先日ダウンタウンのセントマークス教会の広場で行われた、ベンダー(屋台)のニューヨークナンバー1を競う大会。

ここで優勝したのはクイーンズ地区の中東料理のお店の主人。通称「チキンライス」の名で親しまれているこのB級グルメはローカルな食べもので、実は密かにニューヨークで一番人気のあるものかもしれません。私の日本人の友人たちに聞いても、誰もがかなりの確率でしょっちゅう食べていると答えること多し。

ベンダーによって微妙に違ったりもするのですが、イエローかブラウンのライスの上に鉄板でジュワッと焼いた細切れのチキンにサラダ野菜を加え、好みでホワイトソースと呼ばれるまあマヨネーズに似たものとホットソースと呼ばれる、その名のとおり赤くて辛いソースを大雑把にかけてできあがり。美味しさのツボはチキンに味つけされた中東独特の数種類のスパイス。数年前ベンダーの取材をした時にその中身を聞いたのですが「企業秘密」と教えてくれないところが多かったです。とりあえずカリーベースな味とでもいいましょうか、なんともいわずがあとをひく味なのです。
ストリートフードなんて…と少し敬遠している人にその時の取材内容をかいつまむと、彼等はストリートの使用許可はもちろんのこと、衛生許可など厳しいベンダー試験に合格したプロフェショナルたち。あの屋台はだいたい相場2000ドルくらいで取り引きされているものなのだそう。そしてほとんどの経営者たちが異国から移民してきて始めて働く、就職口だとか。安心して食べられることはもちろん、気合いがつまった味でもあるのです。
さてさてこのチキンライス、どこで食べられるかはベンダーなのではっきり決まった場所はいいづらかったりするのですが、5番街に近くニューヨーカーに「ベンダー通り」と呼ばれている場所には必ず何件か出没しています。そこで少しあやしい感じのあの中近東音楽をかけていて香ばしい匂いのする店に進んでいけば大丈夫。ランチタイムには近隣のオフィスワーカー&観光客でかなり行列しています。お値段もまた5ドル前後でボリューム満点です。
ベンダー通り
6th Aveに近い、49stから50stにかけて(こんなアバウトな表記ですがまさにそのとおりの場所なので)
真遊
文筆業。学生時代より音楽、ファッション、文学などを中心とした記事、コラム等を手掛ける。渡米後はNYのライフスタイルを詩的且つリアルな切り口で幅広いメディアに執筆している。
