庶民の台所、市場の魅力をお伝えするこのウエブブログ。今日からはちょっと趣向を変えて、庶民の食処、ローカルの集まるおいしい食堂をご紹介していきたいと思います。
インドネシアはご承知の通り、世界最大のイスラム人口を抱える国ではありますが、その中にあってバリ島だけはヒンドゥー教の島。ということで、バリでは、インドネシアのほかの地域では食べられないおいしいものが実はたくさんあるのです。
ここまで言えば、バリリピーターの皆様はもうおわかりのはず。そう、本日はバビグリンをご紹介しましょう。バビとは豚、イスラムではタブーの豚肉も、バリではおいしい料理に変身です。バビグリンとは「豚の丸焼き」のこと。
バビグリンで有名なウブド王宮近くのワルン(食堂)「イブオカ」です。

今も王家の末裔が住むウブド王宮前は、ウブドのランドマーク。昼間はクタやヌサドゥアなどのビーチエリアから「ウブド一日観光」でここを訪れるお客様たちの乗ってきた車がずらっと並びます。王宮前の集会所ではお客様を待つガイドたちがおしゃべりに花を咲かし、ガイド目当てにお菓子売りやコーヒー売りのおばちゃんたちも大忙し。


そしてそこから歩いて10メートルも離れていないところに、この、バビグリンで有名なワルン「イブオカ」があります。
訪れたのは昼の1時過ぎ。本日2頭目の焼きあがった豚の解体作業のまっ最中でした。あめ色に輝く皮の部分と、肉の部分が切り分けられていきます。


バビグリンのつくりかたは、豚の喉元を切って息の根を止め、そこから血をすべて流します。そのあと豚の表面を焼いて毛をきれいにし、そのあとお腹を裂いて内臓類を取り出したあと香辛料を詰め、もう一度お腹を閉じて、今度は豚のからだに棒を突き刺し、表面にココナッツオイルを塗りながら棒をゆっくりまわして遠火で豚を焼き上げる、というもの。1頭焼き上げるのに4-5時間かかるスローフードです。こうして書いてみるとずいぶん残酷な気もしますが、本来「命あるもの」をいただくというのは、残酷な場面を抜きにしてはありえないこと。だからこそ、命に感謝して、残さずおいしくいただくというのが正解ではないでしょうか。ワルンのまわりには犬もたくさんいて、おこぼれを待っています。捨てられた骨も、この犬たちがばりばりと食べるのです。だからイブオカ近辺に棲息する犬たちは、ありあまるほどにいつも元気です。
焼きあがったバリグリンのお肉はとても柔らかく、油も思うよりしつこくありません。皮によって肉の部分が直接火に触れることなく、皮の内側で肉は「蒸し焼き状態」になります。上品に蒸しあげられたローストポーク、とでもいいましょうか。バビグリン定食ともいうべきこちらのメニューは、この豚肉に、血のソーセージ、ぱりぱりの食感が楽しい皮の部分と、内臓のかりかり揚げ、それにいんげんとココナッツフレークの合えたもの。

とにかくいつ行っても大人気のこのワルン「イブオカ」できれば午後2時前に訪れることをお勧めします。3時を過ぎたらこの2頭目の豚も売り切れ御礼も珍しいことじゃない。ウブドに来てイブオカのバビグリンを食さず帰るのは、間違いですよ、みなさま。ぜひぜひお試しくださいね。
めぐみ
96年より渡バリ。バリ人画家と結婚し三人の子供と旦那の家族総勢13人で生活。ホテル勤務のかたわらウブドにてバリの素材を使った日本家庭料理とバリのおいしい地酒を飲ませる小さなワルン(食堂)を経営。

コメント (3)
イブ・オカのバビグリン。もう、こう書いているだけで「くいて~」っていう感じwです。
日本のおしゃれな 女性向の旅行ムックなどではあまり紹介されてないと思いますが
おいしいところありますよね。 バリの穴場食堂 他にもおしえてください。
投稿者: ベゴ | 2006年07月15日 07:47
日時: 2006年07月15日 07:47
ベゴさん
うーん、時々無性に食べたくなりますよね、バリ料理の、辛くてしょっぱくて、脳天直撃の味。
あるガイドブックには「オイリーで観光客向けの味ではない」なんて書かれていましたけど、大間違い。確かにおしゃれなロケーションでもないし、ハイソな食べ物でもないですけど、やっぱりこれを食べずしてどうする!イブオカのバビグリン!です。これからもいろいろご紹介していきますので、よろしくお願いします。
投稿者: めぐみ | 2006年07月15日 15:03
日時: 2006年07月15日 15:03
はじめまして!
夏休みの自由研究にとっても役立ちました!!
もう 「食べたくてたまんないです」 状態です・・・
投稿者: 小学生 | 2007年07月31日 13:15
日時: 2007年07月31日 13:15