
イタリア貿易振興会主催の記者会見
今年も幕張メッセで開催されたFoodex Japan 2008を取材してきました。国際食品・飲料博覧会、世界各国から生産者が集まり日本市場への売り込みに燃える一大イ
ベントですが、さすがに全てを4日間の日程では回りきれないし、全てを取り扱う企業もないでしょうから、おのずと自分の専門地域のブースを訪問します。
もちろん、僕はイタリアが専門ですから海外出展館にあるイタリアのブースと国内パビリオンにもイタリア製品を輸入している企業がありますので、それらを取材しました。
それでも、この大量の食品、飲料の情報ですから、おそらく始めてきた方にはどれが良いのか、どこから手をつけてよいのか分からないでしょう。僕は1990年からヴェローナのVinItalyに通ったり、ア
グリトゥリズモの本を書くためにイタリアはシチリアからサルデーニャ、半島の爪先からアルプスの山中まで歩いてきて培われた経験がありますから、美味しいもの、優れたワイン生産者にはある種の勘が働きます。それで、これまでにも様々な優秀なワイン生産者や農産物生産者に出会って来ましたが、それでも毎年、新たな発見と出会いの連続です。


(左)ICI会長、ウンベルト・ヴァッターニ大使 (右)毎年同じ場所を確保するICEブース
今回はイタリア貿易振興会の記者会見からスタートしました。ローマ本部会長のウンベルト・ヴァッターニ大使のお話しの中で、今年は「スプンティーノ(SPUNTINO)しよう!」というキャッチフレーズとともに、昼食や夕食のフルコースだけではなくて、もっと気軽に、おやつ感覚でイタリアの生ハムやチーズ、タラッリ(プーリアやカンパニアでよく食べる指で輪を作ったような形の塩味クラッカー)やちょっと手を加えて簡単に調理したパスタや野菜サラダなどのイタリア食材とスプマンテや軽口のワインで楽しむことを言うそうです。恵比寿のエスプレッソ&ワイン・バー”daGino"(www.ginogino.jp)では「アペリティーヴォしよう!」というキャッチフレーズで既に同じようなサービスを展開していますが、今年はこれが新しいイタリアの食文化として大きく展開されるようです。イタリアのエスプレッソが美味しく飲める本格的なバールも増えてきましたし、今年もますますイタリアは元気に楽しめますね。


(左)国内パビリオンにブースを出したGino。お向かいはインドのカレー屋さん (右)Ginoのワインとコーヒー、これが僕のおいしい毎日
フーデックスの会場で、突然、背の高いイタリア人に声をかけられました。手に持ったワインリストにはToshi Shinoと書いてあります。出会ったのは国内パビリオンに出展しているGinoのブースの前。自己紹介されてびっくり。昨年、マルケのロッソ・コーネロを飲んだらなかなか美味しかったので生産者にメールをしたら、「Mr.Shino,私はあなたを知っています。あなたの写真は素晴らしい。あなたのヴェネツィアの展覧会とそのサイトを見てすっかり気に入り、いつかお会いしたいと思ってます」とメールを頂いたのです。その方はマルケで何代も続くレオパルディ伯爵でした。彼も僕と同じ、コンタックスのカメラで写真を趣味にしているとか。もう、10年近く前ですが、ファエンツァでここのワインを飲んだことがあって、その印象もよかったのです。ただし、今回、メインに味わったワインはかなり現代的な作りになっていて、ちょっと僕好みというものではなかったのが残念です。聞いてみると、リッカルド・コッタレッラという知る人ぞ知る、著名な醸造家の指導で作られたそうです。フレンチ・オークのバリックを使い、濃厚な赤というより、黒に近いようなワインを造るのです。決して、まずいワインとはいいません。アメリカ人やドイツ人は
このような人の手が強く入り込んだワインを好むようですが、日本人の繊細な味覚にはもっと自然な味わいのほうが飽きないでしょうね。レオパルディ伯爵とはしばらくは写真の趣味だけのお付き合いが良さそうです。


