2009年08月06日

国内動力飛行100年を記念して「航空100年」シンボルマーク・ロゴ募集

2010年は、日本で初めて動力機飛行に成功してからちょうど100年目の節目にあたります。この航空100年を記念して、日本航空協会はシンボルマークとロゴデザインを募集しています。

日本最初の動力飛行が行われたのは1910年(明治43年)12月のこと。1903年、ライト兄弟が世界初の動力飛行に成功してから7年後のことでした。ライト兄弟の成功以来、飛行機は急速に進歩を遂げていましたが、日本でも陸軍が研究を行っていました。陸軍は1910年4月に、徳川好敏(とくがわ・よしとく)工兵大尉と日野熊蔵(ひの・くまぞう)歩兵大尉を飛行機の操縦習得と購入のために、徳川大尉をフランスへ、日野大尉をドイツへと派遣しました。両者は飛行技術を取得後、11月に飛行機を購入し帰国します。徳川大尉はフランス製アンリ・ファルマン複葉機とブレリオ単葉機をそれぞれ1機、日野大尉はドイツ製ハンス・グラーデ単葉機、ライト・フライヤー複葉機をそれぞれ1機購入していました。

1910年12月に、ファルマンとグラーデが到着し、日本初の航空機の試験飛行が代々木練兵場(現在の代々木公園)で一週間行われることとなりました(連日10万人あまりの大観衆が見物に訪れていたそうです)。12月14日、滑走試験中の日野大尉が操縦するグラーデが60メートル程度の飛行に成功しましたが、滑走試験中に偶然に飛んでしまったとして公式には認定されませんでした(本来ならこれが日本初の動力飛行)。

そして12月19日、午前に徳川大尉が操縦するファルマンが距離3000m、最高高度70m、飛行時間4分、午後に日野大尉が操縦するグラーデが距離1000m、最高高度20m、飛行時間1分20秒を記録し、これが日本で初めての動力機飛行として公式に認められたのです(代々木公園には「日本航空発始之地」の碑が設置されています)。

●アンリ・ファルマン複葉機スペック
全幅:10.5m
全長:12m
全高:4m
重量:500kg
発動機:グノーム式空冷7気筒エンジン
出力:50馬力
搭乗者:2名

●ハンス・グラーデ単葉機スペック
全幅:10.5m
全長:7.5m
全高:2m
重量:225kg
発動機:グラーデ式空冷4気筒エンジン
出力:24馬力
搭乗者:1名

翌年の1911年(明治44年)には、埼玉県の所沢に幅50m、長さ400mの滑走路と格納庫、気象観測所を備えた日本初の飛行場「所沢飛行場」(現在の所沢航空記念公園)が開かれ、日本の航空の一歩が踏み出されたのです。

そしていよいよ来年で日本の航空100年目を迎えるにあたり、9月20日の「空の日」を始めとする「航空100年記念イベント」を予定しており、それらのイベントなどで使用するシンボルマークとロゴを募集するということなのです。

シンボルマークの条件は、「1.航空をイメージできるもの」「2.縮小して使用する場合でも判別できるもの」「3.モノクロで使用する場合でも分かりやすいもの」とされ、「2010年は航空100年」のロゴデザインと組み合わせて使用され、シンボルマークのみ、ロゴのみの応募は不可となっています。応募締め切りは、2009年8月21日必着となっています。

最優秀賞作品(1点)には、賞品としてJAL国際線ビジネスクラス無料往復航空券1人分と航空雑誌「月刊エアライン」1年分など、優秀賞(2点)にはANA国内線無料往復航空券2人分などが、それぞれ贈られます。佳作(7点)にも航空会社グッズなどの賞品が贈られます。

詳細は日本航空協会「空の日ネット」の募集要項を参照してください。
●空の日ネット:http://www.soranohi.net
「航空100年シンボルマーク・ロゴ募集のお知らせ」:http://www2.soranohi.net/special/symbolmark.shtml

ご興味のある方、デザインは得意という方は応募されてみてはいかがですか。来年の空の日は盛り上がりそうですね。

2005年10月14日

旅客機の色とりどりのマーキングはなぜ塗られているの?


 旅客機には各エアラインがそれぞれ自社のマーキング(塗装)を施し、空を飛んでいます。たまにスペシャルマーキング(特別塗装)のように、私たちを楽しませてくれるマーキングが登場する時もありますね。

 さてそれではどうして旅客機にマーキングがされるようになったのでしょう。
組み立て中のボーイングB717-200。写真のように機体の部分部分によって素材が異なり、マーキングをしていないとヒコーキはつぎはぎだらけなのです。


理由その1:機体保護のため

 旅客機は「空気」があるところを「速い」スピードで飛行しています。たとえば、日本からアメリカへの直行便を考えるとマッハ0.8以上で10時間以上飛び続けることになります。そんな状態の旅客機の機体表面にどんなことが起きていると思いますか?

