北京 夏の風物詩、花露水。

%E2%97%8F%E5%A3%B2%E3%82%8A%E5%A0%B4.jpg連日気温が30度を超え、すっかり真夏の北京。夏になると、スーパーや商店の店先には、夏の風物詩である“ある物”が、ずらりと並びます。

そのある物とは・・・。高さ20cmほどの華奢な瓶に入った、緑色の透明な液体「花露水」


%E2%97%8F%E8%8A%B1%E9%9C%B2%E6%B0%B4.jpgかき氷のシロップみたいに、とろりと甘そうで、光を受けてキラキラと輝いている液体は、いわば、中国風・漢方入りオーデコロン。皮膚に付けることで、火照った体をクールダウンさせると同時に、蚊避けや、痒み止め効果もあるという優れものです。


 レトロなラベルデザインと、謎めいた液体に、思わず心惹かれてしまう花露水。その歴史は古いそうですが、正確な年代や開発者は不明。一説によると、約100年前に上海で薬局を経営していた男性が、緑色のガラス瓶に、たまたま香りの良い漢方水を入れたのが始まりだとか。それが当時の女性に受けたことから、多くの花露水が作られるようになったと言われています。
花露水の主成分はアルコール。そこに、竜脳(樟脳に似た芳香の成分)、薄荷、真珠、黄柏(樹皮からとった生薬)といった、貴重な漢方成分が配合されているそうです(ラベルに成分表示がされていないので、正確なことは分かりません)。香りは結構強烈で、“オーデコロン”といった響きがぴったり。子どものころ嗅いだ、オモチャの香水のような、おばあちゃんが使っていた化粧品のような、そんな香りです。

ちなみに花露水は、「蚊避け」と謳ったものや、マムシの胆のう成分配合のものなど、異なるメーカーから、様々な種類のものが発売されています。特に北京人が、昔から好んで使っているのは「六神」というブランドの花露水。蚊避けになるので、夏場は香水代わりにつける人が多く、電車やバス、百貨店などで、どこからともなく、六神の独特な香りが漂ってくることがあります。花露水は、ほかにもお風呂に垂らして入浴すると、さっぱりして気持ちよい、とか、洗濯するときに数滴垂らすと、洗い上がりが良い香り、などと言われていて、様々な使用法で楽しまれています。

 ただ、この花露水、時代の流れには逆らえないのか、最近はプラスチックのボトルに入ったスプレー式を発売。「レトロな瓶入り花露水は、徐々に売り場から姿を消しつつあります…。「ボトルが欲しい」という人は、どうか早めにスーパーや薬局へ。


みわあや
フリーの編集・ライターを経て、2005年10月、結婚を機に中国・北京へ。北京のカワイイものを探し訪ねる趣味が高じて、中国の生活道具や雑貨を紹介するサイトpekiso.(www.pekiso.com)をオープン。


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