インドネシアを代表する料理といえば、誰もが思い浮かべる「ナシゴレン」。バリに初めて来た人10人中9人が、たぶん最初に食べるであろうバリの料理、「ナシゴレン」。
「ナシゴレンのおいしいレストランを教えてください」よくこういう質問を受けるのですが、これは実はとても答えるのが難しい質問。だいたいナシゴレンという料理、こちらでは、残って冷たくなったご飯を炒めて味付けして食べやすくしたもの。レストランでいただくような料理じゃなくて、いわば家庭でほとんど毎日のように食べているもの。正直いって、とても「料理」と呼べるようなものではないのです。そして、レストランでいただくナシゴレンというのは、実はナシゴレンとは名ばかりの、まったく別の料理と言っていい。お肉のから揚げや焼き鳥がトッピングされていたり、玉子焼きや海老せんべい、色とりどりの野菜できれいに飾られたレストランのナシゴレン、これは「インドネシアのナシゴレン」というよりは、「それぞれのレストランの創作料理」です。屋台で食べる、赤いソースで色付けされたほとんど具の入っていないようなナシゴレンとは、まったく別のもの。もちろん、家庭で食べるナシゴレンとも違います。このように、ナシゴレンと一言で言っても種類いろいろ。もちろんお味だって、中国系のナシゴレンはわたしたちにもなじみのあるチャーハンの味がするし、タイ系のちょっと甘めのものから、唐辛子を効かせたものまで、バリには本当にたくさんのナシゴレンがあります。
そんな中、ナシゴレンのおいしいお店ができた、と聞いて行ってみました。その名も「ワルンナシゴレン」。メニューにはナシゴレンだけじゃなくて、タイ料理やインド料理も並んでいます。それもそのはず、ここは実はウブドではちょっと有名だった「ガジャビル」という高級インド料理店のスタッフたちがつくったお店。「ガジャビル」がクローズしてしまったため、そこに勤めていたスタッフたちが集まって、この「ワルンナシゴレン」をスタートさせたのだそうです。高級インド料理店だった「ガジャビル」のお味がリーズナブルに食べられる、これは見逃せないお店。


注文したのは「ナシゴレンスペシャル」(左)と、ウブド在住者の間で「おいしい」と評判の「ナシゴレンシーフード」(右)。大きな海老がしっかりその存在を主張して、ごろごろ入っているお肉やお野菜などの具の数々。とてもぜいたくなナシゴレンです。


ちょっとピリッとした「ナシゴレンスペシャル」。ほんのり甘みのある「ナシゴレンシーフード」。どちらもお米はパラリと炒め上げられていて、これぞ、ナシゴレン。自然の椰子の実ジュースや本日のスペシャルデザートにもご注目。タピオカのデザートもとってもおいしいと評判です。

お店はウブド大通りからハヌマン通りに入って、デウィシタ通りにつきあたるちょっと手前。テーブルよっつの小さな店ながら、ストリートウォッチングできるロケーションは買い物の途中の一休みに最適。リーズナブルなお値段で、ランチにぴったりのお店です。


めぐみ
96年より渡バリ。バリ人画家と結婚し三人の子供と旦那の家族総勢13人で生活。ホテル勤務のかたわらウブドにてバリの素材を使った日本家庭料理とバリのおいしい地酒を飲ませる小さなワルン(食堂)を経営。
