
黄昏時、夕陽に染まるナヴィリオ運河を行く遊覧船。船尾にはダ・ヴィンチの肖像が描かれています。
いつもブログをご愛読頂いている皆様、新年明けましておめでとうございます。
イタリアではクリスマスから1月6日のエピファニア(Epifania)と呼ばれる祝日までが冬のバカンス期間ですね。エピファニアはベファーナ(Befana)とも呼ばれますが、東方よりイエス・キリストの誕生を祝うために3人の博士がやってきて贈り物をした日にあたります。

(左)ナヴィリオには石の橋、鉄の橋が掛かり、そこから運河を眺めるのもよし、水面に影を落とし、運河の風情をより醸し出しています。 (右)橋の欄干の上で本を広げているカップル。橋はゆったりとした時間を過ごせる憩いの場でもあるのですね。
イタリアではクリスマスに贈られたプレゼントをこの日に開けるという伝統がありますが、最近はどうでしょうか、子供達などは待ちきれなくて、もらったその日に開けてしまうようです。ベファーナはもともと北イタリアの土着信仰から生まれた魔女で、やはりサンタクロースのようにエピファニアの前日に子供たちにプレゼントを届ける役目をします。日ごろの行いが良くない子には炭が届けられるとも言われます。

ナヴィリオ運河の脇には戦後もしばらく使われていた”洗濯場”も残されています。

最近はお洒落なレストランやワイン・バーが増えて、人気が高まっています。

(右)夜の営業時間まで外のベンチで一休み?お腹がものすごく立派なおじさんは店の主人かシェフみたいです。 (左)ナヴィリオ界隈は芸術家が多く住んだり、ギャラリーやアンティークショップが点在します。毎月、最後の日曜日には骨董市も開かれます。
そのエピファニアが過ぎるとイタリアも本格的に動き出します。僕のところもにわかにイタリアからのメールが増えたりして、バカンスで海外旅行やスキーから戻った友人たちの便りや、今年も4月にヴェローナで開催されるワイン博、ヴィニタリー(VinItaly)の案内などが毎日のようにやりとりがあります。ミラノの近郊の町、ライナーテに住む友人、グラツィアーノからは年明け早々に電話もあって、ミラノの空は灰色で毎日寒いと言っていました。

(右)カフェやワイン・バーなどは6時頃から店を開けますが、1,2時間はハッピーアワーなるところが多く、開店早々、けっこうお客さんが来ています。 (左)ルカとアンドレアというまだ若い男性が共同経営しているカフェ・バール、ナヴィリオに行くと必ず寄る店です。
僕はこのところ下北沢や恵比寿界隈のワイン・バーをハシゴしたりしていましたから、ミラノの友人の声を聞いたら途端にナヴィリオ運河のワイン・バーを思い出したりして、早くイタリアに行きたいと思いが募り始めています。
レオナルド・ダ・ヴィンチが設計したと言われているナヴィリオ運河は2年ほど前に水を全て抜き取って、だいぶ時間を掛けて水底の清掃と護岸工事が行われ、去年の秋に行ったらようやくその工事も終わり再び水が引かれていました。
また、初めてこの運河を往来する観光遊覧船を見ました。これはナヴィガミラノ(www.navigamilano.it)というサイトで案内されていますが、55分間の遊覧で15ユーロだそうです。
僕は人生の半分は運しだいと思っていますが、レオナルド・ダ・ヴィンチは手記の中で「幸運を掴むのなら前髪を掴みなさい。なぜならその後ろは禿げているから」というのがあります。天才ダ・ヴィンチもまた人生は、運河、いや運が良ければより楽しく生きられると思っていたのでしょう。彼の手記にはいろいろと“はげみ”になることが書かれていますから、新年の始めにちょっと読んでみるのはいかがでしょう。

(右)ナヴィリオで飲むときミラノの写真雑誌、Il Fotografoの編集長のサンドロがいつもの相棒です。 (左)夜も深けると、運河沿いには熱々のカップルが目立ちます。もっとも、これはまだ暖かい昨年の9月に撮ったものですが。
手記にはまた、「酒は日に何度も、少しずつ」とも書かれています。暮の忘年会から、お正月、新年会、そして新刊書「イタリア好き」の出版記念パーティと飲む機会が連続していますが、ダ・ヴィンチの言葉は勇気を与えてくれますね。では皆さん、今年もどうぞよろしくお願いします。乾杯!

