イタリアの犬たち

 みなさん、新年明けましておめでとうございます。イタリアではBuon Anno!と挨拶します。2006年、日本の干支はですね。そこで今日は干支にちなんでイタリアのワンちゃんたちの写真でお話します。イタリア人はけっこうな犬好き。日本ではマンションとかではペットを飼うのは禁止というのが少なくありませんが、イタリアでは友人の家へ行ったりすると犬がいたり、エレベータでシェパードなど大型犬を連れた人と一緒になることもしばしば。

 でも、しつけはしっかりされていて、シェパードなどいっけん大きくて恐そうなのに案外とおとなしい場合が多いですね。まあ、知り合いのワイナリーにはなんど行っても僕を覚えていなかったり、誰にでも吠えたり、ときには噛んだりするシェパードがいますが、それはちょっとお馬鹿なのでしょう。飼い主の奥さんだけにしか懐いていない様で、いつもキッチンで一緒にいます。いつだったか、そのお母さんが女子サッカーチームのゴールキーパーで試合にでる夜があって、僕が息子達に夕飯を作ってやることになり、そのお母さんのエプロンをしていたら、いつもは僕に寄り付きもしないのが、見るなり嬉しそうな顔をして寄って来たのです。最初はエプロンの匂いでお母さんと思ったのでしょうが、僕が振り向いたらびっくり、そしてなんか間違えた自分が照れくさそうに、そして寂しそうにうなだれて離れていきました。やっぱりアホな犬でした。

 イタリアでは犬を可愛がるけど、犬、イタリア語ではCANE(カーネ)といいますが、辞書を引いてもいい言葉には使われていませんね。よく使うのが、Porco Cane!こんちくしょう!って感じです。諺では「犬を愛さない者は人も愛さない」というのもあります。まあ、それほど犬は人に身近な動物ですね。番犬、牧用犬、盲導犬など人を助けますし、猫には出来ないことをやってくれますからね。他には「女房と鉄砲と犬は人に貸すものではない」という諺もあるようですが、さてどういう意味でしょう。犬は室内で飼われていると自分が人間だと思っているように見えますね。可愛がれば人間ほど裏切らないでしょう。子供の頃、家の事情で犬は飼えなかったので、近所の犬を借りて散歩しました。飼い主の人も僕が散歩させてくれるのを喜んでくれましたから、その犬は僕を飼い主同然と思って懐いてくれましたね。イタリアではよく窓やベランダから顔を出している犬を見かけますが、この写真のように花が飾られたりして絵になるシーンが多いので、写真も楽しいです。「窓辺の犬」シリーズだけでも写真集が作れるくらいです。

犬は飼い主に似ると言われますが、この写真を見るとそう思えますね。街中のスナップでこのようなシーンはよく見かけます。50mm~100mm程度の中望遠のレンズの自然な遠近感で撮るのがいいでしょう。飼い主よりも犬に気づかれないように、素早く、さりげなく撮りましょう。

動きの速い犬を撮影するときには、しばらくその動きを見て、行動のパターンやタイミングを把握してから撮りましょう。フィルムはISO400程度の高感度を使用するとか、絞りをF2.8から4程度でできるだけ早いシャッター速度で撮れるように準備します。露出は真っ白な犬をアップで撮るときにはプラス補正、真っ黒な犬ならマイナス補正です。ただし、アップで撮る場合ならです。背景が暗い場合も若干のマイナス補正、明るい場合はプラス補正です。補正度合いはカメラによって違いますから、事前に試して下さい。


これは僕が一番気に入っているイタリアの犬の写真です。リグリア州のサンタ・マルゲリータ・リグレという町の駅で撮影したものですが、犬と人間の温かな交流、ちょっと居眠りをしている男性に寄り添う犬にちょっと哀愁も感じます。この人はどんな人生を旅をしてきたのでしょうか。そんなことを思いつつ撮りました。

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コメント (10)

kinuko:

最近、なぜかこのページが開かなかったのですが、ようやく読めました!
改めまして、あけましておめでとうございます!
ワンちゃんの写真楽しみにしてたんです!

イタリアにいると、まわりに影響されてか、犬猫好きになってきて、友達の家の犬猫は全て“Amore”と呼んでしまうようになってしまいました!

ワンニャンしのちゃん:

僕は子供の頃から昆虫とか動物が好きでしたね。今でも動物の番組とか、昨日も熱帯の昆虫の番組とかやっていて、忙しいのにやっぱり見ちゃった。小学校では「虫博士」という称号まで先生から頂いていましたよ。ファーブル昆虫記とドリトル先生が愛読書で。親友に「植物博士」がいて、
彼とはまだ親交があります。公務員だけど、趣味のジャムや燻製がそこいらのプロ以上。夢中になんて何かをやれることほど幸せはないのでしょうね。犬を見ていると遊びも、吠えるときもなにもかも夢中になってるね。猫は反面、しらけているような態度をとるね。まあ、それがまた猫の魅力だけどね。世界の中心でAmoreと叫びましょう!

tera:

