ナウパカの花の伝説2つ

前回まで2回にわたり長々と、「墓」「憤慨」みたいな、ちょっと暗め~のテーマで書いてきました。そこで今日はハワイらしいブログに立ち戻って、可憐なお花の伝説についてシェアすることにしましょうね。

皆さんはナウパカの花をご存知ですか? 写真を見ていただくとわかる通り、白く小さな、可憐な花なのですが、まるで1つの花を半分に割ったような半円をしていますネ。しかもナウパカには2つのグループがあり、それぞれ海辺のナウパカ(ナウパカ・カハカイ)、山のナウパカ(ナウパカ・クアヒビ)と呼ばれています。伝説によるとこのナウパカは、離ればなれになって死んだ、ハワイアンの恋人たちの化身なのだそうです(あ、結局また暗い話でした。Sorry!)。

何種類かのナウパカ・ストーリーが知られていますが、最も一般的なのは、身分違いの男女が仲を引き裂かれ、若者は山で死に、娘は海辺で死んで花になったというものです。女性は高貴な酋長の娘。ですが男性は身分の低い庶民で、2人が恋仲であることを知った酋長の怒りにふれ、男性は山に追い立てられてしまいました。それを嘆き悲しんだ娘は海辺で、そして若者は山で死んでしまったそう。2人の死んだ場所にはその後、半円の花が咲き、仲を引き裂かれた恋人たちの化身だと信じられている……というのがそのお話です。悲恋ですね~。

もう一つ、私の好きなバージョンが、カウアイ島を舞台にした次のストーリーなんです。

昔々の大昔。ナナウ(男)、カパカ(女)という熱愛中のカップルが、フラ・ハラウ(フラの学校)で厳しい修行を受けていました。ところがある日のこと。フラ・ハラウの掟を破ったため、罰を恐れて二人は逃走します。そこにクムフラ(フラの師匠)が追いかけてきたから、さあ大変。逃げ回るうちに2人は離ればなれになり、ナナウは山に、カパカは海へと逃れました。

クムフラは山へと向かおうとしましたが、カパカはナナウを守ろうと自らクムフラの前に飛び出し、結局体罰を受けて死亡。一方、恋人の死を知らないナナウも、カパカを探し回るうちクムフラに捕まり、打ち殺されてしまいました。

その翌日のことです。ある漁師が海辺を歩いていると、ちょうどカパカが死んだ場所に、まるで花を半分に割ったかのような、見知らぬ花が咲いているのを見つけました。花のそばには、小さくまん丸の実もなっていました。山を歩いていたクムフラもまた、ナナウの死んだ場所に、同様の半円の花が咲いているのを発見しました。

その後、近隣の村の人々は2人の悲しい最期を知り、離ればなれになった2人が、それぞれ半分に割られたような形の花になったのだ、と噂しあったそうです。白くて丸い花の実は、2人が流した涙なのだそう。そこでこの可憐な花は、ナナウ、カパカという2人の名を合わせてナウパカと名付けられ、咲く場所によって海辺のナウパカ、山のナウパカと呼ばれるようになった……ということです。

……う~ん、書いている方が泣きたくなってくるような、悲しい伝説ですね~。2人を合わせて一つの花になるという部分もせつないし、その名前の由来も……。この2人に比べたら、牽牛と織姫なんて、ホント、幸せ者ですよネ!

ちなみにこのナウパカ、ハワイではごく一般的な植物で、ワイキキのあちこちに咲いています。写真のナウパカは、うちのコンドの庭に咲いていたもの。実は以前、ノースショアの(こちらも何かと伝説が残る)カエナ・ポイントという岬にハイキングに出かけた友人。「そこにナウパカが咲いていると聞いて探してみたけど、見つからなかったワ」というのですが……。エーデルワイスじゃあるまいし! そんな辺境の地にわざわざ出かけなくとも、ナウパカはホテルの庭などにいくらでも咲いています。ぜひ探してみてくださいネ。花自体は小さいけれど、潅木全体は以下のような感じで、すぐ見つかると思いますよ。

コメント (8)

マーサ:

こんにちは!
可憐なナウパカの花、初めて知りました。
悲しいお話、でも、と言うか、だからこそ広く語り継がれているんでしょうね。
ハワイと言えば、南国的なカラフルな花をイメージしてましたが、こんな可愛い花もあるんですね!

ごく初歩的な質問なんですが、常夏の島と言われるハワイには、季節の移り変わりはないんでしょうか?

