マウイの悲劇の王女

Luakini.jpg

ラハイナの街をブラブラしている際、ルアキニ・ストリートLUAKINI STREETというストリートに突きあたりました。ギフトショップが並ぶ賑やかなフロント・ストリートの、ほんの1本山側の道がそれ。ルアキニといえば、ヘイアウ(古代ハワイの神殿)の一種。特に人身御供の捧げられたヘイアウが、ルアキニ・ヘイアウと呼ばれています。「もしかしてこの近くにルアキニ・ヘイアウがあったのかな?」。そんなことを考え、フと撮った写真が上の写真です(しょーもない写真ですみません)。


その後資料をめくってみると、ヘイアウうんぬんの歴史は残念ながらわからなかったのですが、この道にはちょっと悲しい史実がまつわることがわかりました。なんでもこのストリートは、1837年、ナヒエナエナという若い王女の葬列が通った道なのだそうです。


ナヒエナエナはハワイ王室のなかで悲劇の王女として知られているそうですが、正直私は知りませんでした。さっそくリサーチしてみると、悲劇も悲劇、ナヒエナエナはカメハメハ3世の妃で、赤ちゃんを産みましたが、赤ちゃんはたった2時間後に死亡(まだそういう時代でした…)。悲嘆したナヒエナエナもその4か月後、わずか21歳でこの世を去ったということです。


もうちょっと詳しく説明しましょうね。ナヒエナエナはカメハメハ大王の娘。カメハメハの数あるお妃のうち、聖なる妻と呼ばれた高貴なるケオプオラニがその母。ハワイの王族にもランクがあり、うち、当時ハワイ諸島にただ一人残った最も高貴なランクの王族が、ケオプオラニだったそうです。


ケオプオラニはたくさんの子を産みましたが、当時の習慣により、子ども達は母の元を離れ、ほかの王族のもとで育てられていました。けれどナヒエナエナが生まれたとき、ケオプオラニは決して手離さず、自分で育てることにしたのだそうです。もっともナヒエナエナが7歳の時、ケオプオラニは死んでしまうのですが…。


これまた当時の習慣として、昔ハワイの王族の間では、聖なる血流(あ、ダビンチ・コードみたいな表現に…)を守るため、兄と妹の結婚ということも行われていたようです。そのためナヒエナエナも、実兄であるカメハメハ3世と幼い時に婚約。1836年10月に息子を産みましたが、前述のとおり息子は2時間後に死去してしまいます。ナヒエナエナはその後病床を離れることなく、4か月後、息子の後を追ったのでした。彼女の死を嘆いたカメハメハ3世は命日を王国の祝日に定め、毎年盛大に供養したということです。


この話を読んだ翌日、ルアキニ・ストリートに戻り、通りを歩いてみました(夜だったので写真がなく、すみません)。その通りは一方通行のほんの狭い通りで…。この細道を170年前に、若くして死んだ王女の葬列が通ったのかと思うと…。なんとも言えない気持ちになりました。こうして書いている今も、再び、悲し~い気分になってしまったりして。


ハワイ王朝のなかには悲劇の…と形容詞が付く女性が何人もいます。悲劇の女王リリウオカラニ(ハワイ王朝最後の女王)やエマ(待望の息子を5歳で亡くし、数年後夫も死去)、悲劇の王女カイウラニ(リリウオカラニの姪で王座の後継者だったが、王朝は転覆され、王女も若くして亡くなった)など。でも私の耳には、なぜかこのナヒエナエナの短い人生が妙に悲しく響くのです。


この王女が19世紀のマウイでひっそりと亡くなり、歴史の表舞台からも隠れていた、という事実のせいなのかも…しれませんね。

コメント (15)

huhu*wahine*:

ルアキニストリートの写真、空が青いですね。
余計切ないです。
話に引き込まれ、読んでるこちらもその葬列が見え、切ない悲しい、なんともいえない気持ちになりました・・

ハワイの歴史本など日本語で出てるものはほとんど読んだつもりでいましたが、ナヒエナエナ・・初めて聞いたと思います。
21歳。若すぎますね。

でも、家柄や時代が時代とはいえ、兄貴との婚約なんて私にはぜったい無理!(笑)
(兄がいるので。。興奮してすいません(笑))

JUN:

フフワヒネさん、ALOHA!
どうも湿っぽい話になってしまってスミマセン。
でも21歳だなんて、ほんと切ないお話…。
ナヒエナエナは母親と同様クリスチャンだったし、当時は時代も変わりつつあったので、カメハメハ3世との結婚には周囲も迷いがあったそうです。
宣教師に相談もなされ、その上での結婚だったようで、いろいろ混乱があったのでしょう。
そのあたりも「悲劇の王女」とされる所以のようですよ。

COZY:

JUNさん、アロ~ハ!
この写真の撮り方、私もよくやりますよ。
青い空と通りの名前のグリーンの看板が合うんですよね。

ナヒエナエナの話は私も知りませんでした。ハワイ王朝には興味が有り、
自分なりに勉強はしていたのですがこれは全く知りませんでした。
カメハメハ3世の時代だと首都がラハイナ、憲法が制定され、対外的にも王国として
認められた安定した時期ですね。
このナヒエナエナ王女の件は歴史の陰に隠れた感じが有ります。
でも、この安定していた時期の出来事で、祝日まで制定されてたと言う事は
意図的に隠された訳じゃないのになぜ、知られてないんですかね?
フフワヒネさんじゃ有りませんが葬列が見に浮かびますね。
その後首都がホノルルに移ったりなどの流れが有ったり、あまりにも悲しい
出来事だったので封印されていったのかもしれないですね。

JUN:

