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南半球に位置するバリ島は、日本とは季節が逆。今は太陽がぎらぎらと照りつけて暑い季節です。
がしかし同時にこの時期は雨季。昼過ぎから、にわにかきくもった空からは、やがて大粒の雨が一度に落ちてきて、ほてった空気を一気に冷ますスコールが街中を洪水にしていきます。そういうわけでスコールが去ったあとは、思いのほか爽やかな空気。暑さに夜寝苦しいほどのこともなく、意外に過ごしやすい、雨季のバリ島です。
観光客には、いまひとつ人気のない雨季。確かに、アクティビティに参加するにせよ、島内観光するにせよ、雨は鬱陶しいもの。マイナス要素となってしまうことは否めません。でもね、雨季にいらした方しか体験できない、それはそれは素晴らしい要素も、実はたくさんあるのです。
まずは雨季、花々がいっせいに花開き、バリ島はむせかえるほどの芳しい花の香りで満ち溢れます。

それからもうひとつ、雨季といえば、トロピカルフルーツの季節。もう「今食べなくて、いつ食べるの!?」っていうくらい、おいしいおいしい果物が市場やスーパーマーケットで熟れた匂いを放っています。これははずせない!
まずはマンゴー。
日本でもすっかりおなじみのマンゴーです。いやあしかし、マンゴーっていうのは、偉い。本当にスグレモノの果物です。どうしてか、って?
マンゴーの実は、いつ食べてもおいしいのです。

マンゴーは木に実がなって熟すまでに時間がかかります。ところが、この熟していない緑色の、まだ硬く、酸っぱいマンゴ。これを薄くスライスしてお砂糖をつけて頂くのも、実はなかなかのもの。爽やかで、酸っぱい青林檎のような味わいなのです。

バリの人たちはこの酸っぱいまだ若いマンゴーにしょっぱくて酸っぱくて辛いソースをつけた「ルジャック」というお菓子が大好きです。ルジャック売りは街のあちこちで見かけます。マンゴーだけじゃなくて、パイナップルやメロンなどの、熟していない若い実や、きゅうりなどの甘みのない野菜をスライスして、摩訶不思議な味のソースであえていただくおやつです。

さて、ほどよく熟したマンゴーは、言ってみれば黄桃のような味わい。芳醇な甘さの中に、爽やかな酸味があって、限りなく贅沢な気分にさせてくれる果物ですね。
で、ちょっと熟しすぎてしまったマンゴーはどうかというと、これが「缶詰の黄桃」のようなねっとりした甘さ。
ね、こういうふうに、マンゴーというのは、いついただいてもそれなりに、おいしさを味わえるほんとに素晴らしい果物。そんなマンゴーが木になる季節。あなたも食べにいらっしゃいませんか?
めぐみ
96年より渡バリ。バリ人画家と結婚し三人の子供と旦那の家族総勢13人で生活。ホテル勤務のかたわらウブドにてバリの素材を使った日本家庭料理とバリのおいしい地酒を飲ませる小さなワルン(食堂)を経営。
