの新制服。今回の新制服は紺を基調としたシックなもの。企業カラーである水色が抑えられた感じですが、スカーフやネクタイにさりげなく配色されています。着用開始は2009年4月1日からとなります。
(Photo/Hokkaido International Airlines)


10周年の記念として発表されたのが、制服のリニューアルと10周年記念特別塗装機。新制服の対象は、客室乗務員とグランドサービススタッフ、営業カウンタースタッフで、着用開始日は2009年4月1日からの予定となっています。これまでの水色が基調だったものが、北海道の海や空などをイメージする紺色とし、企業カラーである黄色と水色は控えめになっています。「親しみやすさや優しさ、洗練さを表現した」とのことです。

10周年特別塗装機は、マスコットキャラクターとして人気の高い「ベア・ドゥ」を機体全体にデザインしたもので、塗装される機材はボーイング737-500。デザインテーマは「ベア・ドゥと共に空の旅を」ということだそうです。4体のベア・ドゥは、カメラを構えているものなどかわいらしいデザインとなっています。運航予定は2009年3月以降となっていますので、来年が楽しみですね。

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10周年特別塗装機のイメージイラスト。機材はボーイング737-500。B737-500は現在のタイムスケジュールですと羽田/旭川・女満別、新千歳/仙台で使用されている機材ですので、幅広く見る機会がありそうですね。コンセプトは「ベア・ドゥと共に空の旅を」ということで、雲の上に顔をのぞかせるベア・ドゥは4体いますが、カメラを構えているものなどさまざまな表情が描かれるようです。お子さんに人気が出そうですね。運航予定は2009年3月の予定です。
(Photo/Hokkaido International Airlines)


また10周年特別運賃として来年1月6~31日搭乗分を対象に搭乗日の2日前までの購入で割引運賃を適用する「DOバリュー2」を新設。通常片道2万5900円の羽田/新千歳の運賃を1万6200~2万1400円とします。

さらに「就航 10周年記念 おみやげキャンペーン」、「京急&エア・ドゥ連絡きっぷ」、「My AIRDO ボーナスポイントキャンペーン」、10周年記念機内サービスなど盛りだくさんなイベントを行う予定(一部すでにスタート中)となっています。これを機会に、北海道の翼で北海道へフライトなんていかがですか。

詳細はエア・ドゥのホームページにて確認してください。
●エア・ドゥホームページ
http://www.airdo.jp/

2008年12月03日

ルフトハンザ ドイツ航空、イタリアに新航空会社設立

ルフトハンザ ドイツ航空は、2009年早々にイタリアに新航空会社「ルフトハンザ イタリア」を設立します。予定では6機のエアバスA319を使用し、2月2日からミラノ・マルペンサ空港からバルセロナとパリ(シャルル・ド・ゴール空港)に就航し、3月上旬にはブリュッセル、ブタペスト、マドリード、ブカレストに就航、3月末の夏スケジュールからはロンドン(ヒースロー空港)、リスボンの各路線に就航するとしています。

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来年2月2日にテイク・オフの予定のルフトハンザ イタリア。エアバスA319(6機)で、ミラノ・マルペンサ空港からバルセロナ、パリに就航する予定。その後、ブリュッセル、ブタペスト、マドリード、ブカレスト、ロンドン、リスボンに就航の予定です。
(C)Photographer:Jens Goerlich

ルフトハンザ ドイツ航空は、すでにイタリアにおいてミラノ・マルペンサとレナーテの両空港からドイツ国内5都市へ週185便の直行便を運航し、そのうち115便はルフトハンザのハブ空港であるフランクフルトとミュンヘンに運航しており、世界200都市以上へスムーズな乗り継ぎを実現しています。今回イタリアに新航空会社を設立したのには、イタリアの旅客の間でのルフトハンザの高い評価と高い需要によるもの。また、ミラノ・マルペンサ空港は、スイス南部のイタリア語圏も含め、ヨーロッパの主要経済圏もカバーできるということも理由の1つでしょう。

気になる機材コンフィギュレーションは、ビジネスクラスとエコノミークラスの2クラス制で138席。機内はイタリア風のデザインでイタリア人客室乗務員がイタリアの食材を使用した機内食を提供するという、イタリアンテイストを付加したものとなる予定です。

今現在のところでは、2レターコード、3レターコードなどは決定していませんが、すでにルフトハンザ ドイツ航空のコードで予約受付は開始されています。オンラインwww.lufthansa.comで予約をすると、税、燃油付加運賃、発券手数料を含む往復航空券が99ユーロ(日本円で約1万2000円)からとなります。

当初の計画では、エンブラエル195で、ルフトハンザの子会社であるエアロ・ドロミテにより運航されるとしていましたが、新航空会社設立ということに変更されたようです。

新生アリタリア航空(CAI)の発足が12月1日に予定されていましたが、航空局は、12月1日の新会社の発足を認めず、延期になっています。正式な発足の日については、現在のところ公式な発表はされていません(新生アリタリア発足までは現アリタリアが運航を行います)。このような状況の中、ルフトハンザがイタリアに地盤を持とうとしていることは、ヨーロッパの航空会社にはインパクトの大きい出来事であることは間違いありません。また新生アリタリアへの出資の話がなくなったわけではない、交渉のドアは閉ざされていないともルフトハンザ側はしているので、今後ヨーロッパの航空会社が大きく再編されるのか?などなど目が離せません。


2008年11月17日

タイのスカイスター・エアウェイズが小松空港にやってくる!!

バンコクに本社があるスカイスター・エアウェイズが12月30日、小松/バンコク間のチャーター便を運航する予定です。旅客便としては初飛来となります(実は11月15日に県営名古屋飛行場に飛来しています)。

今回のチャーター便は、タイ発のインバウンド(訪日外国人旅行)と金沢の旅行会社(日本ツアーシステムさん)が取り扱うアウトバウンド(日本人の海外旅行)の双方向のチャーター便となります。

それでは簡単に今回初就航となるスカイスター・エアウェイズについて紹介しましょう。
スカイスター・エアウェイズは、2005年5月にタイと韓国の合弁会社として設立された新興航空会社です。

●スカイスター・エアウェイズ
IATAコード:XT
ICAOコード:SKT
コールサイン:SKY YOU
ハブ空港:スワンナプーム国際空港(タイ・バンコク)
従業員数:250人(内訳はパイロット40人、フライトアテンダント88人、グランドスタッフ36人、メンテナンススタッフ56人、オフィススタッフ30人)。

現在2機のB767-200(HS-SSA/HS-SSB)で運航していますが、2機のB767-200を購入していますので、今後は4機体制になると思います。現在の2機のコンフィギュレーションは、ビジネスクラス10席とエコノミークラス205席の合計215席。

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スカイスター・エアウェイズのB767-200。12月30日と1月3日に小松空港にチャーター便として飛来します。今後、日本の地方発のチャーター便で実績を積み、日本への定期便の就航も視野に入れているとのことですので、楽しみですね。


定期便の就航は2007年6月27日で、プーケット/ソウル線。その後、11月25日にプーケット/釜山線、2008年4月21日にバンコク/ソウル線(デイリー)を開設しています。チャーター便も中国に向けて積極的に行っています。日本線においては、チャーター便で地方発のバンコク、プーケット、チェンマイ行きの需要を掘り起こし、定期便の就航につなげたい考えのようです。

さて気になる小松空港への飛来時間ですが、旅行会社によると出発日の12月30日は、10時55分ごろ出発、到着日の1月3日は14時ごろに到着する予定だそうです。両日とも天気がよければ太陽が昇っている時間帯なので、撮影するにはいい時間帯(笑)ですね。送迎デッキは、入場料大人50円、こども30円とリーズナブルですので、スカイスター・エアウェイズひとめ見たい!という方は、空港に足を運ばれてみてはいかがですか。

2008年11月08日

デルタとノースウエストが合併、世界最大の航空会社が誕生しました!

