
フランク・ヒューイットさんといえば、フラ競技会の最高峰、メリーモナーク・フラ・フェスティバルの審査員も務める偉い、偉いクムフラ(フラ教師)。しかもカフナ(祈祷師)としての肩書きをも持つ、大変スピリチュアルな方でもあります。
以前あるフラのイベントで、このフランクさんと、キラウエア火山のハレマウマウ・クレーターにご一緒した時のこと。噴煙をあげるクレーターを見下ろして立っているフランクさんに、恐る恐る聞いてみました。
「ペレの存在って感じますか?」
ハレマウマウは、火山の女神ペレが住むと信じられているクレーターです。カフナでもあるフランクさんなら、妖気か何かを感じたとしても、なんの不思議はありませんよね?
それに対し、「YES、感じる感じる。それにとてもすがすがしい気分だよ」と答えてくれたフランクさん。しかも、「ペレはヒューイット家の先祖だからね」な~んておっしゃるではないですか。…正直なところ、一瞬、目が点になってしまいました。
確かにハワイには、「ペレの子孫である」と主張する人々がいます。昔フラ・スクールで一緒だったハワイアン女性も、同じことを言っていましたっけ。でも。ペレってハワイ神話上の女神ですよね? その子孫であるというのは、いったいどういうことなのでしょうか? …それに関するフランクさんの説明は、以下のようなものでした。
「ペレというのは、大昔タヒチからハワイに渡ってきた人間の女性なんだ。彼女は強靭で崇高な人格の持ち主で、一族はペレを敬い、彼女の指示をよく守った。そうして一族の長として長年崇められた結果、ペレはだんだんと神格化され、後年、女神として人々に記憶されることになったんだ」
フランクさんの家には、ペレから連なる長い長い一族の系譜を伝えるチャント(詠唱)も残っているのだそうです。「クム、ぜひそのチャントを聞かせてください」。図々しくリクエストした私に、「本を見ながらじゃないと…」というフランクさん。流暢なハワイ語を話すカフナだった祖母に育てられたというフランクさんは、今やハワイでも珍しい、ハワイ語の本格的な使い手です。そのフランクさんが「本を見ながらじゃないと…」というからには、相当長~いチャントなのでしょうネ。
この話をどう受け取るかは、人それぞれでしょう。ですが少なくとも私は、大昔の神話や伝説の始まりの秘密を、垣間見たような気がしました。きっとタヒチからハワイへの移住が盛んだった1000年以上も前、強大な権力を持ったペレという女性が実在したのでしょう。人々はその女性を崇拝し、奉り、いつしか神として後世に伝えられたというフランクさんの説明に、私は妙に納得してしまいました。
ノアの箱舟伝説も昔、実際にあった大洪水を記録するものだとの説があるように、神々の誕生もまた、こうして何らかの史実を反映したものなのかもしれません。ペレだけではなくハワイ神話の大神カネや平和と豊穣の神ロノにも、もしかしたらモデルとなった偉大なハワイアンが存在したのかもしれませんね。
…それにしても。のちに神格化され、子孫に崇拝されるようになったのはイイとしても、いつの間にか「残忍で嫉妬深い」「恐怖の女神」なんていう形容まで定着してしまった、ペレ。今頃はあの世で、苦笑いしているカモしれませんね~。
(冒頭の写真はハレマウマウ・クレーターと、淵に残されていたお供えものです)


コメント (12)
ペレは人間の女性だった!物凄い衝撃的なことをさらっと書いちゃってますね。びっくり!
フランクヒューイットさん、近所に出来たお店のオープニングゲストとして来日されていましたが
日程が合わずに見に行く事が出来ませんでした、残念!