(左)僕好みのワインを揃えているグランサムのブース (右)Enzo Meccelaのセミナーで解説をするカリスマ・ソムリエの内藤さん


(左)ワイン・セミナーではヴィンテージの違うワインを試飲して勉強 (右)ロッソ・コーネロで知られるEnzo Meccelaの幻の1984のワイン
同じく、マルケの生産者で日本には何度も来ているエンツォ・メッチェラ(EnzoMeccela)さんのワインの試飲会がイタリア貿易振興会のセミナー会場でありました。講師はイタリアワインのカリスマ的存在として知られるVino della Paceの内藤さんです。1990年から1997年、また1984年のオールド・ヴィンテージのワインを試飲しました。収穫年によって大きく差が出るワイン、ということは人工的な手段でその差を埋めようとしていないので、比較的自然な風合いを残した、とても好感が持てるワインで、生産者、エンツォ・メッチェラさんの人柄が良く出たワインだと思います。ワインの出来、不出来にかかわらず、その特徴や面白み、味わい方などを的確に解説し、いつもんがら流石だと感心しました。また、サルデーニャの鰻の燻製や日本でもかなり普及しているサルデーニャ産のからすみ、ボッタルガを作っているところや、サルデーニャのパネットーネなどにも出会いました。何故か、このパネットーネのブースにはプーリアの美女が遊びに来ていて、モデルさんになってもらいました。



(左)サルデーニャのお菓子のブースに何故かプーリア美人が (中)今回とても印象に残ったAureio Settimo 1999年のバローロ (右)1984年のラベルがあるEnzo MeccelaのBraccano

珍しい鰻の燻製やボッタルガが旨い、サルデーニャSarda Affumicati社

(左)マルケ州のDOCGワイン、ロッソ・コーネロを生産者で僕の写真の大ファンのレ
オパルディ伯爵ご夫妻 (右)いつもご夫婦で仲良くVinItalyでも毎年会うSanyoの渡辺さん

シチリアのラグーサ郊外で優秀なオリーブオイルを作っているゾットペッラさん
フーデックスの会場はあくまでも業者による業者のためのイベント会場ですから、そこに来るのは業界のプロばかりです。だから、イタリアのブースではたくさんの知り合いのシェフやソムリエ、ホールのスタッフの方々に会いました。その皆さんの多くは海外パビリオンのイタリア貿易振興会が仕切るブースに集まるのですが、今回、国内パビリオンには優秀なイタリアワインをたくさん揃えている田園調布のGinoがブースを出しました。自慢のエスプレッソ・マシーンも設置してイタリアよりおいしいエスプレッソをサービスし、また今回はピエモンテで素晴らしいバルバレスコやバルベーラのワインを造るエリオ・フィリッピーノ夫妻やトスカーナの有名なワイナリー、ランチョーラのジャンカルロ社長も来日、ブースで日本のお客さんに一生懸命、自社ワインの宣伝に努めていました。僕は3日間、通いましたが、いつの間にかGinoブースの向かいのインド・カレーを出している会社の方々とも仲良しになり、終了後には記念写真も撮りました。我が家から幕張メッセは遠く、片道2時間ちかくかかるので、朝早くでて、広い会場をいろいろな方と会って話していると、口に入れているのはほとんどワインだけという毎日でしたが、このインド・カレーやアマゾンのフルーツ、アサイーを扱っているブースで毎日、試飲、試食しているとお昼抜きでも元気でしたね。


(左)毎朝、会場で飲んで、元気になったアマゾンのフルーツ、Acaiのジュース。朝、良いです! (右)エリオ・フィリッピノがわざわざ届けてくれた、ロマーノ・レヴィ爺さんから
のプレゼント
毎年、このフーデックスが終わるとすぐにヴェローナで開催されるイタリアワイン博覧会、VinItalyの取材に出ます。フーデックスの会場でも何人もの生産者とまたヴェローナで会いましょうと挨拶をして分かれました。24日からプーリアのツアーに出発して、そのままヴェローナに直行。帰国は4月10日です。では、皆さん、次回はVinItalyの報告になります。どうぞお楽しみに!


コメント (1)
お久しぶりです。
すっかりご無沙汰してしまいました。
このたび念願のブログを開設し、リンクページで篠さんのブログを紹介させていただきました。
(勝手にリンクさせてしまいましたが、もし問題があるようでしたらご連絡ください。)
お時間のあるときにでもあそびにいらしていただけたら嬉しいです。
piazza invia
イタリアはこれからが一番美しい季節ですが、
篠さんは今年もVini Italiaに出かけられたのでしょうか。
またそんなお話を聞かせていただけるのを楽しみにしています。
投稿者: invia/takekawa | 2008年04月14日 22:51
日時: 2008年04月14日 22:51