デルタ航空とノースウエスト航空が10月29日に合併し、世界375都市、約7万5000人の従業員を擁する世界最大の航空会社となりました。

デルタ航空は世界3位、ノースウエスト航空は同6位で、旅客輸送量で首位のアメリカン航空を抜くことになります(世界66カ国375都市、搭乗者数は年間で1億7000万人以上)。両社の合併は、米司法省が半年間実施してきた反トラスト法(独占禁止法)の審査が終了してから数時間後に協議が完了して発表されました。

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今回合併を発表したデルタ航空とノースウエスト航空。今後1年から2年かけて統合作業が行われますが、航空機・制服は新デザインが採用されるとのことです。ノースウエスト航空は社名も消えてしまいますし、日本ではおなじみの赤い尾翼が見られなくなってしまうのは、寂しいですね。(Photo/ Delta Air Lines、Northwest Airlines)

気になる新会社の社名は「デルタ航空」となり、アメリカ・アトランタに本社を置くとしています。また両社のハブである、アトランタ(デルタ)、シンシナティ(デルタ)、デトロイト(ノースウエスト)、メンフィス(ノースウエスト)、ミネアポリス/セントポール(ノースウエスト)、ニューヨーク(JFK)(デルタ)、ソルトレイクシティ(デルタ)、東京(成田)(ノースウエスト)といったすべてのハブ空港は合併後も維持されるとしていますので、日本路線に影響が出ることは少ないかと思われます。

この両社の合併は、アメリカ経済の低迷と燃料費高が大きくかかわってきていると思います。両社以外にもコンチネンタル航空はユナイテッド航空、ルフトハンザ ドイツ航空との提携関係を模索中との話もありますし、今後まだまだビッグなエアライン同士の合併や提携といった話が出てくる可能性があります。

新生デルタ航空は、この合併の効果として、機材の有効利用や包括的で多様な路線網の構築などにより、年間売上高とコスト削減効果において20億ドル以上の効果が見込まれるとしています。路線に関しては、お互いの足りない部分を補完しあえる合併だといえます。ノースウエスト航空はアジア太平洋路線、デルタ航空はラテン・アメリカ路線といった感じで、お互いが手薄だった路線を引き継ぎますので、グローバルなネットワークを利用者に提供できます(さらに、スカイチームとして提携関係の深いエールフランス・KLMの路線も合わせて考えると大西洋路線でも大きなアドバンテージを持つことになります)。

今後2社の統合作業は、1年から2年をかけて進められる予定で、旅客のチェックインや取引などは当面の間合併前と同様、路線を運航するそれぞれの航空会社が直接受け付けるそうです。2社のウェブサイトや予約システム、マイレージサービスプログラムなどはそれぞれが運営を継続します。しかし来年度以降には航空機・制服の新たなデザインがなされ、今後数年以降に航空機の塗り替えが行われる予定です。

社名がデルタ航空となることで、ノースウエスト航空の名前は消えてしまします。第二次世界大戦後、日本航空の立ち上げ時の運航を担当したり、昨年日本就航60周年を迎えたりといった、日本ではおなじみのノースウエスト航空の社名が消えてしまうのは、ちょっと寂しいですね。しかし、航空業界に逆風が吹くなか、生き残りを賭けた新生デルタ航空の今後の展開を楽しみにしたいと思います。

2008年10月18日

全日空、B787のスケジュール遅延で機材計画を変更

全日空は、ボーイング787のスケジュール遅延による機体受領の遅延について、ボーイング社と対応を協議し、当初年間7機の導入であったのを年間6機の導入へと変更したことを発表しました。全日空はB787を確定50機発注していますが、これはキャンセルすることはないそうです。ただし、初号機の導入が2008年5月であったものが2009年の8月、2015年度末までに50機の受領予定だったのを、2017年度末までに50機と変更しました。

●受領時期の見直し
導入機数:確定50機(変更なし)
初号機受領:2008年5月→2009年8月
導入スケジュール:年間約7機→年間約6機
 2015年度末までに50機→2017年度末までに50機
※約14~36か月、平均約2年の遅れ

すでに報道等で伝えられているように、B787は延期につぐ延期となっています。主な原因としてボーイング社は、サプライヤーからボーイング最終組み立て地の製造ラインへの部品到着の予想以上の遅れ、予期していなかった再作業の発生などをあげています。さらに日本の富士重工業が担当している「センター・ウイングボックス」(主翼の主桁と胴体を接合する部分)の設計やり直しなどの理由で、2008年4月9日には3度目となる遅延の発表がされていました。

現在のB787のスケジュールですが、機体に搭載された電子機器やハードウェアの認証テストのプロセス中であり、9月27日には静止試験用機体の高圧テスト(ハイブロー)を成功裡に終了したことを発表しています。ちなみに同試験は初フライトの前にクリアしなければならない3つの試験のうちの1つで、実際の運航時における予想最高レベルの150%に相当する14.9psigの内圧を2時間かけてゆっくりと機体にかける試験であり、機体の安全性を確認するものです。

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高圧テストの様子です。この機体は静止試験用のもので、B787では6機のフライトテスト機と、2機の静強度試験機および疲労強度試験機でさまざまなテストを行っていきます。(Photo/Boeing)


全日空では、ボーイング787 型機の代替機として2010年~2011年にB767-300ERを9機導入することと、既存機材の退役時期の調整や整備計画の調整等を実施することでB787の遅延に対する機材計画の調整を行うとしています。

当初の予定からずいぶんと遅れてしまい、ボーイングにとっても創業以来の難産な道のりとなっているB787ですが、次世代旅客機の中心となる機体です。楽しみに待っていることにしましょう。


2008年10月09日

日本航空、2016年の東京オリンピック招致の応援スペシャル・マーキング機運航!

日本航空は10月2日から1年間の予定で、2016年オリンピック・パラリンピックの東京招致活動を応援するスペシャル・マーキング機の運航を開始しました。

マーキングされた機材は、ボーイング767-300型機1機(JA8364)で、機体には招致ロゴとスローガン「日本だから、できる。あたらしいオリンピック!」が描かれています。招致ロゴは、水引をモチーフとしたもので、コンセプトは「結び」だそうで、榮久庵憲司(えくあん けんじ)氏がデザインしたもの。

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今回2016年東京オリンピック・パラリンピックの招致活動応援スペシャル・マーキング機となった日本航空のB767-300(JA8364)。機体には紐のようなモチーフにオリンピックの5色が使われていて、JALの白い機体に映えますね。


東京オリンピック・パラリンピック招致委員会によると、
「結び」は「生命を生み出す新たな魂」を意味し、日本文化は、古来より新しいものが生まれてくる場を、水引と呼ばれる飾りひもを結び祝福してきました。東京オリンピック招致ロゴは、この日本の伝統の心とオリンピックの精神を結んで生まれたものです。 2016年の東京オリンピックにより、新たな価値を創出し、都市と地球の未来を拓き、時代を担う子どもたちに引き継ぐことを願い、水引のモチーフにオリンピックの5色を重ねて表現しました。
とのこと。機体にもこのオリンピックの5色がデザイン化されています。

1機だけなので、なかなか目にする機会はなさそうですが、運航路線は、羽田/小松、松山、関空/札幌、那覇線を中心とした国内線ですので各地の空港に舞い降りそうです。見ることができたらラッキーですね。

日本航空は、1998年の長野冬季オリンピックから2004年のアテネオリンピックまでの間、日本オリンピック委員会(JOC)唯一のオフィシャルエアラインとして、また2008年の北京オリンピック・パラリンピックではオフィシャルパートナーとして、日本選手団や関係者の移動と貨物手荷物の輸送を担ってきました。今回の招致活動の応援企画も、「総合力のある航空輸送グループとしてお客さま、文化、そしてこころを結び、日本と世界の平和と繁栄に貢献します」という企業理念にぴったりとのことで、引き続き東京2016招致オフィシャルパートナーとして東京招致の活動を応援しながら、「日本のスポーツ文化のさらなる発展」に向けて貢献していくとのことです。

2008年10月01日

カンタス航空、エアバスA380の就航にあわせ制服のカラーを一新!

カンタス航空は10月20日からエアバスA380(メルボルン/ロサンゼルス線)の就航にあわせ、客室乗務員の制服のカラーも一新すると発表しました。

新しい制服は、ブーメランをシンボルとする“ウリヤラ”のデザインを取り入れたもの(2003年から着用されている現在の制服も“ウリヤラ”のイメージを取り入れたものですが、“ウリヤラ”とはアボリジニの言葉で「ウリヤラ(Wirriyarra)」と呼ばれ、「我が精霊の故郷(My Spirit Home)」を意味しているそうです)。デザインは前回同様、オーストラリアの有名デザイナーであるピーター・モリセー氏が担当しています。オーストラリア産のウールを使用したスーツはウリヤラ柄のシルバーとブルーを基調としたスカーフやネクタイと組み合わせ、女性客乗務員には同じプリントのワンピースが用意されています。

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エアバスA380の就航にあわせ制服のカラーを一新したカンタス航空。ウリヤラ柄を基調としたシックな制服となっています。女性客室乗務員は、ウリヤラ柄がプリントされたワンピースが用意されています。(Photo/Qantas)

ちなみにカンタス航空の制服の変遷は、まず1938年に夕食をサーブする際、男性客室乗務員がウェイター・ジャケットを着用したところからはじまります。1947年に女性客室乗務員が採用されミリタリー調の制服を着用しました。それ以後、1959年、1964年、1969年、1971年、1974年、1985年、1993年、2003年と変更され、エミリオ・プッチやイブ・サンローラン、ジョージ・グロス、ハリー・フーといったデザイナーがデザインを担当しました。

カンタス航空のエアバスA380は、9月21日にフランスのトゥルーズにて受領後シンガポール経由でシドニーへ運航されました。カンタス航空のエアバスA380は、4つのキャビンで構成され、ファーストクラスが14席、ビジネスクラスが72席、プレミアムエコノミーが32席、エコノミークラスが332席の計450席となっています。エアバスが設定している標準座席数が525席ですから、かなりゆとりのある設計となっていますね。キャビンの内装はオーストラリアの有名商業デザイナーのマーク・ニューソン氏が担当しています。