しかし、話の全てに始まるが有るにしても火の女神ペレが人間だったと言うのは考えもしなかったことです。
ハワイは深い・・・
投稿者: COZY | 2007年03月12日 23:54
日時: 2007年03月12日 23:54
ペレが始めから神格的な存在であったとしても、その子孫を名乗る人がいることに、特に私は違和感は感じません。原始はそれほど神と人というのは近い存在だったのだろうと思いますので。
女神のペレと実在のペレが長い時間の中で、一つになっていったということも考えられますし。
いずれにしても自然と共存してきたハワイの人々であるからこその、家系の逸話なのだと思います。
私はまだハレマウマウに行ったことがないのですが、訪れたときに隣にいた女性がペレであったとしても、不思議ではないような気がします。
投稿者: ひろ | 2007年03月13日 04:09
日時: 2007年03月13日 04:09
以前、スカイホールを見に行く旅で、まずハレマウマウに行き、キラウエアを歌うのと先生のフラ、お供え物を奉納して
から旅に出ました。懐かしいな~^^しかしペレにせよ、卑弥呼にせよ、女は強いのですね(笑)火山岩は「ペレの髪の毛」と言われていますが、「その通りだ!」と思っちゃいました。また行きたいな~。
投稿者: tiki | 2007年03月13日 11:48
日時: 2007年03月13日 11:48
先祖を感じて生きる人たちの誇りを思いました。翻って私たち(私)そういう力を考えたこともなかったと読みながらしみじみ。夫の母の口癖は「ご先祖様のお蔭です」先祖を感じるということは謙虚に繋がるのですね。昨日、近くにオープンしたハワイアンショップのお店の脇に大きなヒューイットさんのパネルが飾ってありました。JUNさんの送ってくださったテレパシーかな?
投稿者: SONOKO | 2007年03月13日 14:45
日時: 2007年03月13日 14:45
コージーさん、ALOHA!
最初「ペレは実在した?」というブログ・タイトルにしようと思ったのです。
でもキワモノ的かな?と思ってやめたのですが、やはり衝撃的な内容でしたか?
以前もちょっと書きましたが、半神半豚カマプアアの家系だ、という人もハワイにはいますし…。
人間くささ溢れる神々には、やはり大昔、実在のモデルがいたのかもしれませんね~。
投稿者: JUN | 2007年03月13日 17:12
日時: 2007年03月13日 17:12
ひろさん、こんにちは~。
…とすると、ひろさんは、ハワイ島でヒッチハイクする老婆がいたら、必ず乗せてあげるタイプですね?
そういう女性は正体を隠したペレかもしれず、もし不親切にすると火山が爆発する、なんて噂がハワイ島にはありますものね!
日本の神話にも、のちに神格化されたのか?と感じさせる神の話もありますし、おっしゃるように、太古の時代には、神と人の距離がごく近かったのかもしれません…。
投稿者: JUN | 2007年03月13日 17:18
日時: 2007年03月13日 17:18
ティキさん、こんにちは!
ティキさんも、写真のようなお供えをハレマウマウ・クレーターに捧げたのですか? 何かペレからの啓示はありましたか?
…私もペレの話を書いていて、卑弥呼のことが頭に浮かびました。卑弥呼は後世、女神に昇格していてもおかしくないような、強大な女性でしたよね。
神話と太古の歴史って、もしかしたら紙一重なのかもしれませんね~。
投稿者: JUN | 2007年03月13日 17:22
日時: 2007年03月13日 17:22
そのこさん、ALOHA!
私も大昔のご先祖さまのことは、あまり考えたことがありません。
南方系ではなく北方系だっただろうなあ、とは思いますが、そこで思考がストップ。
先祖代々の家系図を持っているフランク一族には、ロマンを感じてしまいます。
神といえば、フランクさんのフラも、まるで神さまが踊っているようで素敵。フラ世界の人々て、美しくかつスピリチュアルですよね。
投稿者: JUN | 2007年03月13日 17:29
日時: 2007年03月13日 17:29
あれ?ひょっとしてSONOKOさんとご近所かな?
サインの入った大きなパネルじゃなかったですか?
私が行ったのはTXの終点の駅ですが?
投稿者: COZY | 2007年03月13日 19:37
日時: 2007年03月13日 19:37
コージーさん、ALOHA!
そのこさんへの問いかけですが、横からしゃしゃり出ちゃったりして…。
おふたりはご近所さん? 同じショップの話をしてらしたのだったら面白いですねえ。
投稿者: JUN | 2007年03月14日 03:03
日時: 2007年03月14日 03:03
JUNさん、Aloooooooooha!
固有名詞出すとまずいかな?
私は茨城のつくば市に出来たH○○a Hawaiiのつくば店に行きました。
フランクヒューイットさんがサインをされた大きなパネルが飾れており、
前日はご本人が来店されていたようです。
1日早く行けばよかったと後悔しきりでした。
投稿者: COZY | 2007年03月14日 12:15
日時: 2007年03月14日 12:15
コージーさん、またALOHA!
フランク・ヒューイットさん、しょっちゅう日本に行かれているようですねえ。
ヒラ・ハワイつくば店ですか?(冗談)
またフランクさん見学の機会が訪れることを祈ります!
投稿者: JUN | 2007年03月15日 17:39
日時: 2007年03月15日 17:39