 犬も猫も大好きです。イタリアでは、プロシュート工場の犬や泊まったペンションの猫と遊んできましたが、犬や猫とはイタリア語がわからなくてもまったく大丈夫でした。
 私は「人間のマッサージよりも、犬と猫のマッサージが得意」と言われていますが、動物をマッサージすることで自分がほぐれていく感じが好きです。
 篠さんと同じように動物の番組が大好きで、見られない時はビデオに録画して、時間があると何度でも見ています。でも、名前等はすぐに忘れちゃうので「博士」になれません。
 よく見ると虫のかたちは、どんな車よりもかっこいいと思います。生きるためのすべての機能が備わっているのですから、虫たちみんなにグッドデザイン賞をあげないといけないですね。

キリギリスしのちゃん:

teraさん、そういえば、イタリアのプロダクト・デザイナー、ルイジ・コラーニは昆虫の形からヒントを得て車やカメラ、ペンなどをデザインしていますね。子供のころ大きなトンボやカブトムシに乗って空を飛べたらどんなに楽しいだろうかと夢を描いたことがあります。昆虫の擬態とかもびっくり仰天するものが多いですね。やっぱり自然は一番素晴らしいです。

sop&ten:

初めまして。最近犬を飼い始め《ゴールデンレトリバー》犬に関する本やブログを読み探すうちに篠さんの写真のブログに出会いとても感激。早々にお気に入りページに登録しました。声楽家夫婦なのでイタリアは数回行きました。サンタマルゲリータの名前にわっ!以前に短期のセミナーでひと月おりました。素朴で優しく、海の際に街並みがあって好きなところです。トレニーノに乗って大騒ぎしたり・・・駅からチンクエテッリやジェノヴァへ、船でポルトフィーノにも行きました。昨年クリスマスに4都市巡りの際は犬を迎えることになっていたので犬ばっかりに目が行きましたが、イタリアの犬は篠さんの写真のように飼い主と犬が似ているな?と感じました。ヴェニスの駅にはバーニーズをつれたカッコいい男性が。これからももう少しイタリア語をマスターしてできれば何ヶ月かじっくりと住んでみたいのですが当分は無理そうですので、篠さんの写真とお話を楽しませていただきたいと思います。

ワンワンしのちゃん:

お名前の文字が読み取れませんが、コメントを頂きありがとうございます。
「戌年」の2006年も余すところ2ヶ月ですね。サンタ・マルゲリータ・リグレ、想い出がいっぱいある避暑地です。ポルトフィーノやカモッリ、そしてチンクエテッレなど、80年代の終わりから90年代の初めは毎年のように行っていましたが、取材のテーマが田園のアグリトゥリズモが主になって海辺から少し離れていました。しかし、来年はリグリアとかマルケとか北イタリアの海辺の町の人気が高まると思います。ジェノヴァには世界遺産に入った地区も生まれましたし。今、夕食にちょうどジェノヴェーゼソースでパスタを食べたばかり。ご縁がありますね。これからもどうぞよろしくお願いします。

sop&ten改めチェロママ:

篠さん、早々にお返事を頂きありがとうございます。soprano e tenorというへんてこりんな名を改めます。犬のチェロにちなみ改名します。お写真とコメント素敵です!沢山あってこれから毎回楽しみに見せていただきます。懐かしい場所の写真や風景に思いはイタリアに飛ぶばかりです。近代詩人ダヌンツィオが登場したり、羊が溢れるphotoなど一枚一枚に感動です。ジェノヴェーゼのパスタ我が家もよく作りますがやっぱり本場でないと・・・羨ましいです。こちらこそ宜しくお願いいたします♪

旅人しのちゃん:

チェロママ様、愛犬がいるとなかなか長期の旅行には出にくくなりますね。イタリアのミラノなど大都市の公園には犬専用の遊び場があったりしてペットの住環境はなかなか良いですが、日本では服を着せたりしても、のびのびと駆け回る広場は少なくて可哀想ですね。時々、鎌倉の海とかに出かけると波と戯れるレッドリバーとか見かけて写真の被写体にとってもいいです。
チェロママご夫妻は声楽家とのことですが、ぜひコンサートなどご案内下さい。
拙著「田園のイタリアへ!」(NTT出版)に連絡先を載せています。

チェロママ:

今日はワインと食のお話と写真を少し読ませて頂きました。暖かさや空気、匂い、イタリア語のざわめきが聞こえてくるお写真で、気分はすっかりイタリアの旅!コルクの原料や作り方を初めて知りました。貴重なんですね。捨てるのはもったいないですね。我が家は埼玉の雑木林、お茶畑の沢山ある田舎です。仕事場へは遠くて疲れますが、犬の散歩にはうってつけの環境です。川あり、広い公園あり、時間帯を選べば、突っ走らせることもできそうです。あと1週間ほどで外出許可がでます。イタリアのワンちゃんも予防接種の規則は厳しいのですか?コンサートのお知らせお手紙させて頂きます。ジョイント・リサイタルは2年ごとにイタリア物だけで行っています"^_^"これから篠さんの本を愛読書にさせて頂きます!

わんこ:

かわいいね~

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篠 利幸

1977年初渡欧、画家としてしばらく活動後、イタリアの写真を撮り始める。書籍、雑誌等で写真と文筆の両面で活動、「田園のイタリアへ!アグリトゥリズモの旅」(NTT出版)、「トスカーナの青い空」(東京書籍)など著書多数。 新ブログスタートしました→http://blogs.yahoo.co.jp/fotombra

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