ファーストクラスはそれぞれ個室タイプで、17インチのLCDワイドスクリーンビデオモニタが搭載されています。ビジネスクラスにはアッパーデッキにプライベートラウンジエリアが設けられ、セルフサービスのバーや革張りのソファーが設置されています。プレミアムエコノミーにも専用のセルフサービスバーが設置されました。機内エンターテイメントは100以上のオンデマンドの映画や音楽などを楽しむことができます。

カンタスが受領したエアバスA380の初号機は、10月24日からシドニー/ロサンゼルス線に就航します。ちなみにこの初号機(VH-OQA)は、オーストラリアの女性飛行士のパイオニアとして知られるナンシー・“バード”・ウォルトン(Nancy-Bird Walton)さんの航空業界への貢献を記念して、「Nancy-Bird Walton」と名付けられました。

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今後、シドニー/ロサンゼルス線に就航されるカンタス航空のA380の初号機(VH-OQA)。オーストラリアの著名な女性パイロット「Nancy-Bird Walton」の名前がそのまま付けられました。(Photo/Qantas)

また、2009年1月にはシンガポール経由のシドニー/ロンドン線への導入も予定されています。カンタス航空は今年年末までにエアバスA380を3機受領する予定で、2009年度末までに8機、2013年度末までに20機を受領する予定です。日本線への導入は未定ですが、ぜひとも導入してもらいたいものですね。

2008年09月18日

ブリティッシュ・エアウェイズ、日本就航60周年で特別運賃を設定

ブリティッシュ・エアウェイズは、1948年3月19日に駐日イギリス軍への物資補給などを目的に山口県・岩国に初就航してから日本線60周年を迎えました。それを記念してこのほど、成田/ロンドン線のワールド・トラベラー(エコノミー・クラス)を利用した往復運賃が6万6000円となる日本就航60周年記念運賃の販売を開始しました。
詳細は以下の通りです。

●ワールド・トラベラー特別運賃 日本就航60周年記念運賃
対象日:2008年10月1日~2009年1月31日
運賃:6万6000円より
対象路線:成田/ロンドン
同料金で利用できる都市:アバディーン、アムステルダム、バルセロナ、ベルリン、ベルファスト、ボローニャ、ボルドー、ブリュッセル、バーゼル、コーク、ダブリン、デュッセルドルフ、フランクフルト、ジェノア、ジュネーブ、ハンブルグ、エジンバラ、グラスゴー、ジャージー、リナーテ(ミラノ)、リスボン、ルクセンブルク、リヨン、マドリード、マンチェスター、マルペンサ(ミラノ)、マルセーユ、ミュンヘン、ニューキャッスル、ニース、ポルト、パリ(シャルル・ド・ゴール)、プラハ、ピサ、ローマ、シュツットガルト、トゥールーズ、トリノ、ベニス、ウィーン、ベロナ、チューリッヒ
※ウェブサイトの限定販売となります。詳細はブリティッシュ・エアウェイズのホームページをご確認ください。

ヨーロッパ主要都市やイギリス地方都市への乗り継ぎも追加料金なしで利用が可能なので、さまざまな旅のプランが考えられそうですね。予約が殺到した場合は、同運賃で利用できない日が発生する可能性もありますのでご注意ください。

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日本線に就航しているブリティッシュ・エアウェイズのボーイングB747-400。日本就航60周年の記念に搭乗してみてはいかがでしょうか。ヨーロッパ主要都市やイギリス地方都市へ足の伸ばしてみるのもよし、ロンドンを楽しむのもよしとさまざまな旅が楽しめると思いますよ。

日本線の初乗り入れについて、簡単にご紹介しましょう。日本に初就航した1948年は、BOAC(British Overseas Airways Corporation)という社名でした。香港まで運航していた路線を山口県・岩国まで延長したことがはじまりです。イギリス南部のプールからショート・サンドリガム「プリマス」飛行艇で1週間ほどかけて到着したそうです。同年11月には、東京まで延長しました。

1974年にBOACとBEA(British European Airways)が合併し、ブリティッシュ・エアウェイズが誕生しました。1976年にはみなさんご存知の超音速旅客機コンコルドを就航しました。ボーイング747シリーズの積極的な導入、そして現在ではエアバスA380、ボーイング787ドリームライナーなど新機材の積極的な導入で知られています(ボーイング747シリーズの世界的カスタマーなのに、B747-8については、エンジン選定がGE社に限られてしまったことから、エアバスA380が選定されたようです。同社はイギリス企業であるロールス・ロイス社製のトレントエンジンが主流で、エアバスA380型機にも採用)。またキャビンについてもビジネスクラスで世界初となるフルフラットシートを導入するなど、業界をリードする先進的なサービスでも知られています。

日本線60周年と私たち日本人にもおなじみの航空会社です。この機会にブリティッシュ・エアウェイズに搭乗してみてはいかがですか。

2008年09月12日

国土交通省、成田/羽田間1時間構想

国土交通省は2009年度から、成田空港と羽田空港を特急運行により1時間以内で結ぶ前提で、東京都心に新しい鉄道路線を建設するための調査に着手します。

これは2007年5月に政府が打ち出した「アジア・ゲートウェイ構想」において、騒音規制などから発着容量や24時間空港化に関して制限のある羽田・成田両空港の競争力を強化する目的で「羽田、成田両空港のアクセス改善を図りつつ、一体的に活用する」という方針によるもの。羽田・成田の発着枠拡大や羽田空港の国際線拡充で増加する航空需要に対応するためにも、成田高速鉄道が開業する2010年以降、できるだけ早い時期に両空港を結ぶ特急の運行を開始したいと考えているようです。

成田/羽田間は現在、京成電鉄と都営地下鉄浅草線、京浜急行鉄道の相互乗り入れで直通列車が走っていて、所要時間は1時間46分。リムジンバスは1時間15分ですが、渋滞に巻き込まれる可能性があり時間のめどが立てにくい欠点があります。

2010年度に開業する予定の成田新高速鉄道は、成田(空港第2ビル)/東京都心(日暮里)の所要時間が今より15分短い36分になりますが、この開業を受け、バイパス路線を造り、対応したい考えだそうです。

都営浅草線には追い越し路線がありませんので待避線を設ける案もあり、待避線方式ですと建設費は400億円程度と試算されていますが、退避路線方式よりもさらに10分ほど時間を短縮できるというバイパス建設方式が浮上しているのです(ただしバイパス路線建設となると少なくとも3000億円に達する見込み)。バイパス路線は、都営浅草線が考えられていて、押上-泉岳寺間にバイパス路線を整備する構想。さらに、東京駅に近い都営浅草線日本橋駅-宝町駅間に新駅の設置という案や、宝町駅と東京駅をつなぐ地下通路の整備という案を視野に入れ、駅の利用状況や最適な整備手法を調査します。

この調査のため、国土交通省では2009年度予算の概算要求に調査費数千万円(2000万円前後)を盛り込む方針で、実際の整備費については、京成電鉄・東京都交通局・京浜急行電鉄の3社に加え、JR東日本、沿線自治体の東京都や千葉県などにも負担を求めることも検討されています。

このバイパス路線が実現すると、空と陸の交通体系が一体化され、海外と国内各地の移動がよりスムーズになり、他のアジアのハブ空港に比べ都心から遠いという成田空港の弱点をカバーできる可能性が見えてきます。熾烈なアジアのハブ空港争いですが、知恵を絞って生き残りを目指してほしいものです。

2008年09月08日

アリタリア航空、国内再建を目指し会社更生手続きへ

イタリアのナショナル・フラッグ・キャリアであるアリタリア航空は8月29日、取締役会において裁判所に破産宣告を申請し、会社更生手続きに入る決定をしました。今後は不良資産の処理を進める清算会社と、再建を図る新会社とに分割されます。

2008年3月には、エールフランスKLMが買収することで合意しましたが、アリタリア航空の労働組合がリストラ案に反発、同意を得られないなど、交渉が難航していました。さらに、イタリアの「ナショナル・フラッグ・キャリア」の維持にこだわる姿勢もあり、総選挙で当時野党を率いていたベルルスコーニ首相が「外国企業に売り渡すな」と反対キャンペーンを展開し、総選挙で圧勝するなど、国内再建にこだわった形となりました。

アリタリア航空は、非効率な事業運営や労使紛争を繰り返してしまったことにより、1999年から赤字を強いられていて、最近は原油高のために経営が悪化する一方でした。負債は11億ユーロ(約1,700億円)にのぼり、現在では1日の運航で100万ユーロ(約1億5,000万)以上の赤字を出す状態にまでなっているそうです。

再建案ですが、イタリアのアパレル大手ベネトンや大手銀行を中心とした国内企業16社が約15億ユーロ(約2,300億円)を資本注入し、エールフランスKLMも少数株主として参画する(10%から20%の株式譲渡を打診されたと報道されています)とされています。今後は、管財人の下で、社員の4割近い7,000人の人員削減に踏み切り、貨物航空など不採算部門を清算します。そして国内や欧州内の短距離路線を軸とした新会社を設立する予定で、イタリア第2位のエア・ワンと合併させ再生を図る方向で、長距離の国際路線は、エールフランスKLMやルフトハンザ ドイツ航空など欧州のエアラインとの提携を模索するとしています。

