カステッロ・ディ・ルッツァーノ

 
 ミラノから車で1時間ほど東南へ走るとルッツァーノという小さな城があります。鉄道ならピアチェンツァへまず向かい、そこからヴォゲラ方面へ乗り換えて鈍行なら4つ目の駅、カステル・サン・ジョヴァンニで降ります。しかし、この田舎町にタクシーはないので、事前にワイナリーに訪問の予約をして迎えに来てもらうしかありません。やはり、ミラノからレンタカー利用が一番良いのですが、帰りは酔払い運転になること必至ですから、これもやっぱりお薦めできないかな。でも、ここには素敵なアグリトゥリズモがあるので、1泊して翌日出発すればいいでしょう。アグリトゥリズモについてはまた改めて紹介します。
 さて、カステッロ・ディ・ルッツァーノですが、城というよりは館というほどの規模で、ここはロンバルディア州とエミリア・ロマーニャ州の丁度州境の地点で、かつては関所のようなものがありました。そこを守っていたのがこのルッツァーノ城でした。古くからこの地方の名門貴族の家系であるフガッツァ家の所有になっていて、そこの当主のふたりの姉妹がワイナリーを運営しています。醸造担当は姉のマリア・ジュリアさん、販売と管理は妹のジョヴァネッラさんです。葡萄畑に立っているのが妹のジョヴァネッラさんですが、お姉さんにあったことはありません。表の顔はいつもジョヴァネッラさんの担当のようです。


カステッロ・ディ・ルッツァーノではオルトレポ・パヴェーゼとエミリア・ロマーニャのコッリ・ピアチェンティーニのふたつのD.O.C.認定を受けた葡萄畑を持っていて、この地方特産の黒葡萄のボナルダやバルベーラ、カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー種を、白葡萄ではマルヴァジア、シャルドネなどで、ことにマルヴァジアの微発泡はこれからの季節にはぜひとも飲みたいと思うのですが、残念ながら日本に入っているのはボナルダとメルローの2種だけです。ここの葡萄畑がある土地は古生代からの地層の上に、現在もなおローマ時代の遺跡が発掘されます。ワイナリーの地下には博物館のように発掘された壷などが展示されています。


カンティーナ(酒蔵)のバリック(オークの225L容量の樽)に囲まれたジョヴァネッラさん。


勢揃いしたカステッロ・ディ・ルッツァーノのワインはいずれも秀逸。現在、日本に入っているのはこのうちの左から6番目と8番目の2本だけ。その他はぜひ、現地へ行って味わってみて下さい。


3月にワインが大好きな仲間たちとピエモンテからヴェネツィアまでワイナリー巡りのツアーをしました。その時にカステッロ・ディ・ルッツァーノを訪れ、最近ここで働き始めたエノロゴ(醸造家)のステファノさんの解説で数々のワインのテイスティングをしました。ぜひ、皆さんも訪れてみてください。 CASTELLO DI LUZZANO: www.castelloluzzano.it

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篠 利幸

1977年初渡欧、画家としてしばらく活動後、イタリアの写真を撮り始める。書籍、雑誌等で写真と文筆の両面で活動、「田園のイタリアへ!アグリトゥリズモの旅」(NTT出版)、「トスカーナの青い空」(東京書籍)など著書多数。 新ブログスタートしました→http://blogs.yahoo.co.jp/fotombra

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