“VdT I.G.T.”という格付け


カステッロ・デル・トレッビオの人びと
(左からオーナーのステファノさん、アンナさん、筆者、農園の見回り役のマリオさん、カルミネさん)



 前回のワインの話では、イタリアのワイン法、D.O.C.D.O.C.G.について書きましたが、このワインはROSSO DELLA CONGIURA IGT TOSCANOI.G.T.(Indicazione Geografica Tipica)、訳せば”典型的地理的表示”のカテゴリーに入ります。キャンティなどはサンジョヴェーゼを主体にカナイオーロとかトレッビアーノなどが15%まで混合してよいとされていますが、それまではサンジョヴェーゼ100%で作るというのはあまりなかったので、カテゴリーに入らないものはVdT,つまりヴィノ・ダ・ターヴォラ(テーブル・ワイン)として玉石混合の範疇に入れられていました。そのうちに、テーブル・ワインでありながら品質がすこぶる良いものが多数現れるようになり、また、各地を代表する葡萄を主に作ることが増してきたので、VdT I.G.Tをいう格付けを1992年から設けたわけです。基本的にはその土地の代表的な葡萄を85%以上使用するという条件があります。しかし、これもまた例外の方が多いようで、同じくこのワイナリーが作っているPAZZESCOというワインはサンジョヴェーゼが60%、メルロが30%、シラーが10%という組み合わせで、I.G.T.の格付けになっています。

 このROSSO DELLA CONGIURA はサンジョヴェーゼを100%使用しています。また1本の葡萄の木に3~4房しか実を作らず、ひと房づつの密度を高め、収穫も10月の中旬以降と出来る限り熟成させてから醸造します。そしてやく18日間ゆっくりと発酵させてから、バリックという容量225リットルのオークの新樽と15ヘクトリットルの大樽で熟成させます。一時期はこのバリックを使うことが流行になり、葡萄よりも樽の木の香りが勝っているものが多く出回りましたが、最近はそのような行き過ぎにブレーキがかかり、葡萄本来の個性と力を引き出すために使われます。そのためには葡萄も樽の木に負けない強さに仕上げなくてはなりません。もちろん、この樽も安いものではないので、これを使えばその分ワインの値段も高くなるわけです、225Lを750mlのボトルにすれば何本のワインが生産できて、樽の価格は1本のワインにつきいくら加算されるか計算してみるといいでしょう。樽は概ね8万から12万円くらいだそうです。まあ、ワイン1本の値段にはこうした樽の価格やガラスのボトル代、コルク(最近はシリコンなど増えてきましたが)やラベル代などが含まれてきます。コルクはワインにとってはとても大事なものですが、それはまた改めてお話しします。

カステッロ・デル・トレッビオの城の地下にあるワイン蔵

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コメント (2)

えりか・さぶぅ:

写真に写っている「カルミネ」さんは市ヶ谷などにレストランのあるあのカルミネさんですか?
家が近くなので何度か行ったことがあります。
確か、合気道が趣味とか・・・
私も同じくです。
ヴェネツィアの写真、素敵ですね。
イタリアは2回行ったのですが、なぜかヴェネツィアはコースに入らなくて・・・
一度は行きたいと思っているのですが篠さんの写真を見たらまたさらに行きたくなってしまいました。
ゴンドラ、乗ってみたいなぁ・・・

クレヨンしのちゃん:

えりかさん、昔々「ゴンドラの唄」といのがありました。日本の曲ですが。
命短し、恋せよ乙女、という歌詞だったと思います。志村喬という俳優が「生きる」という
名画の中でブランコに揺られながら唄っていたシーンが記憶にあるのですが、
どなたかご存知の方はいらっしゃいますか?最近、どうもまたアルチュールハイマーが進んで
記憶がさだかでないので・・・

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篠 利幸

1977年初渡欧、画家としてしばらく活動後、イタリアの写真を撮り始める。書籍、雑誌等で写真と文筆の両面で活動、「田園のイタリアへ!アグリトゥリズモの旅」(NTT出版)、「トスカーナの青い空」(東京書籍)など著書多数。 新ブログスタートしました→http://blogs.yahoo.co.jp/fotombra

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