気になる日本路線ですが、成田・関空とも現在のところは通常運航をしており、「2008年7月31日の時点で、債権者通知等による差し止め命令、あるいは営業を停止するような供給側の影響もない」とし、顧客と供給側との商業的関係は維持するとして、営業活動を続けながらの再生を行うことを説明しています。ただし日本線はアリタリア航空にとってドル箱路線であることは確かですが、予断は許されません。

日本路線は1962年に就航と日本ではおなじみの航空会社であり、人気の高いイタリアへの直行便を運航する航空会社として、ぜひとも日本路線への運航継続を願うとともに、再建が順調に進むことを祈っています。

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アリタリア航空のボーイングB777-200ER。日本路線に使用されている機材です。日本で人気のデスティネーションであるイタリアのローマ、ミラノへ直行できることで、昔から日本人にとってはおなじみの航空会社です。再建策がうまくいくことを願っています。

2008年08月30日

カタール航空、成田空港に乗り入れ決定

日本とカタールの航空当局間協議が8月25日と26日にドーハにて開催され、カタール側の成田空港への乗り入れと関西国際空港への乗り入れ枠拡充で合意しました。ペルシャ湾岸諸国で成田への乗り入れが決定したのは初めてのことです。今回の協議では、成田空港第二滑走路北伸後(2010年)の成田路線の開設が主な議題となり、カタール側の成田への乗り入れ希望が強いことから実現されたもので、北伸工事の完了後に週7便の乗り入れが可能となりました。

合意内容は、以下のとおりです。
●カタール側
・成田第二滑走路北伸完了後、カタール航空企業によるカタール=成田路線の開設を認める。
旅客便:カタール=関空路線、週14便まで(現行週7便まで)
    カタール=成田路線、週7便まで(成田第二滑走路北伸完了後)
貨物便:カタール=関空路線、週7便まで
●日本側
旅客便:日本=カタール路線、週14便まで、成田第二滑走路北伸後はさらに7便運航可(現行週7便まで)
貨物便:日本=カタール路線、週7便まで

カタール側は現在のカタール/関空/仁川間の路線を週7便までのところ、週14便まで運航が可能となります。また、成田については滑走路北伸後に週7便の就航が可能となり、合計で週21便の運航が可能となります。最近では中東と日本の経済の緊密化が進み、カタールの輸送実績は2006年度に9万3000人、2007年度は13万1000人と確実に増えてきており、成田乗り入れが実現すればさらに増えることでしょう。

また、コードシェアにおいても日本国内路線が自由化され、路線縮小にあえぐ関空の需要拡大につながる可能性もあり、期待されます。
※カタール航空と日本国内企業のコードシェアはすでに実施されており、カタール航空が運航するドーハ/関西/仁川で全日空がコードシェアを、全日空が運航する羽田/関西、新千歳/関西、福岡/関西でカタール航空がコードシェアを行っています。

カタール航空は1994年に設立された新興エアラインですが、地下資源の輸出に依存してきたカタールの新たな経済基盤の構築を担う役割として、首都ドーハを中心としてヨーロッパ、北アフリカ、東南アジアに路線網を展開し、現在も積極的なネットワーク展開を行っています。日本路線(関空線)は2005年に開設された同社60番目の路線で、ビジネス客のみならず観光需要獲得にも力を入れています。日本路線には日本人客室乗務員が2~3人乗務し、また機内食のチョイスにも和食があります。

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カタール航空のエアバスA330-200。日本路線をはじめ同社の長距離路線の主力機です。サービスには定評があり、航空業界調査機関「Sky trax(スカイトラックス)」社は、カタール航空のサービスの秀逸さを評価して、栄誉ある5ツ星航空会社の認定をしています。


成田新規乗り入れと関空増枠ということで、カタール・日本両国の発展にプラスになるといいですね。ちなみに同時期に行われた日本とアラブ首長国連邦との航空当局間協議は、成田第二滑走路北伸後の成田路線の開設に関する輸送力等について合意が得られず、今後引き続き協議していくこととなりました。中東と日本のネットワークですが、今後も問題は多いですが、さまざまな展開が期待できそうです。

2008年08月21日

羽田/金浦線が定期便化、昼間12往復で運航予定

国土交通省の発表によると、日本と韓国の航空当局間協議が8月12日と13日に開催され、2010年10月以降の羽田空港第4滑走路の供用開始後、羽田/金浦線を昼間に定期便で運航可能とする合意が得られました。

現在の1日8往復の定期チャーター便を定期便とし、4往復分を増枠し、合計12往復のうち、4往復は羽田/釜山線での運航を可能としています。このほか協議では、深夜早朝時間帯で羽田/韓国内地点を1日4往復運航可能とし、さらに今年の冬ダイヤ以降、関空/金浦線を1日4往復まで運航できるようにしました。

今回決定した枠組みは、日韓両国の航空会社がそれぞれ半分ずつ運航することとなります。国土交通省航空局国際航空課によると、韓国では新興航空会社が運航を開始しており、大韓航空とアシアナ航空以外の航空会社が就航する可能性もあるとのこと。ちょっと楽しみです。また、羽田発の定期チャーター便はこれまで座席の50%まで個人客への販売が認められてきましたが、2010年10月以降はすべてが個人客への販売ができるようになるそうです。

なお、第4滑走路供用開始によって認められる昼間時間帯の国際線発着枠は1日40往復あります。今回の合意でそのうちの12往復が埋まりました。気になるのが残りの28往復分ですが、今後1年間程度の期間で進められる中国や香港、台湾との協議で決まっていくこととなりそうです。しかし、7月23日に開催された「羽田空港の国際化に関する国と都・関係県実務者分科会」において、東京都と神奈川県は、就航エリアは香港まででなく、シンガポールやバンコクも含めるべきと注文を付けているそうで、今後について国交省からは、こうした注文に留意しつつ必要に応じて分科会を開催していく方針を伝えられたということなので、もしかしたら…現在予想される国・地域よりも多くの就航地域が実現するかもしれません。深夜・早朝枠(23時~翌朝6時までの時間帯)については、欧米を含む世界主要各国への国際旅客定期便の就航が実現できる運用体制を目指すとしているので、羽田の国際線はにぎやかになりそうです。

2010年は、羽田の第4滑走路供用と成田空港の北伸と両空港の再拡張が完成することで、首都圏空港の一体的な活用を目指し、グローバルな航空ネットワークを拡充させる機会となります。現在、日本はアジアのハブ空港争いで苦戦しており、こうした拡充時でチャンスを活かしてほしいものです。

ただ問題は、一連の増枠を踏まえても、10年ほどで首都圏の空港容量が再び満杯の状態になると想定され、管制、機材、環境、施設などあらゆる角度で可能な限りの空港容量拡大の方策を検討していかなければならないことも確かなのです。

2008年08月10日

フジドリームエアラインズ、静岡/小松、熊本、鹿児島へ就航予定

2009年3月に開港予定の富士山静岡空港を拠点に地方都市間をリージョナルジェットで結ぶ予定の「フジドリームエアラインズ(以下FDA)」は、7月25日、事業計画を発表しました。

ちなみにフジドリームエアラインズは、総合物流会社・鈴与が100%出資して2008年6月に設立された新規航空会社です。

事業計画によると運航開始は2009年夏の予定で、富士山静岡空港から小松へ1日2往復、熊本、鹿児島へそれぞれ1日1往復の3路線に就航すると発表しています。運航機材はエンブラエル170(76席)を2機体制でスタートした後、1年に1機ずつ導入し、2013年度には6機体制にするとしています。

小松、熊本、鹿児島という決定には、この3県には静岡県と共通点があったり、それぞれの県内に関連企業・施設があることがこの3県を選択した理由だと思われます。当初、新潟、富山、松山、仙台、札幌、福岡などの候補地を挙げていましたが、日本航空(新千歳、福岡に就航表明)、全日空(新千歳、那覇に就航表明)と競合を避けるため回避されました(ただし、次の就航地候補として、新潟、富山の両空港が挙がっています)。

フライトスケジュールに関しては、朝夕に設置し、就航都市間の効率的な移動ができるように設定したいとしています。この時間帯の設定ならば日帰りビジネス客には都合の良い時間ですし、観光客にとっても時間を有効に使える時間帯といえるのではないでしょうか。そして気になる料金設定ですが、「新幹線の指定席とグリーン席の中間」レベルに設定する予定としており、各便の搭乗率は70%を目指すとしています。

運航体制は操縦士・客室乗務員45人、航空整備士・運航管理者30人をはじめ、直接運航に携わる要員が計100人、支援スタッフを含めて125人体制でスタートするとのこと。


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FDAの使用機材は、エンブラエル170で、座席数は76席。機体デザインはシンプルですが、カラーを1機ずつ変更していくとのこと。そうなるとちょっとブラニフ航空みたいな感じですよね。就航が楽しみです。(Image/Fuji Dream Airlines)


機体のデザインやシンボルマーク、客室乗務員の制服もすでに決定していて、機体のデザインはちょっと面白いものになりそうですよ。機体デザインは富士山をモチーフにしたシンボルマークが垂直尾翼に描かれ、胴体に大きく「FDA」のロゴとFUJI DREAM AIRLINESと社名が入ったものです。そして面白いものというのは、1機ずつカラーを変更していくということ。1号機は鮮やかな赤に決定していますが、今後どんなカラーが登場するか楽しみですね。客室乗務員の制服はグレーを基調にしたシックで落ち着いたイメージのものとなっています。

fda_02.jpg 客室乗務員の制服はグレーを基調にしたシックなもの。スカーフのワンポイントとなっているオレンジが若々しい印象がありますね。(Image/Fuji Dream Airlines)

FDAは2008年11月にも事業許可を申請する予定で、2009年3月の許可取得を目指すとしています。順調に行けば来年の夏には、日本の空にまた新しい航空会社が空を彩ります。ぜひ、がんばって欲しいものです。


2008年08月04日

エミレーツ航空、A380が就航!