コージーさん、こんにちは~。
このブログへの常連さんである皆さんも、マウイの王女のことはご存知なかったのですね?
私が知らないだけじゃなかったんだ~。
私もホノルル中心のことしか知らないことを実感し、もっと他島を訪れて勉強しなきゃ~と思いましたよ。
(あ、旅行したいことの言い訳ではナイですよ)
この王女のついで?に、カメハメハ3世のことも、もっと知りたくなりました。

ミズリン:

知らないこと、知らなかったこと
いっぱい教えてもらっています。

ハワイ在住13年にもなるのに。

一度お会いしたいわぁ。

JUN:

ミズリンさん、こんにちは~。
ハワイって、私たち日本人が想像する以上に、奥が深いですね~。
私は、ふだん人々がハワイに抱く「お気楽な楽園」というイメージを払拭したい! そんな使命感? をちょびっと持っています。
ハワイの名誉のためにも…。
ミズリンさんとは、もしかして近所ですれ違っていたりして?

kino:

JUNさんアロハ。
アブラヤシの芽はなかなか先の葉が開きません。10センチほどですが全体がメスのように硬くてシャープですが。葉っぱが開くのに恥らっているようです。
とことで、マウイのビーチの写真を見ると砂は、かなりあるようですが、自前の砂でしょうね。色もきれいに見えます。
行ったことがないので、ちょっと砂が気になります。

JUN:

キノさん、ALOHA!
キノさんはそういえば、砂に興味をお持ちでしたよね?
マウイの砂は純白ではなく、黄金色という感じ…。
逆にそれが、自前の砂の証明かも?

kino:

JUNさん、アロハ。
早速、ありがとうございます。
黄金色ですか!そいつは素晴らしい!
JUNさんは横浜でしたよね。うちのモンゴリアン・ハーフの孫♂が2歳になったので海に連れて行こうと思ったのですが、お盆休みは混雑するというので、私は仕事して、長男が長女と孫を連れて八景島にある海の公園に行きました。そこは千葉から砂を運んでビーチを作ったそうですが、千葉の砂は灰色なので好きじゃないのですが、なんとそのビーチにアサリが自然発生して、一人3キロまで採っていいそうで、トラックで来てる人までいるそうです。千人だと3トンのアサリになります!うちの子供たちも二人で3キロでしたが採って来ました。
それが、みんなで採るから小さいのですが味噌汁にすると美味いんです。あー行けばよかったと悔やんでいます。
横浜の金澤区でそんなに自然があるとは知りませんでした。
東京湾も馬鹿にしたもんじゃないですね。
ハワイの貝の話、面白かったですが、アサリはいませんよね?食べられる貝はいますか?現実的な質問ばかりですみません。

匿名:

JUNさん KINOさん こんにちわー
(先日は名前を間違えてしまいごめんなさい!)

金沢のあそこは、アサリをまいてないそうです!
しかもおいしい!
観光地は早朝にアサリをまく(補充?)とかいうじゃないですか。
だからよけい金沢は人気のようですね。
でも業者の人も取りに来てて問題になっているそうです。
私こそ現実的ですいません(笑)


ハワイの黄金色の砂・・想像できます。
私などはスーパーで炒りごまを見るとカウアイを思い出し、
ハワイに行きたくなります(笑)

JUN:

キノさん、ALOHA!
キノさんは個人的にもモンゴルにゆかりのある方なのですね~! 
だから朝青龍にも一言言いたくなるとか…?
さて、八景島のあさり。自然発生したものだったのですかあ。すごくたくさん採れるどうですね?
私の友人も、家族総出で採り、しばらくあさり三昧だったと言っていました。
私がハワイに来てから開発された場所なので、私自身は行ったことないのですが…。
ハワイの食用の貝としては、オピヒという1枚貝しか聞いたことがありません。私が知らないだけかも?
オピヒはハワイアンにとってはグルメフードで、オピヒ採りに行って波にさらわれたりする人がたまに出ます。

JUN:

匿名さん、こんにちは~。
匿名というより、名前を書き忘れたのでしょうか?
文面からすると…もしかしてフフワヒネさん? …違ったらごめんなさい!
八景島、業者まで来ているんですか?
それは図々しい!それこそあぶく銭、いやあぶく貝というか…。
潮干狩りは一度、ハワイアン夫を連れて千葉に行ったことがあります。
ハワイアンがゆえに、初めは「僕は貝探しの王者さ」みたいな自信がはたから伺えて小憎らしかった夫ですが、結局ちょっとしか採れず、計量係のおばさんに「これだけなの?」と笑われたのでした。

huhu*wahine*(匿名):

うわあ・・ 匿名になってる・・
そう言えば名前をいれ忘れてました(照)気をつけますっ


それにしても、文面から私だとわかっていただけて、うれしい♪
(^-^)

kino:

JUNさんアロハ。アブラヤシが葉を開きだしました!
あとでHPに画像アップします。
朝青龍は1億円の脱税です。
もう、ダブルパンチですね。
扇子とか作ったばかりで、いまやめられたら損害はかなりかぶります。バスタオルもデザイン替えて作り直したばかりです。ショック!
今日の脱税報道でもう復帰は困難になりましたね。
まいったなあ、断髪式もないでしょうね。
うちのアサリは冷凍しておいたみたいで、昨夜も食べましたが、美味いんです。やっぱりハワイではあまり貝はとれないんですね。

フフワヒネさんアロハ。
水族館の地下にアサリ製造機でもあるのでしょうか。
たくさんの人が採っても次々と!
ただ、潮の加減で毎日は収穫できないようですね。

kino:

訂正です。脱税じゃなくて、申告漏れ追加徴税3000万円でした。

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ハワイ在住15年目。ネイティブ・ハワイアンの夫と小学生の息子&娘の4人家族。何よりもハワイアンカルチャー、ハワイの不思議世界が好き。

2007年09月

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