ガルンガンの前日は朝から大忙しです。この日は朝3時起床で大事な仕事があります。豚をつぶすのです。
豚料理はガルンガンにははずせない大事なごちそう。そのために生きた豚をつぶします。自分の家でつぶすところもありますが、たいてい町内会でお金を出し合って豚を購入し、村の人々が集まって豚をつぶしたあとは、それぞれ平等に分けられた肉を自宅に持ち帰る、こういう方法をとっているところが多いようです。
朝6時には豚肉を持って男たちが家に帰ってきます。そうしてすぐに、新鮮な、今つぶしたばかりの豚を使ってのガルンガンのご馳走料理づくりが始まります。

この、ご馳走料理づくりは、男の仕事です。ガルンガンの料理に限らず、バリでは祭礼の際の料理を担当するのは男と決まっています。だからバリの男たち、包丁さばきも慣れたものです。
料理は、豚の皮やレバーを茹でたものに、野菜と香辛料を混ぜてつくるバリの代表的な料理ラワール。バリの人々はラワールが大好物。ガルンガンのラワールは新鮮な豚を使っているので最後に真っ赤な豚の「生血」を和えます。真っ赤なラワールはガルンガンの前日しか味わえない「ナマモノ料理」朝作って出来上がったらすぐに頂きます。長く保存できるものではないので、残ったものはバナナの葉に包んで蒸し、保存しておきます。これをガルンガンの祝日の間、毎食毎に蒸しなおしていただくのです。

ラワールのほかには、サテが準備されます。サテとはインドネシアの焼き鳥のこと。甘辛いピーナッツソースをつけていただくインドネシアのサテが有名ですが、バリのサテはちょっと違います。香辛料も含めて肉を全部ミンチにしてしまい、それをつくねのように串に塗りつけて焼く、もしくは揚げます。ぴりっとした香辛料の刺激が食欲をそそる、バリ島のつくねのサテは絶品ですよ。


こうして朝から忙しいガルンガン前日。お昼過ぎには準備もすべて整い、いよいよ明日のガルンガン当日を迎えるのみとなりました。
では次回はガルンガン当日の様子をご報告いたしましょう。
めぐみ
96年より渡バリ。バリ人画家と結婚し三人の子供と旦那の家族総勢13人で生活。ホテル勤務のかたわらウブドにてバリの素材を使った日本家庭料理とバリのおいしい地酒を飲ませる小さなワルン(食堂)を経営。

コメント (3)
先月のバリ滞在がクニンガン前後だったのでご馳走のラワールとサテをたっぷりと堪能しました。
というかラワール責めにあってしまいました(^_-)-☆ バリの人達、人なつっこくて気のいい村人たちが「うちのラワール食べていきなよー」って。
こういうのをうれしい悲鳴って言うのか?ちょっとちがうな。
で お腹を休めるために、めぐみさんのお店で冷奴と大根サラダとか食べておりました。
あのメニューはこれからも続けてくださいな
ふだんはブラブラしたり勝手なことを言い合ったり、やる気があるんだかないんだか?状態の男たちが 行事の時とかは組織立って一生懸命にやりますね。不思議の国だ!
投稿者: うきうきオジサン | 2006年06月16日 13:33
日時: 2006年06月16日 13:33
ラワール…いまだ私にとっての未知の味。機会が無かった事と「豚の生血」
幼少の頃から「豚には良く火を通して」と言われ続けていた、根っから日本人の私にはどうしても最後の一歩が踏み出せません。バリの方は勿論、世界各国の方も召し上がっているようですから全く問題無いんでしょうね。うう、憧れと恐れの入り混じったこの気持ち。
いったいどんな味なんでしょう!食い意地のはった私にとってはタマラン…いつの日か…!!
投稿者: CN | 2006年06月17日 11:19
日時: 2006年06月17日 11:19
うきうきおじさん
こんにちは。そうそう、バリのオトコもやるときゃやるのよ。
ガルンガンクニンガンにバリに滞在するとご馳走攻め、ですよね。
さしづめ日本では新年のお年始まわりに回ってどこの家でもおせちを振舞われるようなもの。
我々異文化のものにとって、そんなに量食べられるものじゃないんで、これはなかなかつらいですよね。ラワールも豚肉料理も、食べ続けるにはちょっと刺激強すぎますよね。
ラワールはつくりたてが一番です。それぞれの家庭独特の味がありますから、つくりたてをほんのちょっとづつ頂くのは、ガルンガン前日の楽しみだったりします。
CNさん
こんにちは。コメントありがとうございます。
ラワールの味はね~なんとも形容できませんね。まず「食べたことのない味」。
いったい材料にどんなものを使っているのか、なにを使えばこういう味ができるのか、まず日本人にはまったく想像もつかない未知の味、です。
生血であえるラワールはよほど新鮮な材料でないとできませんので、ガルンガンクニンガンの特別料理です。普通は生血は加えずに野菜と香辛料だけを和えますね。バリ人に聞いてみたら「ラワール専門の屋台」なんていうものもありますので、普段でも味わえる料理ですよ。
未知の味との遭遇。次回はぜひ。ちなみにウブドはサンギンガンからクデワタンに抜ける通りに夕方から店をあけるおばちゃんのラワール専門の屋台があります。お持ち帰りの人たちでとってもにぎわってます。容赦ない辛さはかなりクセになります。
投稿者: めぐみ | 2006年06月17日 12:13
日時: 2006年06月17日 12:13