エミレーツ航空は7月28日、ドイツ・ハンブルグにおいてエミレーツ航空の1号機となるエアバスA380のデリバリーを受けました。エミレーツ航空は、A380を最初に発注した航空会社であり、エンジン・アライアンス社製エンジンGP7200を搭載したA380を最初に発注した会社でもあり、さらに58機のオーダーを出しているA380の最大のカスタマーです。

受領されたA380は、8月1日と3日にドバイとニューヨークJFK国際空港間においてお披露目となるフライトを行い、8月8日よりドバイ発ニューヨークJFK国際空港行きのエミレーツ航空EK201便(水・金・日曜日)、およびニューヨークJFK国際空港発ドバイ行きのエミレーツ航空EK202便(水・金・日曜日)として通常運航のラインに入ります。

今回受領した1号機は、ファーストクラスが14席、ビジネスクラスが76席、エコノミークラスが399席の合計489席の仕様となっています。この仕様は超長距離用とのことで、今後受領する予定のA380には、3クラスで517席(長距離)、2クラスで600席(中距離)仕様があり、路線により使い分けるとのこと。

さて気になる機内設備ですが、豪華です!簡単に紹介していきましょう。
プライベートスイート(ファーストクラス)ですが、完全個室となっています。個々のプライベートスイートには、電動式のスライドドア、個人用ミニバー、調整可能のライト、専用のコンパクトテーブル、鏡、衣装ケースなどが装備されています。さらに超時間のフライトの疲れを軽減してくれるスピードと強さが調整可能な、内蔵式のマッサージ機能が取り付けられているとのこと! また、各スイートには、23インチのテレビスクリーンが備えられ、iceデジタルワイドスクリーンエンターテイメントシステムの1,000を超えるオンデマンドのビデオやオーディオのチャンネルの中から、好きなチャンネルを楽しむことができます。完全個室仕様となると同伴者とのコミュニケーションが心配になりますが、中央列には隣接したプライベートスイートの間にある仕切りを下げることができるため、心配ありません。食事も好きなときにアラカルトのメニューから注文することができます。

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完全個室仕様のプライベートスイート。まさにホテルのような感じで個人用ミニバーなどが備えられています。23インチのテレビスクリーンでエミレーツの誇るiceデジタルワイドスクリーンエンターテイメントシステムの1,000を超えるチャンネルを楽しむことができます。(Photo/Emirates)


また、2階席の前方にあるファーストクラスのソーシャルエリアには、ユニークな水の装飾やムードのあるライトがあり落ち着いたラウンジとバーが設置されています。

さらにこれぞA380の広さを活かした施設として、航空業界初となるファーストクラスの客室前方にファーストクラス専用、機内シャワースパが2つ備えられました。


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航空業界初となるシャワースパが2つ備えられています。スパには、タイムレス・スパ・シャワーキット製品2種類、タイムレス・スパ・リバイブキットとタイムレス・スパ・リラックスキットの中から1つ選ぶことができます。これらのキットは、エミレーツ航空のために独自にデザインされたもので、天然の成分だけを使用しているとのこと。(Photo/Emirates)

ビジネスクラスもゴージャスです。シートは2メートルのフルフラットシートで、マッサージ機能付き。座席を調整でき、オンデマンドでチャンネルを選べるタッチスクリーンのワイヤレスシートコントローラーで、自由にフライトタイムを楽しむことができます。他の設備としては、ノートパソコン用の座席の電源、デュアルポートUSB、および特大のテーブルなど、快適な作業スペースが用意されているだけでなく、iceエンターテイメントの1,000を超えるチャンネルが17インチのデジタルワイドスクリーンテレビで楽しめます。また、すべての座席に備えられたミニバーが用意されています。


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ビジネスクラスもシートは2メートルのフルフラットとなり、ゆったりと休むことができます。2階席の後方に設置されている専用ラウンジも利用することができます。(Photo/Emirates)

エコノミークラスだってゴージャスです。調整可能なヘッドレストやゆったりとしたスペース、より深くリクライニングすることができるスライド式の座席とエコノミーでもゆったりとフライトを堪能できそうです。もちろん機内エンターテイメントも充実。10.6インチのデジタルワイドスクリーンで、iceオンデマンドエンターテイメントで1,000チャンネル以上の映画、オーディオ、テレビを楽しむことができます。また、すべての座席には、ノートパソコン用の電源とUSB接続が装備されています。

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エコノミークラスのシートは、調節可能なヘッドレストやスライド式でリクライニング角度がより深くとれるものとなっており、リラックスしたフライトを楽しめそうです。(Photo/Emirates)

今後、2009年3月31日までに5機、2013年6月までに53機を納入する予定で、12月1日にはロンドン線、2009年2月1日にはシドニー線とオークランド線への投入を予定しています。日本線への就航は発表されていませんが、ぜひぜひ就航してもらいたいものですね。エミレーツ航空のA380は、進化した空の旅を楽しめそうです。

2008年07月20日

エジプト航空、スターアライアンスに正式加盟!

2008年7月11日、エジプト航空はカイロで行われた式典においてスターアライアンスの21番目のメンバーとして正式に加盟しました。

カイロ国際空港で行われた発表と式典は、加盟を発表してからの9か月間の手続きの完成を飾るものとなり、空港の特設会場には関係者をはじめ1000人を超える来賓がつめかけ盛大なものとなりました。エジプト航空のスターアライアンスのスペシャル・マーキングをバックに加盟21社とエア・インディア(2007年12月に加盟が承認。現在、加盟準備中)を含めた22社の代表者が壇上に登場しました。

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カイロ国際空港で行われた式典の様子です。
加盟当日にはピラミッドにエジプト航空のロゴが映し出される演出などもありました。(Photo/Star Alliance)


エジプト航空について、簡単に紹介しましょう。エジプト航空は、1932年(前身となるミスル・エアワーク設立)、中東で一番、世界でも7番目に設立された歴史のあるエアラインです。設立当初は、カイロを起点とした国内線の運航からスタートしましたが、まもなく国際線にも進出。1937年にはIATA(国際航空運航協会)に加盟。1940年代には、その翼はヨーロッパへも広がりました。日本への就航は1962年。初めてアフリカと日本をダイレクトに結ぶ翼として、アフリカと日本の架け橋となっておなじみです。現在では、世界69都市に毎週1,624便を就航するエジプトのフラッグ・キャリアとして躍進中です。

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エジプト航空が発表した新CIの機体マーキングです。機体には大きく天空の神ホルスが描かれています。(Photo/EGYPTAIR)


今回の式典においてエジプト航空持ち株会社のCEOタウフィック・アシ大尉は、以下のように述べています。
「エジプト航空が加盟先としてスターアライアンスを選択した主な理由は、スターアライアンスが誇る最大規模でダイナミックな最強ネットワークにあります。お客様への高品質なサービス提供に傾注すると同時に、コストの最小化を図るスターアライアンスの姿勢にエジプト航空は全面的に賛同します。エジプト航空がこの地域で持つ戦略的優位性により、カイロ空港はスターアライアンスの主要ハブ空港としての役割はもちろん、中東と北アフリカへの玄関口としての役割も果たします」

この言葉のとおり、エジプト航空が加盟することによりアフリカエリアにおいて、スターアライアンスのアドバンテージが他のアライアンスに比べ断トツに強まることは間違いありません。スターアライアンスには、アフリカ大陸北部にエジプト航空、南部に南アフリカ航空をメンバーに持ち、ほかに7社がアフリカに就航しています。

カイロ空港には、ハブ空港としての重要性が高まる中、新ターミナルの建設が完成に近づいてきており、今秋オープンする第3ターミナルはスターアライアンス専用となり、新ターミナルは年間1100万人の乗客に利用が可能とのこと。