ホクラニ桜子:

マーサさん、ALOHA!
そういえばマーサさんは園芸好きでしたね? 確かにハワイといえばハイビスカスやブーゲンビリアの原色が頭に浮かびますが、ナウパカのような可憐な花も咲きますよ~。
一度ハワイの花々を眺めにハワイにいらしてくださいね!
季節ですが、ハワイにも季節はなんとなくあります。4月~9月の夏と、10月~3月の冬、というか雨季かな? 最近のハワイも今ひとつお天気悪いです。
ハワイの季節感について近々書くつもりなので、お楽しみに~。

みなみ:

この海のナウパカと山のナウパカを合わせると、雨がふるって聞いた事があります。
二人が再会して感動して泣くからだとか。。。?
だから、海のもんを山に、山のもんを海に持っていっちゃいけないって。(それもヒドイって?苦笑)

って、桜子さんはこんな話は聞いた事ないですかぁ?

ホクラニ桜子:

みなみさん、ALOHA!
2つのナウパカを合わせると雨が降る、っていうのは初耳ですね~。感動して泣いて雨が降るのですって? だから2人を会わせちゃいけないって? ンなバカな、ね~。どんどん会わせてあげましょ。
それでもって雨がたくさん降るなら、喜ばなくっちゃ! それで最近のハワイは、雨がちなのでしょーか? なら、文句言っちゃいけませんネ。嬉しいな~。毎日の雨降り。
実際問題、海のナウパカはありふれているけれど、山のナウパカは珍しいのか? 見たことがありません。どのあたりにあるのかな……。

mogumoguゆうこ:

はじめまして♪Aloha☆

こんなに古い日記にコメントつけて読んでもらえるのかどうか?
でも『ナウパカ』のお話とあらばとりあえず書いておかねば!とゆうわけで書かせてもらいます。

昨年、ナウパカをモチーフにしたハワイアンキルトの壁掛けを作り展示会へ出品しました。
その前の年、キルトの先生からワイキキビーチに咲いているナウパカの花を教えてもらいました。
それまでもナウパカ伝説は大好きだったので諸説読んだことがあります。
マウンテンナウパカはドールで見られると聞いて行ってみましたが、ドールの人も知らないと言われ今だに見たことがありません。


ところでみなみさんのコメントの中の

>この海のナウパカと山のナウパカを合わせると、雨がふるって聞いた事があります。

というお話ですが、ハワイ島のオヒアレフアのお話と混同されてるのではないかと思われます。
ペレによって引き裂かれたオヒアとレフアは皮肉にもペレによって木と花という姿に変えられいつまでも寄り添っているのです。
レフアの花は摘んではいけないとされていて、それは再び二人が引き裂かれ涙雨をヒロの町に雨を降らすというものです。

ナウパカの二つの花をくっつけると恋人たちが幸せになるという言い伝えなら聞いたことがあります。
たぶんそうだと思いますよ!

Big-jinさんのブログへはチョコチョコ遊びに行ってますがこちらへも登場させてくださいね。

ホクラニ桜子:

ゆうこさん、はじめまして!
ゆうこさんはキルターなのですね? ナウパカのモチーフなんて、素敵ですね~。
そういえば、ある著名なキルターの方が、「ヌウアヌの山に、山のナウパカを見に行く」とかっておっしゃっていました。見てみたいものですね!
ナウパカの涙雨ですが、オヒアレフアの伝説の方がずっと有名なので、
混同……というより、そこから派生したものなのかもしれませんネ。
海と山のナウパカをくっつけてあげたいけれど、まずは山のナウパカを探さないと……。

mogumoguゆうこ:

ホクラニ桜子さん、お返事ありがとう♪
キルターだなんて、、、趣味がちょっとだけ高じてるだけです。
ナウパカのキルトはジョン・セラオのデザインです。
山と海ののナウパカがひとつの花になり恋人たちの幸せを喜んでいるかのようなデザインです。
とてもステキですよ~!
山のナウパカ情報よろしくお願いします。

私も「ハワイ雑学」大好きです。
昨年、ミッションハウスのあつみさんから1820年ニューイングランドから来た宣教師のお話を詳しく聞きました。
表には出ていない興味深いお話もありました。
そのあたりのお話もいつか聞かせてくださいね。

ホクラニ桜子:

ゆうこさん、ALOHA!
ミッションハウス、キルト展の際チロッとお邪魔したぐらいでよく知らないのですが、
日本語でのいいツアーがあるそうですね。アツミさんにはお世話になっていますが……。
ハワイの歴史の中でも、宣教師のことって、そういえばよく知りません。
これから勉強しないといけないことがいっぱいです!

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ハワイ在住15年目。ネイティブ・ハワイアンの夫と小学生の息子&娘の4人家族。何よりもハワイアンカルチャー、ハワイの不思議世界が好き。

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