ピサ観光その2・斜塔に登った!

 30年ぶりにピサの斜塔に登りました。ピサには過去3度訪れ、2度目は95年でしたが、その時にはすでに傾斜が進み倒壊の危険があるというので補強の大工事が始まっていました。日本の建設会社も含め世界中から5,6社が協力した大プロジェクトで、その時の斜塔の下部には大きな鉛の板が傾斜方向とは反対の壁面に撒きつけられ、かつ数本のワイヤーで引っ張られていました。1173年にこの鐘楼の建設は始まりましたが、まもなく土台の傾きが始まり工事は中止されました。地中海から12Km程度しか離れていないこの土地はもともと砂岩質で地盤が軟弱なのです。それからおよそ百年後の1275年にジョヴァンニ・ディ・シモーネによって建設工事が再開されましたが、傾いている側の列柱や壁面を高くして近郊を保つように進められました。1350年、塔はトンマーゾ・ピサーノによって完成され、ようやく鐘楼として鐘の音をピサの町に響かせることが出来たのです。

 塔は8階建てで一番上が鐘楼になっていて高さは54.5mです。30年前、僕が登った時には塔の外側の螺旋回廊を歩くことができたのですが、今は内部の螺旋階段のみ使用できます。いつも住んでいるのが48mの高さなので斜塔の天辺に上ってもさほど高くは感じないかと思ったのですが、見渡す周囲が平野で視界を遮るものがないので、空を飛ぶような心地よさです。もっとも高所恐怖症の方は上らない方が無難ですね。

 見下ろすと南側に大聖堂と洗礼堂、大聖堂の右手には聖地エルサレムの土を運んで造られたというカンポ・サント墓地などが見えます。ちなみに、このカンポ・サント墓地は第二次世界大戦の時に、アメリカ軍の”誤爆”によって壊滅的に破壊されたものを蘇らせました。アメリカは昔から同じ事を繰り返していたのですね。北側に回るとピサの町が広がりその遠方にフィレンツェが位置するわけです。

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コメント (2)

Kan:

実際に行ったことがないので、傾き具合は写真で見るしか解らないのですが、
塔に登っている時も、傾いた感じはするものなのでしょうか?

旅人しのちゃん:

Kanさん、コメントありがとうございます。天辺まで上ってしまうと水平に補正されているせいか、あまり傾きは感じません。しかし、途中の階段では半径ごとに傾きを強く感じ、下りの階段では前のめりになるところがあって、ちょっと足元が不安になりますね。それもまた楽しいのですが。

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篠 利幸

1977年初渡欧、画家としてしばらく活動後、イタリアの写真を撮り始める。書籍、雑誌等で写真と文筆の両面で活動、「田園のイタリアへ!アグリトゥリズモの旅」(NTT出版)、「トスカーナの青い空」(東京書籍)など著書多数。 新ブログスタートしました→http://blogs.yahoo.co.jp/fotombra

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