私たち日本人にとっても、アフリカエリア、中東エリアへの乗り継ぎがかなり便利になりそうです。アフリカへの旅も便利になりそうですね。

エジプト航空加盟を記念して、日本地区限定スターアライアンススペシャルサイトでは、7月11日(金)正午~9月11日(木)正午までの期間、3問のクイズに答えて、抽選で各回(第1回:8月11日正午まで、第2回:8月11日正午~9月11日正午まで)1組2名様にエジプト航空エジプト往復ペア航空券がプレゼントされる「クイズに答えてエジプトに行こう!」キャンペーンが実施されています。ぜひ、チャレンジしてみてください。
●日本地区限定スターアライアンススペシャルサイト
http://www.staralliance.jp/pr/


2008年07月14日

EU、航空会社にCO2削減義務付け

欧州連合(以下EU)の欧州議会は7月8日、地球温暖化対策のため、EU域内で離発着するすべての航空会社ごとに航空機が排出する二酸化炭素(CO2)量の上限を設定し、排出量取引などを通じた排出削減を義務付ける規制案を賛成多数で承認しました。EU閣僚理事会も承認済みで2012年から施行される予定です(ちなみに2012年までの温暖化対策の枠組みを規定した京都議定書では、国際航空分野の排出は適用外となっています)。この規制案はEU以外の航空会社の路線にも適応されるため、燃料高騰に苦しむ航空会社への影響は大きいものとなるでしょう。

承認された規制策は、航空会社はEUの排出量市場で年間総排出量の15%相当を購入した上でさらに、2012年に各社の排出量を2004~2006年比で3%削減、2013年以降は同5%削減の義務を負うとし、同市場で過不足分を売買するとしています。

航空機からの排気ガスが地球温暖化に与える影響はどんなものがあるのか説明していきましょう。航空機のエンジンから排出される温室効果ガス(Green House Gases。略称:GHG)ですが、主要なものとして二酸化炭素(CO2)や窒素酸化物(NOx)、水蒸気があげられます。また航空機は、高高度上領域(対流圏上層部、成層圏下部)と地上付近での生活環境の2つに影響を及ぼすという問題があります。特に高度10,000メートルを超える高高度上領域では二酸化炭素よりも窒素酸化物や水蒸気がより強力な温室効果を発揮するといわれています。

もちろん業界も対策を考えており、ボーイングとエアバスはそれぞれ燃費効率を向上させてGHG排出を抑えた機体を開発していますし、化石燃料以外の燃料を用いる航空機の開発も進んでいます。以前本ブログでも紹介しましたがヴァージンアトランティック航空は2月にバイオ燃料を使った試験飛行を実施しましたし、日本航空は2009年3月末までに第二世代バイオ燃料を使った試験飛行を行う予定です。
※とうもろこしや大豆の派生物を使った第一世代のバイオ燃料は、食べ物と燃料が奪い合う状況が起こりつつあります。そうしたことから効率良く持続可能なエネルギーとして食物資源や水資源に悪影響を与えない第二世代のバイオ燃料が開発されています。

またヨーロッパやアメリカでは燃料電池を使う研究も進行中です。2008年4月3日にボーイングは、航空機史上初となる水素燃料電池を搭載した航空機の有人飛行に成功しています(Diamond Aircraft Industries社製2人乗りモーターグライダー「Dimona」を使用しました。燃料電池を大型旅客機の主要動力として使用することは想定していないそうですが、補助電源装置等の2次発電システムに適用できるのではないかとしています)。

航空分野での排出削減をめぐっては国際民間航空機関(ICAO)で約10年前から議論が交わされてきていますが、具体化しておらず、アメリカはそもそも拘束力のある排出規制そのものに否定的であり、EUの排出規制ルールについてEU以外の航空会社の反発もありえそうです。ただ、地球温暖化は全世界規模で待ってくれない問題であり、全世界規模で取り組んでいかなければならない問題です。

旅客機で空の旅を楽しむ私たちもこうした問題を少しでも考える機会を持ちたいものですよね。そして願わくは、地球に優しいECOな旅客機で空の旅を楽しみたいものですね。

2008年07月04日

JALとANA、北京オリンピック応援メニューをサービス!

日本航空(以下JAL)と全日空(以下ANA)は2008年8月8日~24日(17日間)開催される北京オリンピックにあわせ、8月中の中国路線で日本代表選手団を応援する特別機内食をサービスすることを発表しました。

JAL、ANAとも日本オリンピック委員会のオフィシャルパートナーであり、JALでは、5月中旬から、「がんばれ!ニッポン!」スペシャルマーキング機(B777-300)を羽田/那覇、新千歳、伊丹/那覇、新千歳線を中心に運航を開始していたり、ANAでは「がんばれ!ニッポン!エアウェイズ!」キャンペーンとして7月1日~8月31日までANA国際線の搭乗者の中から抽選で、「毎日5名様に10万円分の空の旅」が当たるキャンペーンを展開したりして、オリンピックを盛り上げています。

さて今回の応援メニューですが、それぞれにオリンピックにちなんで、「5色」の食材や、「金」「メダル」にちなんだ料理が用意されています。それではJALのメニューから紹介していきましょう。

JALの応援メニューが提供される路線は、羽田/虹橋線、成田、関空/北京、上海線、広州線、中部/上海、広州線。
ファーストクラスとエグゼクティブクラスの和食には、京都料理の「芽生会」とのコラボレーションにより、5つの小鉢を楽しめる「五鉢膳」が用意されます。ファーストクラスの洋食では「伊勢海老の祝い飾り」などの前菜のあと、メインディッシュに「牛肉フィレステーキとフォアグラで勝利を目指して」など、ネーミングや盛り付けに工夫が凝らされています。エグゼクティブクラスでも「雲丹のテリーヌ“勝利への道”」などが用意されます。エコノミークラスでも「白胡麻プリン聖地の炎飾り」が用意されています。

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左が羽田発エグゼクティブクラスの和食「五鉢膳」。右が羽田発ファーストクラスの洋食メイン。盛り付けに工夫がされていますね。(Photo/Japan Airlines)

ANAの応援メニューが提供される路線は、成田/北京線、関空/北京線。
ビジネスクラスのメインディッシュを8月1日~15日、8月16日~31日で変更し、和食は前半が「金目鯛煮付け 金箔飾り」や「勝ち栗おこわ」、後半が「白金豚の勝つカレー」(成田発便)、「ゴールデンポークの勝つカレー」(関空発便)、「金芽米御飯」、デザートには「金つば」が用意されます。洋食では、前半が「和牛フィレ肉のステーキチーズのメダイヨン添え」、後半が「和牛の勝つレツ マルサラワイン風味」が用意されます。エコノミークラスでは、「牛フィレ肉のステーキチーズのメダイヨン添え」または「ポーク勝つカレー・金芽米ライス添え」が用意されています。

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左がビジネスクラスの和食。右がビジネスクラスの洋食です。“金”や“勝つ”という言葉が入った応援メニューです。(Photo/ANA)

この時期に中国へJAL、ANAへ搭乗される方はいいですね~。ちょっと変わった機内食を楽しめますよ。また、オリンピックを観戦される方は、機内からオリンピックムード満載で気分が盛り上がること請け合いです。日本選手団の活躍を祈りたいと思います。

2008年06月27日

JALの羽田/金浦線で空弁のサービスが開始!

日本航空(以下JAL)は2008年7月1日より、羽田/金浦線のエコノミークラスで月刊誌「食楽」とコラボレーションによる空弁の機内食サービスを開始することを発表しました。
※食楽とは徳間書店発行の食へのこだわりから生まれる豊かなくらしぶり“クオリティ・ライフスタイル”を目指す大人のための上質生活誌。


jal_sora.jpg 今回発表された食楽弁当のイメージ。短距離国際線のコールドミール(軽食)のイメージとはかなり変わった機内食になると思います。今後のメニューも気になりますね。(Photo/ Japan Airlines)

今や駅弁と並びデパートの人気企画の仲間入りをした空弁ですが、実際航空会社が機内でサービスするというのは面白い試みですね。

JALでは、これまで機内食サービスの枠組みにとらわれない発想のもとにデパートの地下街の有名弁当なども研究しながら、メニューの開発を進めたそうです。この新しい機内食は「食楽空弁」と名付けられました。

それでは気になる中身を紹介しましょう。
羽田発ではバラエティあふれる食材を使用し、彩りも豊かな松花堂弁当が用意されます。懐石料理の流れを汲んだお弁当で、メニューは10日毎に変更され、7月は「橙(だいだい)」「丹(に)」「紅(くれない)」のシリーズで初夏を彩る内容に仕上がっているそうです。

金浦発では日本各地の名物をイメージした丼、炊き込みご飯がシリーズで用意されます。7月は「はらこ飯」「鯛飯と烏賊飯御膳」「鰻飯とタコ飯御膳」が用意されています。こちらもメニューは10日毎に変更されます。

食楽とのコラボレーションによって、各月のメニューとそれぞれのこだわりや食に関する季節の話は日本語・韓国語の両方で記載された小冊子「食楽空弁」が同封されます。なかなか面白そうな小冊子になりそうですね。月刊誌「食楽」でも毎月紹介されるそうです。

短距離国際線の機内食というとサンドイッチといった軽食中心で、せっかくの国際線飛行機の旅なのに味気ないな~、なんて思うこともあったのですが、この空弁企画は期待大です。この企画によって短距離国際線の機内食の流れが変わるかもしれませんね~。

