ウブドのはずれプネスタナン村は、画家が多く住む村として有名です。村を走る通り沿いには絵画を並べた家が続き、一歩中に入るとおじいさんからおじさん、お兄ちゃんたちが絵筆をとって作品に向かっている姿を見ることができます。

けれど実はプネスタナン、もうひとつの「特産品」があるのです。それは「ビーズのこものたち」。このあたりではどういうわけか昔から、ビーズ細工がさかんでした。1ミリくらいの小さなビーズを針で掬い取って、下絵を施した布に刺して鮮やかな模様をつくり、それをバッグや財布、髪飾りやベルトなどにしあげたビーズこもの、これが昔からプネスタナンの女たちのお得意技だったのです。



色とりどりのビーズこもの、隙間なくビーズが差し込まれていて、それはそれは見事です。時々線がちょっと曲がっているようなものもあるのですが、それがかえって「手作り」のあたたかさをかもし出しているようです。
作業工程はじっと見ていると、こちらの方が肩が凝ってくるほど手のかかるもの。ビーズをいれた小皿に糸をつけた針をいれ、いっぺんに2センチ程度のビーズを糸に掬うと、それを下絵に沿って線上に刺していきます。それからビーズの部分を2箇所ほど、糸で固定するためにもう一度刺します。延々とその繰り返し。そうして隙間なく、ビーズを縫い付けるこの作業、熟練の女なら5センチ辺くらいのこものいれをわずか1日で完成させてしまいます。

お値段も、この作業工程を考えれば信じられないくらいの安さ。小さなバッグで日本円にして1000円ちょっと。お財布など500円くらいです。もちろんすべてお値段は交渉制なので、たくさん買えばもっと値段は下がります。
このビーズバッグ、あまりたくさんのものは入れられませんが、ちょっとしたパーティーバッグとして活躍するのではないでしょうか。色や柄をじっくり吟味すれば、意外と和装小物として使えそうなものもあります。
ウブドの街はずれ、チャンプアンの橋を渡って左に急カーブする坂を上ればそこがプネスタナンの村。お散歩がてらにギャラリー散策と、ビーズこもの探しに、ウブドから歩いて来るにはちょうどいい距離の村です。
めぐみ
96年より渡バリ。バリ人画家と結婚し三人の子供と旦那の家族総勢13人で生活。ホテル勤務のかたわらウブドにてバリの素材を使った日本家庭料理とバリのおいしい地酒を飲ませる小さなワルン(食堂)を経営。