 そう、空気との摩擦が起こるわけです。空気のほかにも大気中の細かいチリ、雨や雹までがヤスリのようになって旅客機の機体表面を削り取っていくのです。また、理科の実験を思い出してください。摩擦が起きると熱が発生します。

 もちろん旅客機の設計の段階で、空気との摩擦による磨耗や摩擦熱など金属疲労に耐えうる材料を吟味して開発されますが、それでも何もマーキングされない状態で飛行を続ければ、何年もすると胴体はキズだらけになってしまいます。そして部分的には脆くて危険な部分が生まれてしまうことも考えられるのです。そうした状況をできるだけ防ぐため、「機体の保護材」としてマーキングがされるわけです。

 また現在の旅客機にはさまざまなハイテク素材を使用しているので、胴体も部分部分で材質が違ってきます。素材が異なると色みが微妙に異なってきます。すると見た目は……、「つぎはぎ」に見えてしまうんですね、これが。そんなヒコーキなんて嫌ですよね(笑)。

 ちなみにアメリカン航空のマーキングは、何も塗装を施していないように見えます。こうした機体の素材色を活かした塗装をベアメタル塗装といいますが、決して機体に塗装をしていないわけではありません。機体表面保護のため透明のポリウレタン系の塗料が皮膜状にコートされています。


理由その2:企業の顔として

 「これが我が社の飛行機です」ということをアピールするためには、あの大きい機体にマーキングが塗られているのはかなりのインパクトです。空を飛んでいる飛行機がすぐに「あっ!あの飛行機は○○会社のヒコーキだ」と一目瞭然ってことを考えると、凄い広告効果だと思いませんか。

 企業イメージを利用者に積極的にアピールする意味で、マーキング(ここでいうとデザインの意味)に力を入れるエアラインが多いのもうなずけます。通常のマーキングのほかにもスペシャルマーキングなどは、そのアピールの最たるものでしょう。たとえば、全日空のポケモンジェットなどその好例ですね。夏が近づくと全日空のポケモンジェットの季節だな~と思ってしまいますし、空港で見かけたりするとちょっと嬉しくなります。こう思わせてしまうなんて凄いCM効果ですよね。

 このようにマーキングは、実用的には機体の保護、イメージ的には企業の顔として塗られているのです。

2005年09月24日

世界のエアライン ~ロゴとデザイン その2~

 前回からの続き。
 今日は、機体デザインと、ロゴマークの関係を会社別に見てみましょう。

 アメリカ系は国旗に使われている赤と青を使ったデザインが多く、例えばアメリカン航空(AA)は空の強者の象徴であるイーグルをモチーフに、レターコードのAAをロゴ化したものでアメリカンイーグルと呼ばれています。ユナイテッド航空もUの字をダブらせています。これは判りやすい例ですね。

カナダを代表するエアカナダ(AC)はメイプルの葉ですね。

 古き伝統のある国々が多い欧州系でいうと、フランス国旗の色(赤、白、青)を絶妙な配置でデザインしたエールフランス航空(AF)
同じく国旗の緑の部分を社名の頭文字「A」にかけて作られたイタリアのアリタリア航空(AZ)は、尾翼まるごと「A」です。大胆かつシンプルでさすがデザインの国って感じですよね。そういえばAFAZも長らくデザイン変更をしていません。実際調べてみれば、30年近くたっているそうですがいまだにデザインの古さを感じさせないところはさすがというべきです。

 このアリタリア航空のロゴ、昔ラリーで活躍したランチア・ストラトス(クルマの名前)に描かれて走っていたのを思い出しますが、コレがシビレるほどカッコ良かった!という記憶が残ってます。つまり良いデザインって言うのはキャンバスを問わず、の一例なのかもしれません。

 同じ欧州系でもブリティッシュ・エアウェイズ(BA)などは、尾翼にロゴとは関係ない不思議なデザインを施していました。世界の名だたるアーティストによって1機ごと異なるデザインをしていたらしいのですがどれが正式デザインなのか分からなくなるほどでした(40種類以上のデザインがありました!)。コストも嵩んだのでしょうか、最近ようやく落ち着いて国旗みたいなデザインになりました。ロゴはリボンみたいな模様が下に付いた不思議なデザインですが。
 世界で一番古い航空会社であるオランダのKLMオランダ航空(KL)の機体色は創業以来の青(最初に世界に飛び立った航空会社として空の色=スカイ・ブルーを選んだそうだ)にこだわっています。ロゴも変わらないです。
 ドイツのルフトハンザドイツ航空(LH)もロゴマークだけは一貫して変えていません。黄色い丸に鶴が描かれているアレです。
 オーストリア航空(OS)スイスインターナショナル(LX)も国旗の色だけでは間のびしそうな中、個性があるロゴです。しかもインパクト大。

 アフリカ系に行けばエジプト航空(MS)はマーキングの基本カラーである青・黄・赤がファラオを象徴する色で、尾翼に描かれているイラストは、天空の神として崇められていた「ホルス(ハヤブサ)」ですよ。南アフリカ航空(SA)も日本では見る機会が少ないですが、アフリカらしい色合いでしかも国旗をイメージさせます。