7月からJALで羽田/金浦線に搭乗される方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

2008年06月22日

大韓航空の格安航空会社「エアコリア」新CIで「ジンエアー」に名称変更

韓国では2004年4月1日に韓国高速鉄道(KTX)が商業運航を開始しており、国内線の需要が減少していました。そこで大韓航空は2007年6月に格安航空会社の設立を検討していると公表。2007年12月、大韓航空が200億ウォン(現在のレートで日本円にして約21億円)を出資し、100%子会社として格安航空会社「エアコリア」が設立されました。

まだ就航前ですが6月15日に韓国の明洞でブランドローンチングイベントを開催し、社名およびブランド名をエアコリアから「ジンエアー」に変更したことを発表しました。

「ジンエアー」という名前の由来ですが、真実の「真」(韓国読みで“ジン”)と英語の「Jean」(ジーンズの意味ですね)から名づけ、実用的かつ競争力のあるサービスで、旅行の新しい概念を生み出していくという意味を込めたそうです。もちろんJeanという言葉のイメージであるカジュアルなイメージも、若者をターゲットにモノクラスで座席指定なし、オンライン限定販売などといったビジネスモデルに見て取れますね。

しかし一方で、乗員のサービスのクオリティや機材メンテナンスは大韓航空のレベルを維持し、「プレミアムなサービスを提供する実用的な航空会社」を目指すとしています。

さてそれでは新しく発表されたCIを紹介していきましょう。
まず、ロゴです。ロゴには水色と紫の蛍光色で彩られた蝶が採用されています。いつでも気軽に利用できるエアラインのサービス精神を表現したそうで、飛行機のマーキングも銀色とあまり使われていない黄緑色を基調に、若々しく斬新なイメージをアピールしていますね。イメージ写真をご覧いただければ、かなり目立つ感じで斬新ですよね。

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ジンエアーのロゴ。蝶をモチーフとした斬新なイメージです。若々しさも感じますね。(Photo/ KOREANAIR)


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ジンエアーの機体マーキング。銀色と黄緑色はあまり見かけない色なので、空港ではかなり目立つことでしょう。(Photo/ KOREANAIR)


次に客室乗務員の制服。制服はジーンズとTシャツそしてジャケットといったかなりカジュアルな感じです。ジーンズは自由と実用の象徴であり、実用性を追及するジンエアーの企業精神を表したものだそうです。また、カジュアルなスタイルでお客様との距離感を縮め、楽しく快適な航空旅行を提供したいという気持ちも込められています。ちょっとサウスウエスト航空を思い出しますね。

彼らには「ジニ(JINI)」というニックネームがあるそうで、パイロットは「ジニ・パイロット」、客室乗務員は「ジニ・フライングメイト」、空港業務の社員および整備士は「ジニ・グランドスタッフ」と呼ばれるそうです。

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ジンエアーの客室乗務員の制服です。こちらも黄緑色と白を基調としたカジュアルなものとなっています。フレンドリーなサービスが期待できそうですね。(Photo/ KOREANAIR)

今後の予定では、2008年7月17日に、金浦/済州(1日4往復)で就航を予定しています。その後は2008年10月に金浦/済州を1日8往復に増便し、12月には金浦/済州を1日9往復、釜山/済州を1日4往復、2009年4月には金浦/釜山を1日4往復、2009年5月には釜山/済州を1日6往復に増便、金浦/釜山を1日6往復に増便するとしています。機材は計画では、ボーイング737-800を3機、エアバスA300-600Rを2機、就航させる予定だそうです。

また韓国では国際線の就航基準が大幅に緩和することが検討されていますので、ジンエアーも早期の国際線進出も予定されています。2009年夏以降、中国の山東省、海南省への路線を運航するとしていて、日本(東京を除く)、タイ、マレーシアへの路線へも就航を計画しているそうです。日本線については、大韓航空が現在就航している採算の厳しい地方路線などを代替する可能性もあるとしていますので、思ったよりも早く就航する可能性もありますね。
※韓国の航空法施行規則では、航空運送事業者が国内線で2年以上、2万便以上、無死亡事故で運航するという条件を満たせば国際線免許を取得できるようになっていました。それを国内線で1年、1万便、無死亡事故で運航すれば国際線免許を出す方向で検討し直すことにしています。これにより、ジンエアー以外にもアシアナ航空の格安航空会社である釜山エアのほか、漢城航空や嶺南エアなども早期に国際線を就航できるようになりそうです。

ジンエアーではブランド浸透を目的とした街頭でのPRイベントを新村、盆唐などソウルの首都圏を中心に7月末まで展開する予定とのこと。今後どのような事業展開になるのか楽しみです。

2008年06月14日

JAL、国際線に新シート導入!

日本航空(以下JAL)は6月10日、国際線(当面アメリカ路線)に8月1日より新シートを導入すると発表しました。現在導入されている「JAL NEW SKYSLEEPER SOLO」シートが2001年末に導入されて以来、7年ぶりの全面リニューアルとなります。

8月1日より導入されるのは成田/ニューヨーク線(ただし8月10日までは奇数日の隔日運航)、9月13日より成田/サンフランシスコ線に導入され、2009年度以降、シカゴ線、ロサンゼルス線に拡大予定とのことです。

新しいファーストクラスの名称は「JALスイート」(英語名:JAL SUITE) 、エグゼクティブクラスの名称は「JALシェルフラット ネオ」(英語名:JAL SHELL FLAT NEO) と名付けられています。今回のコンセプトは、「睡眠」と「健康」にこだわったサービスということで、「こだわりの品質」を追求しています。それでは、個々の新シートを紹介していきましょう。

●新ファーストクラス「JALスイート」
大型シェルタイプで半個室型のプライベート空間を実現した「JALスイート」は、JAL NEW SKYSLEEPER SOLO」と比べ約20%拡大し、1機当たりわずか8席という特別な空間となりそうです。特にベッドとしてセットした際には、クラス最大級というとおり、ベッド長約199cm、ベッド幅約84cmとシングルベッド並み。客室乗務員によって「JALスイート」専用のテンピュール寝具がセットされます。ぐっすり眠れそうですね。

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配列は1-2-1で8席という特別な空間を演出しています。座席ピッチは約211cm、個人用テレビモニターは19インチと大画面、どんなシチュエーションでも楽しめるシートとなっています。(Photo/Japan Airlines)

設備はクラス最大級の19インチ個人用テレビモニター、食事・仕事ともに使いやすい前後スライド式の大型テーブル、収納スペースなど、どんなシチュエーションも快適に過ごせるよう整っています。

また、同行者がいる場合など、電動式のプライバシーパーティションを降ろせば隣の人と会話を楽しめる中央並び席も設置されています。

●エグゼクティブクラス「JALシェルフラット ネオ」
リクライニング角度は最大約171度と、よりフラットなベッドに近づけ、座り心地、寝心地を追求した新クッションを採用しています。収納スペースの大幅拡充や、プライバシーパーティションの大型化やサブシートコントロラーの新設、クラス最大級の15.4インチ個人用テレビモニター等、充実の装備でゆとりの空間を演出しています。

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配列は2-3-2で77席。座席ピッチは約153cm、リクライニング角度は最大約171度とよりフラットなベッドへとシートを改良。プライバシーパーティションの大型化や15.4インチの個人用テレビモニターなど充実の装備が設置されています。(Photo/Japan Airlines)

ファーストクラスでは機内サービスも新しくなり、機内で過ごすプランを搭乗客に聞いて希望に応じる形となり、食事は好きな時間に用意し、コースからアラカルトまでチョイスできるようになりました。健康へのこだわりもコンセプトの1つで、「自然のままに」をコンセプトに旬の素材を最大限に生かした菜食の料理「京の精進料理」が用意されています。

新シートは新造機のボーイング777-300ERに搭載され、JALの中期経営計画のプレミアム戦略の一環となっています。現在メガキャリアと呼ばれている航空会社の多くが、上級クラスに力を入れています。JALでもプレミアムな顧客の囲い込みを狙った戦略を打ち出しており、JAL西松社長は「北米2路線に新シートを導入することで、年間25億円の収支改善効果が見込める」としています。

もちろんエコノミークラスもドイツ・レカロ社製のシートを採用、頭の動きに自在にフィットしながら優しく支える“ハンモック式ヘッドレスト”、個人用テレビモニターは9インチに拡大されています。

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足元空間の広いデザインと座り心地の良さが評判のドイツ・レカロ社製座席を採用。頭の動きに自在にフィットする“ハンモック式ヘッドレスト”を新たに採用しています。個人用テレビモニターは9インチに拡大され、大きな画面で機内エンターテイメントを楽しむことができます。(Photo/Japan Airlines)

上級クラスに搭乗する機会はなかなかないとは思いますが、このシートでのフライトはゆっくり休めそうな感じですよね。エコノミークラスのシートも改良されていますので、ぜひ今後搭乗される方は、その感触、居心地を楽しんでみてください。

2008年06月06日

6月1日から完全eチケット化 IATAが完全eチケットに移行!