 マレーシア航空(MH)のあの不思議なロゴはなんだと思いますか?カランタンと呼ばれる凧だそうです。関係ないけど、日本語の「凧」という字を横にしても同じじゃん!って(笑)。シンガポール航空(SQ)はあのハトみたいなロゴは一貫して変化なしです。機体は常に最新のものを導入しますがロゴには興味がないのでしょうか?世界で初めて路線デビューする予定のエアバスA380導入時には何らかの変化はあるのか楽しみです。
 あとタイ国際航空(TG)。今年4月に機体のデザインを大幅一新しましたが、あの尾翼に付いているのはランの花です。タイ国際航空はムラサキ色が好きですが、一歩間違えるとどぎつい色なのに嫌味がない仕上になっています。
 フィリピン航空(PR)もホワイトの機体に映えるデザインです。昔は太陽にあたる黄色がなく、どこか間抜けな感じだったのに、一色追加で随分と変わるものです。
 そして台湾のチャイナエアライン(CI)は台湾の国花である梅の花です。私的にはどうもあれは日本的なんですよねー。キレイなぼかしまで入れてますし、塗装者泣かせですね、きっと。


 そんな折、注目のアイテムを発見!
このたびユニクロから発売されることとなった、エアラインコラボシリーズ

 なんと世界の名だたるエアラインのロゴ入り!マニア心をくすぐります。
デザイン性の高い会社のロゴを採用した、とのことなので街中でもぴったりだし、コレクションアイテムとしてもグッドかと思います。
 個人的には全部揃えようかと思ってます。

2005年09月19日

世界のエアライン ~ロゴマークとデザイン その1~

 エアラインブログでは、いまや旅には欠かせない乗り物・飛行機の、お役立ち情報や機内食、機体の秘密など、あれこれと書いていこうと思います。今回のテーマ”ロゴマークとデザイン”を担当する近井コアラです。どうぞよろしくお願いします。

お国柄みたいなのがデザインやロゴにもでます
 さて1回目のテーマは、航空会社の象徴シンボルマークというべきロゴのお話。
別に航空会社に限らず、どの会社だってロゴマークって言うのは重要な役割を担っていると思いますが、エアラインのロゴにはブランドイメージをはじめ、いろんな意味合いが含まれています。そんな難しいことは抜きにして、会社のイメージを象徴する航空会社のロゴマークやデザインについて見てみたいと思います。

 たとえば、大空港の出発ロビーに到着し、いざチェックインをするのにどこに並べばいいのか?という状況にいたら、どうしますか?
目的のエアラインカウンターを探すのなら真っ先に会社のロゴを探しますよね。無意識にでも、自分が乗るのはANAだから・・(あのロゴマークを思い出す・・)・・あ!あった・・。ってね。もしそれが、それぞれ欧文文字だけだったら迷いませんか「AIR」ばっかりで(笑)?
ANAだったら「ALL NIPPON AIRWAYS」って。

余談ですが、あの、ゲートの下にある発着ボードが最近のモノは文字だけ表記になっているのが多くなり見づらくなったと思いませんか?やっぱりあれは昔ながらの「パタパタパタ・・」と変わるタイプのが個人的には好きです。それにはちゃんとロゴマークが入っていました。まさしく一目瞭然です。
とはいえ航空会社「ロゴ」とひと事で言っても、マイナーチェンジを加えるとよく変わるんです。
一概には言えませんが、数年おきに変える飛行機のカラースキーム(機体に施すデザイン)の変更に合わせて変える機会が多いです。飛行機のデザインにも時代の流れというか流行りがあって、結構目まぐるしく変化しているものです。日本航空(JL)だってJJ統合で鶴丸から大きな太陽?みたいなのに変わったのも記憶に新しいところです。

 窓枠に沿って横線を引いて、垂直尾翼に大きく企業ロゴを入れる、というのが従来の飛行機の機体デザインの王道らしいのですが、時代ごとに特長が出てきて濃色で重厚感を出したり、ホワイトボディにでっかく会社名入れたり。最近の流行りは薄めのメタリック系とか白は白でもオフホワイトやグリーンが混じった白とか、いわゆる光によって見え方が変わる色だそうです。イギリスのヴァージン航空(VS)とかアメリカのノースウエスト航空(NW)なんかメタリックを上手に使ったカラーデザインです。今度空港に行った時にでも眺めて見て下さい。いろんな特長があります。お国柄みたいなのがデザインやロゴにもはっきり出ていて、見ているだけでも楽しいものです。

 このカラーチェンジはほとんどの場合、数ケ月から数年に1回の重整備のタイミングで塗り替えるので、ある日を境に一辺には変わらないのです。なので、いまだに旧塗装機と混在しているのです。某エアラインなんて全て塗り終わらないうちに、次のデザインになってしまったところもあったようです。そもそも「機体」という限られた、ほぼ同じ形の物体にその国を代表するコンセプトなりを描くのだから、作る方も大変です。


近井コアラ

69(ロック)な生まれ(69年生まれ)がちょっと自慢な音楽と旅をこよなく愛する三十路。旧ソ連を皮切りに旅した国は30数カ国。旅は食にこだわりたい食いしん坊だが、高級かどうかは問わない雑食。少しでも旅のスパイスになるような情報を発信していきたいと思ってます!!

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