国際航空運送協会(以下IATA)は5月31日、紙の航空券の発券を終了し、完全eチケット化への移行を発表しました。IATAの発表によると、6月1日までにすでに発券、購入された有効期限内の航空券がわずかに存在するが、以降は、一切の紙の航空券の発行を行わないとし、eチケットへの完全移行宣言となりました。


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「Last Paper Ticket Ceremony」の様子。紙の航空券に大きく“RETIRED(引退)”の文字が書かれていますね。紙をめくっているのはIATAの事務総長兼CEOのジョバンニ・ビジニャーニ氏で「紙の航空券を持っているならば、博物館に寄付すべき時だ」とコメントしました。より便利で効率的な空の旅の時代がはじまったといえるでしょう。(Photo/IATA)


航空券のはじまりは、1920年代に航空会社が独自の決まりで発券していたものを、1930年に旅客、便数の増加からIATAが統一フォーマットを決定しました。その後、1972年に「The IATA Billing and Settlement Plan(BSP) 」が導入され、各旅行会社が発券する航空券のカバーにIATAのロゴが印刷されるようになりました。1983年には磁気ストライプの付いた航空券が導入され、ピークとなる2005年には2億8500万冊を発券しました。

今後利用されるeチケットは1994年に開発され、1997年にIATAが世界的な標準仕様として採用しました。eチケットへの完全移行のためのプロジェクトは、2004年にシンガポールで開催された国際会議において決定されました。この時期は、戦争やテロ、SARSといった国際的な危機や1バレル40ドルまでに高騰した原油価格といった諸事情から、コスト効率や環境への配慮が考慮され、1997年6月よりプロジェクトがスタートすることとなったのです(国際危機も原油も現在でも状況は悪いままですね。残念なことですが)。


IATAによると、紙の航空券には1枚あたり10ドルの費用がかかるのに対して、eチケットはわずか1ドルとコストを大幅に削減できるとしています。
現在、IATAのシステムで発券されるチケットの枚数は年間で4億枚にのぼるとされ、完全eチケットになると30億ドル(約3200億円)のコストダウンを毎年図れるとのことです。

2004年6月のプロジェクトスタートにより、2004年5月時点では全世界で19%だったeチケットは、2005年11月には41%、2006年9月には57%、2006年末に72%、2007年8月には84%、2008年4月末時点で95%を記録しています。

IATAによると、北米や欧州、日本などの北東アジアは100%近いが、旧ソ連諸国の69%、アフリカの89%など、技術対応や規制の問題で普及の遅れが目立つ地域もあるとのこと。こうした地域では、少量だが独自に紙の券を発行し続ける航空会社もありそうです。日本の空港の対応状況は、成田、中部、関空、羽田など主要空港は95%以上の航空会社が対応していますが、80~95%以下の対応状況が鹿児島と那覇空港、60~80%が岡山空港となっています。

利用者にとっても紛失時の再発行が簡単に行えるなどメリットがあります。個人的には紙の航空券を発券してもらうと、これから旅に出るんだな~というワクワク感が出てきて紙は紙なりの良さはあると思うのですが、さびしいですがこれも時代の流れなんですよね。

2008年05月29日

“People working above” エア・カナダのユニークな広告

今回は日本の私たちには直接関係ない話題ですが、とってもユニークな広告についてお話したいと思います。

昨年の11月~12月の間、カナダのトロント、モントリオール、オタワのオフィス街に、道路工事などでよく見かけるコーンが置かれました。その黄色のコーンには上向きの矢印と“People working above.”(上で働いている人がいます)という警告が書かれていました。

歩いていた人々はその警告を見て、上を見上げる人が続出したそうです。タイミングのよい人は、“上空を横切る飛行機を見つけて「なるほど!」とうなずく人もいたそうです。そう、このコーンこそがエア・カナダが行った街頭でのゲリラ広告“People working above. 25 flights a day to Toronto. Air Canada”(都市名は設置場所により変えられています)なのです。

モントリオール、オタワ、トロント間で1日に25フライトしているというエア・カナダの便利さをPRするものだったのです。この広告は、コーンを見て戸惑う人々のコミカルな表情や様子をカメラに収め、ウェブとテレビCMでも紹介したそうです。カナダのテレビニュースやブログでも取り上げられ予想外の話題になったそうです。

このコーンは3都市に各40個ほど設置されたそうですが、注目を集めた割にコストは1万ドル以下と格安だったそうです。

なかなか面白く、ユニークな広告ですよね~。私もこんなコーンが置いてあったら上を見てしまうんだろうな、と思ってしまいました。エア・カナダも遊び心いっぱいのエアラインですね。


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“People working above.”と描かれた黄色のコーン。とてもユニークな発想の広告ですよね。街行く人々が上を見上げてしまうのはわかりますよね~。


1937年設立という長い歴史とともにカナダの人々ならず世界中の利用者から愛されているエア・カナダ。2000年にはカナディアン航空と合併し、名実ともにカナダを代表するエアラインとなっています。人や物資が盛んに行き来してきたカナダとアメリカを結ぶ路線を手始めに、アジア、ヨーロッパと着実にネットワークを広げてきました。ファーストクラス並みのサービスを誇る「エグゼクティブ・ファースト」の設定など質の高いサービスも評判です。また、1997年に設立された航空アライアンス「スターアライアンス」の設立メンバーでもあります。


日本線へは1994年に乗り入れ開始と歴史は浅いですが、日本線には日本茶、日本酒のサービスや、和菓子、おつまみのサービス、和食のサービスなど日本人が利用しやすいように配慮されています。カナダへ行かれる際には利用してみてはいかがですか。

2008年05月12日

JALの尾翼が赤から緑に? 空のエコ宣言!!

日本航空(以下JAL)の尾翼は「赤」ですよね。それが6月から1機だけ「緑」の機体が登場します。これは、環境への取り組みをアピールするもので、1機限定のスペシャル・マーキング「JALエコジェット」です。6月から羽田/新千歳などの国内線に就航する予定です。

今回のプロジェクトは「空のエコ」という視点で行われます。JALが行うプロジェクトを紹介しましょう。

●環境社会活動の推進
これはすでに行っているものをさらに積極的に推進していくというもので、JALのネットワークを活用したものです。
・高度1万メートルの大気を採取し、気候変動のメカニズム解明をサポート。
※1993年より開始されており、大気観測器を共同開発し、現在5機(747-400型機2機と777型機3機)の航空機で実施中。
・シベリア、アラスカ、インドネシアの世界最大級のCO2吸収源である森林を上空から観測、森林火災の情報提供(2007年度発見件数172件)。
・次世代を担う子供たちへ環境意識の向上を目的とした運航乗務員による出前講座「そらいく」を開催(2007年度13回実施)。
・中国内蒙古の沙漠化防止のための緑化技術を研究しグリーンベルトを設定する活動団体への支援。

●航空機から排出される二酸化炭素量の削減
JALの航空機が排出する二酸化炭素量を、2010年度までに1990年対比で有効トンキロ輸送量あたり20%削減するというものです。
・機材更新による燃費効率の向上。
※最新機種に機材を更新することで、燃費効率が従来機よりよくなります。
・適正高度の選択や新着陸方式(テイラードアライバル)など、地球環境に配慮した運航の実施。
※テイラードアライバルとは、着陸時刻をより正確に把握することで、空港上空での待機時間を短縮する着陸方式。これによりCO2の排出量や燃料費を削減することができます。現在、アメリカ・サンフランシスコ国際空港で取り組みが行われており、アメリカ以外の航空会社としての参加はJALが2社目となります。
混雑空港の場合、管制塔から着陸許可が出るまでには5分から10数分間、上空を旋回しながら待機するというパターンとなっています。これを到着の約1時間半前に管制センターから各航空機に着陸予定時刻に応じた飛行経路などを通知し、航空機は燃費面で最適な高度、速度を調整するという仕組みです。
・航空機エンジン水洗いによる燃料効率の改善。
・軽量機内食器や軽量貨物コンテナなど、航空機軽量化による燃料使用量の削減。

7月に行われる「洞爺湖サミット」は、地球温暖化対策を含めた環境間題が主要テーマの一つとなると考えられることもあり、JALとしてはエコ活動を世界にアピールしたいという考えもあるのでしょう。

6月から運航予定の「JALエコジェット」を見かけたら、環境問題について考えてみるのもいいですね。


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6月から運航予定の「JALエコジェット」。B777-200にマーキングされる予定で、やはり一番目立つのは尾翼の「緑」ですね。胴体に描かれている「空のエコ」紙飛行機の大きさは、長さ7メートル、高さ2メートルとなります。(Image/Japan Airlines)

2008年05月08日

トランスアエロ航空、成田/サンクトペテルブルク線就航!

ロシアの航空会社「トランスアエロ航空(UN/TSO)」が4月25日、成田/サンクトペテルブルク線に週2便で就航しました。使用機材はボーイング767-300ERで、ビジネスクラス12席、エコノミークラス223席の計235席。運航スケジュールは、以下の通り。

●成田→サンクトペテルブルク
UN868便 13時発→18時40分